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【クラチャンと回ろう】PGM石岡GC・五十嵐崇仁さん<前編>入会からわずか4年でクラチャンに! 

男子ツアーが開催される難コースで、入会4年目でクラチャンに輝いた若き弁護士。そのゴルフ上達法は徹底した基本と丁寧な復習。苦手分野(科目)を作らない、司法試験で身に付けた術でもあった。

TEXT/Kenji Oba PHOTO/Yasuo Masuda
※五十嵐さんにはボランティアとして登場していただきました


今月のクラチャン:五十嵐 崇仁さん


●PGM石岡GC 令和5年クラブチャンピオン
●年齢:39歳
●ゴルフ歴:20年
●ドライバー飛距離:250Y
●メンバー歴:4年
●HC:2

PGM石岡ゴルフクラブ
OUT 3589Y(PAR36)/IN 3482Y(PAR36) 
J・ニクラス設計の難コース。06年の男子ツアーでは、8番パー3で立山光広プロが「19」を叩いたことも。20年12月からPGM系列となり、ブッシュも整備された。23年に「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」が開催されるなど、チャンピオンコースとしても知られる

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メンバーになって4年で
クラチャン獲得

五十嵐さんが本格的にゴルフを始めたのは大学時代。ただ、テニスサークルと並行して、あくまでもエンジョイゴルフ。ゴルフ好きの父親のアドバイスも受けながら、友人や弁護士業の顧客との親睦、健康維持の目的のゴルフが30代半ばまで続いた。それが19年の石岡GCへの入会をきっかけに、当人の言葉を借りれば「競技ゴルフの緊張感にハマった」そうだ。

「研修会の先輩方の練習量やゴルフに向き合う姿勢に、驚きの連続でした。技術の高さはもちろんですが、この世界にはこれまで知らなかった奥深さがあるぞ、と感じたんです」

月例で競技デビューした頃は、フルバックで80台前半が精いっぱい、時に90を叩くこともあった。しかし、先輩たちの背中を見ながら徐々に力を付け、メンバーになって4年目の昨年、初のクラチャンに輝いた。

旧石岡GC時代はパブリックコース。アコーディアに変わり、18年から競技が始まった。PGMに変わってからのクラチャンはまだ3回。クラブチャンピオンのボードには、これから新しい歴史が刻まれていく

「先輩には関東を代表するトップアマが多く、クラブ対抗では私は補欠ですから、マグレもマグレ、大マグレです」

と、笑う。そうした先輩のトップアマから学んだのは、特にメンタル面だそうだ。

「ティーイングエリアに立ったら恐れずに振り抜くこと。ボギーを打っても切り替える技術。そして一打一打をつないでいくマネジメント。そうしたメンタルや考え方が技術を磨くことにつながる、ということを知りました」

特にラウンド後に、アプローチ練習場で練習する先輩たちの姿が驚きだったそうだ。

「問題点を見つけ、解決策を探し、そのための準備は、弁護士の仕事に通じるものがあります」

司法試験突破で学んだ「苦手を作らない」は、ゴルフ上達の極意。現在、データ分析により、ミスの多い苦手なUTを、ラウンド後には重点的に練習している

技術面に目を向けると、先輩たちの練習を見てヒントになったのが、ビジネスゾーンの重要性だ。

「ダウンスウィングでアウトから入って手を返す、テニスのクセがありました。そこで体とクラブを同調させ、常に体の真正面でインパクトするようアドバイスを受けたんです」

低くて長いインパクトゾーンは、こうして生まれた。

研修会で学んだ技術1
クラブと体を一体に動かす

「体とクラブの同調」がテーマ。ダウンスウィングでは腰を切るように回転させて、常にクラブが体の真正面になるよう意識する。クラブがアウトから入らなくなりコスリ球が消えた

研修会で学んだ技術2
腕が腰の高さにきたらフェースの向きを意識する

スウィング中にフェースがどこを向いているかは、右腰の高さでチェック。アイアンで高くティーアップしてボールだけを打つ練習をすることで、クラブの入り方、軌道が安定するように

五十嵐さんの1Wスウィング

持ち球は、現在はプロの世界でも主流となっているフェードだ。低く長く、分厚いインパクトで強いボールを打つ

>>後編はこちら

月刊ゴルフダイジェスト2024年3月号より