【読者記者】No.1838「ドライバーでチョロが出る。しっかり体を回すことを意識しているのですが…」
読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「ドライバーでチョロが出る」というもの。果たして解決方法は?
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/学芸大ゴルフスタジオ
読者記者No.1838 大島二貴さん
●46歳 ●会社員 ●ゴルフ歴/15年 ●ベストスコア/86 ●アベレージスコア/95 ●171cm・78kg ●ドライバー飛距離/240ヤード
先生/兼濱開人
90年生まれ、沖縄県出身。解剖学や運動生理学に関する豊富な知識を生かし、生涯スポーツとして「カッコよく」続けるための指導を目指す。「学芸大ゴルフスタジオ」ヘッドコーチ
大島さんのお悩み
「ドライバーでチョロが出る」
ラウンド中に、ドライバーでのチョロが何回か出ることがあります。力みなのか、リズムの乱れなのか原因がわからなくて困っています
切り返しで、左への踏み込み動作が不十分なまま体が回転しているため、体の右サイドでクラブがリリースされている(3コマ目)。これだとヘッドがボールに届きにくい
大島 力みすぎなのか、ティーショットでチョロが出ます。
兼濱 切り返しのときに、上半身が早く回りすぎて、クラブが置いてけぼりになっています。体で打とうとしているところはいいんですが、腕と体の出力のバランスが少し悪いです。
大島 とにかく体を回そうという気持ちはあります。
兼濱 イメージとして、切り返し直後は胸の面を変えないで、シャフトが地面と平行になるくらいまで、まずクラブを下ろすようにしてみてください。そこから、体をクルッと回すのと一緒に、クラブを振る感じです。そうすると、ヘッドが最下点を通ってから、インパクトに向かうのがわかると思います。
大島 ヘッドを振っている感じがかなり強くなりました。
兼濱 ボールを「打つ」という意識より、スウィングの最下点まで、ゆるやかな振り子の軌道で、スムーズにヘッドを下ろすイメージのほうが、結果的にインパクトスピードは上がりやすいです。
<問題点>
体の出力が大きすぎる
切り返しは、体(下半身)から動くのが正しいが、それに腕の振りがついていかないと、スウィング全体のバランスが悪くなる
記者「頑張って体を回しています」
プロ「先に手を下ろすと振り遅れません」
振り子の支点を動かしすぎると先端が追いつかない
振り子が上がっている状態で、支点を横に素早く移動させると、振り子も一緒に横移動する(写真)。これだとヘッドが下りてこない
力の入るポジションから逆算して打つ。
最下点が適正な位置に整ってきた!
Point
最下点まで最速でヘッドを下ろす
ボールの少し手前に最下点の目印を置き(写真)、トップから最下点まで一気にヘッドを戻す。体を使いながらも、「ヘッド」を速く振る感覚がわかる
Drill 1
両足を閉じてボールを打つ
スタンス幅を狭めて下半身の出力を下げることで、腕を振る感覚が強くなり、どれだけ速く腕を振れば(リリースすれば)、インパクトに間に合うのかがわかる
Drill 2
スタンスを極端に広げて打つ
ドリル1と同じく、下半身の出力を下げて、腕の出力を上げるドリル。積極的にクラブをリリースしないと、ヘッドがボールに届かず、チョロになってしまう
<取材後記>
クラブに振られる感覚になった
最下点までヘッドを速く下ろすことを意識したら、最下点からは勝手に体が回る感覚がありました。クラブに「振られる」ような感じで、ヘッドが走るのが気持ちよかったです。
月刊ゴルフダイジェスト2023年12月号より