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Dr.クォンの反力打法 Vol.14 踏み込みのタイミングはステップドリルでつかむ!

地面を踏んだ反力によって回転力がアップし、ヘッドスピードを高めることができる反力打法。しかし実際にやってみると、どのタイミングで足を踏み込めばいいかがつかみづらい。そんな人にオススメの練習法とは?

【語り手/クォン教授】
ヤン・フー・クォン。テキサス女子大学教授。専門はバイオメカニクス。生体力学的に理に適ったスウィングを研究。教え子にタイガーの元コーチ、クリス・コモらがいる

【聞き手/吉田洋一郎プロ】
よしだ・ひろいちろう。D・レッドベターをはじめ、世界の名だたるコーチのもとを訪れ、最新理論を直接吸収。日々探究・研鑽に余念がないゴルフスウィング研究家女性こそ地面反力

前回のお話はこちら

吉田 反力打法を実践されている読者の方から、「足を踏み込むタイミングが難しい」という話をよく聞きます。

クォン それなら「ステップ・ドリル」がオススメだね。

吉田 ステップドリル?

クォン ステップ(足踏み)しながら左→右→左……と連続でスウィングするだけ。シンプルだけど、反力打法のコツをつかむにはとても効果的だと思う。

吉田 これなら、どこでもできますね。でも、なぜこれがそんなにいいんですか。

クォン たとえば右に振るとき、右足を踏み込んで左足を浮かせることで、体重が完全に右足に乗るね。そして左に振るときは、今度は左足に体重が乗る。片方の足を浮かせることで、ウェートシフトの感覚がつかみやすくなるんだ。

吉田 たしかに、両足が地面に着いた状態でスウィングすると、体重がどこにかかっているかを感じるのが難しいですが、これなら強制的に体重移動が行われますもんね。

クォン この素振りをするときに重要なのが、上半身と下半身をセパレートすること。

吉田 前々回の、上下の捻転差を作るというお話ですね。

クォン そう。以前「ダウンスウィングはバックスウィングの途中ですでに始まっている」と言ったが、その感覚をこのドリルでつかんでほしい。そのためには、足を上げて、下ろすタイミングが大事になる。

吉田 具体的には?


クォン 右方向への素振り(バックスウィング)で右足に体重を乗せ、左足を浮かせたあと、クラブがトップに到達する前に左足を着地させてほしい。

吉田 トップからクラブを振り下ろすのと同時に左足を着地させるのではダメなんですか?

クォン それだと遅すぎる。上半身と下半身がセパレートされていない証拠だね。

吉田 なるほど。バックスウィングがまだ完了していない段階で左足を踏み込むことで、上半身が回っている方向と逆方向への回転力を発生させる。これが上下の捻転差を大きくして、結果ヘッドを走らせることにつながるのですね。

クォン そのとおり。足を踏み込んで、遅れて腕が下りてくる。この素振りを繰り返して行えば、どのタイミングで足を踏み込めばいいか、頭で考えなくても自然と体で覚えられるようになるよ。


左足1本で立った状態から(A)、右足を着き、クラブをテークバック側に振っていく(B)。今度は左足を上げ、右足に完全に体重を乗せる(C)。そしてクラブがトップに到達する前に左足を着き(D)、下半身の動きにつられるようにクラブを振り下ろしていく(E)。フォローで左足に完全に体重を乗せ(F)、再び左足1本で立つ(G)。最初はクラブを持たずに腕だけを振っても良い

Vol.15へ続く | 反力打法TOP

Dr. クォン&吉田洋一郎
『驚異の反力打法』

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