Myゴルフダイジェスト

  • ホーム
  • レッスン
  • 【ゴルフジム】「ショットが安定しない!」原因はグリップにあった

【ゴルフジム】「ショットが安定しない!」原因はグリップにあった

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「ショットが安定しない」というもの。その解決法とは?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/ザ・プレミアムバックステージ虎ノ門

教える人/藤井誠

ふじいまこと。58年生まれ。米軍多摩ヒルズGCで長く副支配人を務めながら、「多摩キッズ」を創設、ジュニア育成に力を入れる。現在、「ザ・プレミアムバックステージ虎ノ門」アドバイザー兼インストラクター

<今週のお悩み>
「ショットが不安定でスコアメークがしづらいです」

●上村侑未さん(ゴルフ歴7年/ベストスコア97/平均スコア105/身長163cm)
アドレスで、左右の手の間隔がやや空いていて、右手の親指が「長い」。これだと、右手優位のスウィングになりやすいので、切り返しで右手が強くなりすぎてリリースが早くなったり、右肩が前に出てカット軌道になったりする

上村 1球ごとにショットがよかったり悪かったりで、なかなかスコアが安定しません。

藤井 上村さんの右手のグリップを見ると、親指が少し「長い」感じがします。切り返しで右手の力を多く使っている人の特徴なんですが、それだと長いクラブでうまくヘッドを走らせられないことが多いんです。

上村 確かに、長めのアイアンは苦手です。

藤井 右手の親指が長いと、切り返しでその部分に力が入りやすいですから、アーリーリリースになったり、右肩が前に出やすくなったりするんです。それを防ぐには、切り返しで逆に左手親指にグリップをのせて、左手でクラブを引っ張るような感覚が必要です。アドレスでグリップするときに、右手を左手にグッと近づけて、右手親指を「短く」します。そうすると、切り返しで右手に力が入りづらくなりますから、自然と左手で引っ張る形になりやすいんですよ。

左手の力をほとんど生かせていません

左右のグリップに一体感がないと、右手を使いやすくなってしまい、ダウンスウィングのクラブ操作をほぼ右手だけで行いがちになる。とくに右手の親指に力が入ると、インパクトで手だけが先行し、ヘッドが振り遅れやすい

上村 あ、左手親指にクラブの重さを感じます!

藤井 今までは切り返したあと、ボールに当たってから胸が回る感じだったと思いますが、それを逆にして、まず胸を回して、そのあとでボールに当たる感じにしてみてください。

上村 胸を先に回すと、しっかり左手でクラブを引っ張れるし、自然にインからクラブが下ります。

藤井 テークバックよりも、ダウンスウィングのほうを「ゆっくり」振れると、もっといいです。

これで解決!
「右手親指を“短く”握って
 左手でクラブを引っ張ろう」

ダウンスウィングは左手でクラブを引っ張る

正しくグリップすると、トップで左手親指にクラブの重さがかかるのを感じ、そこから左手でクラブを引っ張るイメージでダウンスウィングできる。これだと、タメを維持して下ろしやすく、体も開きにくい

Point 1
左右のグリップを詰めて握る

右手親指付け根の膨らんだ部分で、左手親指を覆うようにして、左右の手をぴったり密着させる。そうすると、右手親指は「短く」なり、左右の手の一体感が出る

Point 2
左手親指でクラブの重さを感じる

切り返しからダウンスウィングの後半までずっと、左手親指にクラブの重さを感じながら下ろせると、インパクトゾーンではヘッド自体の重さで鋭くリリースされる

Point 3
右肩を前に出さない

右手に力が入ると、右肩が前に出て、肩のラインがオープンになってしまう。右手の力を抜くと、肩のラインをスクエアに構えやすい

週刊ゴルフダイジェスト2023年7月25日号より