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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.91「クラブ逆さま素振り」は『ビュン!』より『ビュ~~~~~ン』がオススメ

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

トップアマやジュニアのキャディバッグを覗くと、クラブ以外にかなりの確率で入っているものがある。スタンスの方向をチェックするアライメントスティックと、重くて長い素振りバットだ。ボクもトレーニンググッズや練習グッズの類は嫌いではないので、いろいろ持ってはいるが、この2つは使わない。

もちろん効果を否定するわけではない。あれだけ人気なのだから、メリットはあるはずだ。ただ、ボクのゴルフスタイルには不向きというだけ。

アライメントスティックに関しては、真っすぐな球で攻めることがほぼないので、スクェアなスタンスにも注力していない。よって、持っていても無用の長物になってしまうのだ。

素振りバットにはいろいろなタイプがあるが、ボクが積極的に使わないのはクラブより重いタイプ。重いバットを振った後にクラブを振ると、重量を感じにくく速く振れ、ヘッドスピードがアップする。その理論自体は合っていると思うので、腕の力を使って、クラブを速く振りたい人には適しているだろう。

だが、ボクは腕力を極力使わず、体幹で振るタイプなので、重いものを持って腕が緊張することを好まない。クラブの重さも、あえて感じたいので真逆の効果になってしまう。バットの代わりに、アイアンを2本持って素振りする人もいるけど、同様の理由でやらない。

その代わり、ボクが実践しているのがホーゼル部分を握って振る、“クラブ逆さま素振り”。

まぁ、これ自体は別に珍しくない。先端が軽くなるから、これまたクラブを速く振る目的でやっている人もいるだろう。その人たちのスウィングに効果音をつけるなら「ビュン」って感じだよね。

そこが、大きな違い。ボクの“クラブ逆さま素振り”の効果音は「ビュン」ではなく「ビュ~~~~ン」だ。もし、腕を思い切り振り、インパクト付近でヘッドを加速させるようなスウィングを目指すなら「ビュン」でいい。でも、腕ではなく体幹を使い、トップからフィニッシュまで同じ速度で振りたいなら、ボクのように「ビュ~~~~~ン」を目指すのが正解だ。



「ビュン」と「ビュ~~~~ン」では、「ビュン」のほうが、いかにもヘッドスピードが速そうだが、そんなことはない。「ビュ~~~~ン」はゆっくり振るのではなく、どこかで加速したり、減速したりすることなく、等速であることを表現しているだけ。体を速く回転させれば十分「ビュン」と同じくらい、もしくはそれ以上にヘッドスピードは出る、というのが持論である。

腕を使って「ビュン」と振りたいか、体を使って「ビュ~~~~ン」と振りたいか。それは、お好み次第ではあるが、体幹を使いたいのに「ビュン」になっている人は腕を使いすぎている証拠なので、一度リセットして「ビュ~~~~ン」を心掛けてスウィングしてみて。なんなら、声に出してもいい。口に出すとイメージしやすいので、試してみて。

「ビュ~~~~ン」とイメージしながら振ると、トップからフィニッシュまで等速になりやすい。腕を使いすぎていて、体幹を使って振りたいと思っている人には効果的


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2018年11月20日号より