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【フック&シャット②】大型ヘッドのスタンダード、フックグリップで「フェースをボールに向けたまま」腰までテークバック

手首を使う動きスウィングから「フック&シャット」に変えて、飛距離が30ヤードも伸びたという水町洵プロ。実際どのように変えたのか、プロ自身の実例を聞いてみた。

【解説/水町 洵プロ】
みずまちじゅん。1990年生まれ北海道出身。フック&シャットにして飛距離アップに成功したプロ。現在、ツアー出場を目指す傍
ら、アマチュアにもレッスンを行う

フェース面の向きをできるだけ変えないことが大事

水町 大事なのはフェース面をできるだけ変えずに動かすことです。つまりシャット(フェースを開かず)に上げること。とくに、腰の高さまでの動きが重要です。フックグリップは自然にシャットに上げやすくなりますが、手首を使おうと思えば使えてしまうわけです。

フェースはボールを向いたまま

フックグリップでも腕をこねるように使えばフェースは開いてしまう

水町 だから意識はフェース面で、ボールを見続けたまま上げること。このとき、手先で上げるのではなく体を使って上げることで、スウィングはよりシンプルになります。

水町 フックに握ってシャットに上げる理由は余計な動きを入れずにシンプルにスウィングするためでもあるんです。

水町プロはテークバックの重要性を強調する。フックに握っていても、その上げ方が間違っていると、すべてが台無しになってしまうからだ。

【ポイント①】体の後ろ側にクラブがいかない

腰の高さまでクラブを上げたときにヘッドが体の正面側にあるのが正解。フェース面はもちろんボール方向を向いた状態。手首を使ってしまうと、後方から見たときにヘッドが後ろにある。

【ポイント②】腹筋で上げるイメージ

手先を使わずに上げるコツは腹筋を意識すること。体を回そうとしても腕に意識があると手先の動きが勝ってしまう。テークバックではお腹を回して上げる意識を持つといい。

水町プロのフックグリップ手順

【ステップ1】腕をダランとさせる

手のひらは正面を向かない

【ステップ2】クラブの上に手を添える

これでアドレス完成

水町 正しいフックグリップを作るには人間が本来持っている骨格を利用するといい。少し前傾をした状態で腕を脱力させると手のひらがやや内側を向くはずです。この角度のまま左手を握ります。

「フック&シャット」の始動は腕を使わず体で上げる

水町 腰の高さにクラブがくるまでがもっとも重要です。アドレスからフェースの向きを変えずに上げるつもりで体を使ってテークバックする。手先で軽々と上げないように。

腕で上げるとフェースは開いてしまう

【チェック方法】フェース面はトップで「上向き」?

トップはインパクトで効率よくエネルギーを伝達するための重要な準備段階。ここでしっかりパワーを溜められるかどうかは、右ひじがカギを握っていると水町プロ。

水町 フェースの開きを抑えながらシャットにクラブを上げていくとトップでフェース面は上を向くはずです。ダスティン・ジョンソンもケプカもみんな上を向いています。ただ、注意してほしいのが右ひじのポジション。

水町 たとえフェース面が上を向いているトップでも、右ひじが体から外れてしまうとパワーが逃げてしまいます。アドレスでもテークバックでもトップでも、腕とクラブは体の正面にあり続けることが重要なんです。右ひじが右ポケットをさすことを目安にするといいでしょう。

ただ上を向けばいいわけじゃない

【右ひじがポイント】
水町 トップで力が溜められるかどうかの目安は右ひじが右ポケットを指しているかどうかで判断。右ポケットよりも外になると腕が体から外れてしまいます。

体の捻転が大きく、締まったトップに

【左ひざもポイント】
水町 テークバックで体を回転させるときに左ひざを止めた状態では体が回りません。左ひざはむしろ積極的に動かしていい。前方に出すように動かします。

体の捻転は小さいい

お尻が引っ張られる感覚でクラブを下ろす

ダウンからインパクトにかけての動きのために「フック&シャット」はあると水町プロは言い切る。

水町 インパクトでは体は開いちゃダメと言われますが、「フック&シャット」ではむしろ体は開くほどいいのです。インパクトで体を止めることでヘッドが走るような感じがあるかもしれませんが、フックに握っている限り、体を止めるとフェースがかぶりすぎて左へのミスになってしまいます。

腰は切れるだけ切ればいい。体がボール方向に動くと体の前のスペースがなくなり、詰まってしまう。左お尻のポケットを引っ張られる感覚で腰を回転させていく

水町 フックグリップは左に引っかかりやすいと思っている人が多いかもしれませんが、体の回転を止めなければ左へは飛びません。だから、思い切って体を回していけるんです。

水町 ダウンスウィングの注意点は、ボールに当てにいかないこと。要するに、体が突っ込まないようにすることです。左お尻のポケットが引っ張られるような感覚を持つとスムーズに体が回転しますよ。

ポイント①へっぴり腰のイメージでいい

水町 「フック&シャット」ではへっぴり腰のインパクトが正解。腰を引いてクラブの通り道を作ることで、インパクトで最大の加速が生まれます。インパクトで合わせる動きが入らないのが強みです。

ポイント②切り返したら胸を思い切り開く

水町 ダウンスウィングからインパクトにかけて、躊躇することなく胸をターゲット方向に向けていく。フックに握っているから体を開いてもフェースはスクェアに戻ってくれます。

【力の出し方を覚える】下半身の使い方は重量上げをイメージ

水町 重いものを持ち上げるときには腕の力よりも足の力を使うはず。これと同じことをスウィング中に行えばいいだけです。テークバックで左ひざを曲げて力を溜めて、それをインパクトで解放する。

フックに握ったらとにかく「回転」

水町 体を開こうとしても開けないのは左サイドに体や頭が突っ込んでしまっているからです。

水町 ダウンスウィングからインパクトにかけて、右足を支点にしてクルッと反転してしまえばいいんです。見た目は右足に体重が残った明治の大砲ですが、体はきっちり回転しているはずです。左足を引くことで体が回転します。

【ドリル】ティショットの前に左足“引き”素振り

水町 手先でビュンとクラブを走らせるよりも体の回転を速めたほうがヘッドスピードが上がります。左足を引く動きは実は見た目以上に足の力を使っていて、だから腕で振るよりも強い力が発生します。

水町 ティショットの前にこの素振りをしてから臨んでみてください。結果が変わるはずです!

フック&シャット③穴井詩プロのレッスンに続く

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