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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.85 アイアンはダウンブローより“NOターフ打法”がカッコいい!?

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

プロや上級者がアイアンショットをした後は、大きなターフがとれる。巨大なターフがピラ~っと空を舞い、そのあとに何食わぬ顔で拾い現状修復する姿は、実にクールだ。ターフがとれるのは、ご存じのとおりダウンブローに打つことで、軌道の最下点がボールより先にあるから。

一方、アベレージゴルファーはというと……ボールを上げたい気持ちが強くアッパーブローになりがち。その結果、軌道の最下点がインパクトの前になるので、ターフがとれない。ときに芝の塊が飛ぶことがあるが、ターフとは似て非なるもの。単なるダフリによる芝の破損だ。

そんな状況を打破するには「アイアンはダウンブローに打て!」と言われる。転じて、「アイアンでターフをとろう!」「正しいターフの取り方」というレッスン記事も見たことがある。結果的にターフがとれるのはいいけど、ターフをとることが目的になっている感じが、ちょっと面白い。いやいや、失礼。それだけ、ターフというのが上級者のシンボルになっている証だ。

だけど、個人的にはダウンブローで入射角を鋭角にしすぎるのは、どうかと思っている。ボクはハンデ+2だが、まったくターフがとれない。NOターフである。ライが悪く、自分のなかで最大限に上から打ったとしても、芝はほぼ無傷。それだけ、レベルブローに打っているのだ。

ダウンブローはマッスルバックのアイアンならまだしも、ボクが使っている低重心のキャビティだと、ボールを真ん中よりやや右に置き、横から捉えるのが、一番ボールも上がるし飛距離も出る。ダウンブローに打てないのではない。あえてヘッドを鈍角に入れるレベルブローを目指しているのだ。

練習法はダウンブローのドリルと似ている。ボールを番手どおりにセットしたら、その20センチ右横に、もう一個ボールをセットする。そのあと、ダウンブローの場合は、右のボールに当たらないように、左のボールを打つのだが、レベルブローはその逆。右のボールを打つのだ。危ないので、打つ際は、真ん中のボールはどけるほうがいいかな。

二宮慎堂 ルックアップ



右のボールを打つには、当然タメは禁物。ロングアイアンやSWは難しく自打球の危険性もあるので、まずはPW、PS、9Iあたりのハーフショットから試すのがおすすめ。球が左に飛んだら、ちゃんと打てている証拠。

身につくと、インパクトゾーンが長くなるので、どうしようもないミスも減ってくる。振り遅れ矯正にもなるので、心当たりがある人は試してみてほしい。

最近は、あえてダサい格好をするダサかっこいいスタイルが人気らしい。ゴルフもヘッドを鋭角に入れてターフをとるわかりやすいカッコよさではなく、あえてヘッドを鈍角に入れターフをとらないレベルブローがダサかっこいいかも! 意外とツウうけすること請け合いだよ。

二宮慎堂 スライス防止

通常セットするボールよりも右側にボールを置いて打つ練習をする。ダウンでタメを作らず、ゆるやかな入射角で横から払い打つレベルブローの動きを身につけることができる


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2018年10月2日号より