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【1Wで球筋を打ち分ける!】#1 ドローもフェードも高い球も低い球も「スウィングは絶対変えません」

ドライバーで自在に弾道を打ち分けることができれば、攻め方の幅が広がるが、我々アマチュアゴルファーにはなかなか難しい。しかし吉田泰基プロによると、とくに打ち方を変えず、構え方を変えるだけで簡単に弾道を打ち分けられるという。詳しく話を聞いてみた。

PHOTO/Hiroaki Arihara THANKS/東広野ゴルフ倶楽部

吉田泰基 よしだ・たいき。8歳で坂田塾に入りゴルフを始め、19年に関西アマで優勝し、同年プロ転向。22年にシード権を獲得し、300ヤード近い飛距離と高精度のドライバーを武器に昨シーズンは賞金ランク12位と、目下絶賛成長中の25歳

●CONTENTS●
1. 打ち方を変えなくても球筋は変わる
2. 低い球は「目線」を下げるだけ
3. ボール位置だけで曲がりは操れる

変えるのは
ボール位置とアドレスだけ

昨シーズン8回のベスト10入りを果たした吉田プロの武器は、多彩なドライバーの技。「狭いホールでもドライバーを持つことが多い」という吉田プロはフェードを持ち球にしつつ、ドローや高低、さまざまな弾道を使い分けるという。でも、そんなのプロだからできるわけで……。

「意外とそんなことないんです。僕は弾道を打ち分けるとき、ボール位置やアドレスしか変えません。そうでなければ4日間72ホール持ちませんしね」

スウィングは変えずに?

「むしろスウィングを変えないのは絶対です。たとえばボールを外(左)に置いたとき、ヘッドはアウト-イン軌道かつスクエアフェースで当たるから、球は真っすぐ打ち出されてフェードします。球を低く抑えたいなら中(右)に置いていつも通り振るだけ。上からヘッドが入るので、低い球が打てます」

シンプルで拍子抜けするが、要は“当て方”を変えることで弾道は変わるということ。そのためには振り方をひとつにするということが大切だというのだ。

「大切なのはボール前後20センチの“ヘッドの通り道”です。最近のドライバーはフェース向きが安定しやすいこともあり、軌道を変えるだけで球筋は打ち分けられるんですよ」

フェース向きが打ち出し
ヘッド軌道が曲がりを決める

かつては軌道が打ち出しに、フェース向きが曲がりに影響を与えるといわれたが現在は逆転。フェース向きが打ち出し、ヘッド軌道が曲がりを大きく決める

ドロー

軌道に対してフェースが閉じる
軌道に対してフェースが閉じた状態で当たるとドロー回転がかかる。フェース向きがオープンで、かつイン-アウト軌道の度合いがフェースのオープン度合いよりも大きければ、右に打ち出して左に曲がるドローとなる

フェード

軌道に対してフェースが開く
軌道に対しフェースが開いた状態で当たるとフェード回転がかかる。フェースがクローズで、かつアウト-イン軌道の度合いがフェースのクローズ度合いよりも大きければ、左に打ち出して右に曲がるフェードとなる

高い球

アッパー軌道で当たる
インパクト時のロフト角にもよるが、基本的には、アッパー軌道で当てれば、弾道は高くなりやすい。ただし、インパクトロフトが大きい(ロフトが寝た状態で当たる)と、スピン量が増えて弱い弾道になってしまう

低い球

真横~上から当たる
クラブヘッドが下降している段階(ダウンブロー)でボールをとらえると、ロフトが立って当たりやすく、打ち出しが低くなる。ランが出やすいので、トータルで見ると飛距離はそれほど落ちない

Point
ボールとの距離感を絶対に変えないこと

ボール位置や構えを変えたとき、最も崩れやすいのが「ボールと自分の距離」。吉田プロはグリップしたときの左小指とお腹の距離感に注意するというが、常にこの距離感を一定にすることが同じスウィングをするために不可欠

吉田泰基の1Wスウィング

平均飛距離290ヤード強、わずかに左へ打ち出し右に曲がるフェードが持ち球の吉田。このスウィングでさまざまな弾道を打ち分ける

>>では、球筋を打ち分けるには
具体的にどうすれば?

週刊ゴルフダイジェスト2024年2月20日号より