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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.114 どんな打ち方でも狙った方向にさえ飛べばいい

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

「練習場ではまずまずなのに、コースに出るとダメ」という人が多いが、そもそも、“まずまず”とは何に対しての評価なのだろうか? おそらく、理想のスウィングやナイスショットの確率に対して言っているのだと思うが、それだとすぐにスコアアップすることは難しいだろう。

コースでダメ──つまりスコアが出ない原因は、練習場と違って“まずまず”のスウィングができないからではない。狙ったところに打てないことが原因だ。

スコア80の人が70台を出すのは、それなりに難しいが、スコア100の人が90台を出すのは簡単である。どんなにスウィングが汚くても、飛距離が出なくても関係ない。狙ったところに打てさえすれば、あっという間に目標は達成できるだろう。

ということで、練習方法を見直してみよう。今までの気持ちよく当てる練習ではなく、当たらなくてもいいので、ターゲット方向に打つ。この練習を徹底してほしい。

ターゲット方向に打つ練習は上級者のすること。初心者はまず、きちんと当てる練習が必要である。という人もいるかもしれないが、ボクの意見は真逆。スウィングなんてヘンテコでいい。きちんと当てる必要もない。一番重要なのは「絶対、あそこに打つんだ」という意識だと思う。なので、最初は思った方向に飛ばなくてもOK。とにかく、50球、いや、20球でいいからターゲットを設定し、そこに向かって何が何でも打つ、という気持ちで練習してみよう。

それで、気づくのがアドレスの重要性。大抵は、知らず知らずに右を向いていたり、左を向いていたりするので、まずは第三者に見てもらうなり、動画を撮るなりして、自分の傾向を確かめてみよう。一般的にはドロー打ちの人は、スウィングがインサイドアウト軌道なので右を向く傾向にあるが、自分が思っているより、はるかに右を向いていることに驚くだろう。

右を向いてドローすれば、目標に対しては真っすぐ飛ぶのでいいように感じるが、コースに出るとそううまくいかない。何かの加減で右プッシュしたらOBまっしぐらなので、やはりスクェアに構える練習は必要だ。

もし、右を向いているのにスライスしていたら、それはフェースが開いている証拠なので、意識的に左を向きつつ、フェースを閉じればいいだけの話。

個人的にはアライメントスティックやマットの線には頼りたくない。コースでは使えないからね。あくまで自力でターゲット方向に打つ力がつけば、冒頭の発言が逆転し「練習場ではダメだけど、コースでは“まずまず”」なんて発言が飛び出すかも。

理想のスウィングを目指すのは、その後でもいいんじゃない。

理想のスウィングを求める練習よりも、とにかく目標に向かって打つ練習のほうが効果的。どんな球筋だろうと、狙った方向に飛ばすことが大切


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2019年7月2日号より