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【青木瀬令奈の“2打目力”】#2 ミート率を上げる最大のポイントは「前傾キープ」 どうすれば起き上がらない?

スコアメイクする上で、セカンドショットの重要性を説く青木瀬令奈。では具体的に、どんなことを意識して打っているのか。ショットの精度を高める極意を教えてもらった。

TEXT/Masato Ideshima PHOTO/Takanori Miki THANKS/かねひで喜瀬カントリークラブ

青木瀬令奈 あおき・せれな。1993年生まれ、群馬県出身。シード選手の中で最も飛ばない選手にもかかわらず、昨年シーズン2勝を挙げ、メルセデスランキング12位とキャリアハイの成績を残した。今年は「メジャー優勝」を目標に掲げ、さらなる高みを目指している

  • 「曲がらないドライバー」や「ショートゲームの上手さ」がクローズアップされる青木瀬令奈だが、彼女の本当の凄さは「2打目」にある。アベレージゴルファーのスコアアップにも必ず役に立つ、青木の2打目に対する考え方や技術について掘り下げていこう。 TEXT/Masato Ideshima PHOTO/Takanori Miki THANKS/かねひで喜瀬カントリークラブ 青木瀬令奈 あ……

インパクトはアドレスの再現

青木は「ミート率を上げる=ショットの精度が上がる」と話す。そのために大事にしているポイントが『前傾角度のキープ』だ。

「前傾角度を保ったままスウィングするには、股関節から前傾角度を作ることがポイントになります。しっかり股関節に体重が乗った前傾を作ることが、上体の起き上がりを防ぐ条件です。目指したいのは手をアドレスの位置に戻すことで、上体の起き上がりは最も避けたい動きです。ただし、手だけを戻しても意味がなくて、体全体の動きとしてアドレスの状態に戻る必要があります」

『前傾角度をキープする』ことはよく言われるが、すべてはミート率をアップさせるため。

「意識するのは手じゃなく胸。胸を回すと体全体で手を戻すことが出来ます」

ライが悪い、足場が悪いなどの悪条件でも、前傾角がキープできていれば大きなミスになることは少ない。青木はそれを強く意識してスウィングしている


Point 1
股関節から前傾する

お尻を真下に落とすようにして構えると正しい前傾角度は作れない。腰砕けになってスウィング中に上体がぐらつく。お尻を後方に押し出すようにして股関節から前傾すると、股関節に体重が乗り安定したアドレスになる

片足で前傾を作ると感覚がわかりやすい

股関節に体重が乗る感覚がつかみにくい人は片足で立った状態で前傾すると感覚がわかる。左右両方の足で行うと体重のかけ方がつかめる

Point 2
手ではなく胸を回す

テークバックでもダウンスウィングでも意識するのは胸。手を動かそうとすると手だけを戻そうとして手打ちになり、振るたびに違う軌道になる。胸を回すことを意識すると手の感覚が消えて軌道が安定する

Point 3
右股関節に体重を乗せる

トップでは手の位置よりも胸をしっかり回して右足の股関節に体重を乗せることを重視。体重が乗らないまま切り返すと、間が取れないので、タイミングが早くなって手打ちになりやすい。トップの大きさは意識しなくてもいい

右手の2本で軌道を整える

ミート率を上げるためには、力みは禁物だが、力を入れていい部分もある。それが右手の人さし指と中指の2本だ。

「切り返した後、ダウンスウィングからインパクトにかけて、この2本でクラブを支えている感覚を持っています。極端に言えば、右手のほかの指は要らない感じ。この2本で支えることでヘッドの入り方が整うんです。私の場合、ユーティリティを多用することがあり、ヘッドをできるだけ低い位置から入れて、長く動かしたい。それができればインパクトゾーンが長くなり、ほぼ狙った幅に打つことができます。そのための右手の2本なんです」

クラブが寝るのを防いでくれる

クラブがダウンスウィングで寝るとあおり打ちになり、ミスを誘発する。クラブが寝るのを右手の2本の指で支えることで、ヘッドの入り方が一定になる。いつも同じ軌道で振れることでミート率が上がる

腕に力が入ると軌道がバラつく

ゴルフクラブは基本的にヘッド側に重さがあるので、クラブは寝る方向に動きやすい。それを腕の力で戻そうとすると軌道がバラバラになってしまう

青木瀬令奈のFWお手本スウィング

青木瀬令奈のアイアンお手本スウィング

>>セカンドの精度を高めるには
どんな練習をすればいい?

月刊ゴルフダイジェスト2024年4月号より