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【読者記者】No.1820「まだゴルフを始めたばかり。ドライバーのスライスを抑えるには?」

読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「ドライバーで球がつかまらずスライスしてしまう」というもの。果たして解決方法は?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/江連忠ゴルフアカデミー(ETGA)愛知校

読者記者No.1820 甲村薫さん

●19歳 ●大学生 ●ゴルフ歴/2023年1月から ●ラウンド未経験 ●179cm・65kg ●ドライバー飛距離/200ヤード

先生/奥雅次

72年生まれ、福岡県出身。オートバイレーサーから転向してプロ入り。技術だけでなく、フィジカル、メンタルの面でもサポートする指導が人気。ETGA愛知校インストラクター

甲村さんのお悩み
「ドライバーのスライスが大きい」


まだ始めたばかりなので、球をつかまえるのに苦労しています。とくに、ドライバーのスライスが大きいので、なんとか曲がり幅を小さくしたいです。


アドレスの時点で、肩、腰のラインがかなり開いているため、軌道がアウト‐インになっている。まずはスクエアな構えを構築することが必要

甲村 ドライバーがかなりスライスしてしまいます。

 軌道がアウト‐インになるとスライスになりますが、甲村さんの場合、アドレスで肩のラインが目標より左を向いているので、普通に振るとアウト‐インになってしまいます。ですので、まずは肩をスクエアにして構えるだけで、スライスの度合いを減らせます。

甲村 そんな初歩的な問題だったんですね。

 それと、イメージするスウィングの「円」に沿って、自分がヘッドを動かさなきゃいけないと思い込んでいませんか? ゴルフのスウィングというのは、体の横回転と腕の上下動が組み合わさって、斜めの円ができるんです。だから、手はスウィングのどの段階でも、体の正面にあります。たとえば、トップで両腕の三角形がつぶれて、ふところがなくなるのは、手を上下以外に動かしている証拠です。

甲村 テークバックでは手を斜め後ろに引くものだと思ってました。それが勘違いだったんですね。

<問題点>
左にあるボールに体を合わせてしまう

ドライバーは、相対的にもっともボールが左足寄りになるため、それに体を正対させてしまうと、目標に対しては体が開いてしまう

記者「スクエアの基準がわかりません」
プロ「ボールを真ん中にイメージしてください」

ボールを両足の中心に置いた場合は、肩、腰のラインを自然にスクエアにして構えられる。そのときの体の向きを維持したまま、左足寄りのボールに対してヘッドを「置き直す」ことで、スクエアなアドレスになる

記者「手はどの方向に引くんですか?」
プロ「ずっと体の正面で上下に動くだけです」

両腕をゴムバンドでしばってスウィングすると、手が体の正面から外れにくくなり、代わりに体を回して打つ感覚がわかりやすくなる。テークバックでしっかり体が回れば、手で無理にクラブを引き上げなくても十分な大きさのトップになることもわかる

スウィングのどの段階でも、手が体の正面にあることを意識して振ると、自然な円運動でクラブを動かせる。手が体の正面から外れると、スウィングの軌道はゆがんでしまう

Point 1
自分で円を描く必要はない

初心者のうちは、自分でヘッドを動かしてスウィングの円弧を作りがち。実際は、体の回転+手の上下動で勝手に円弧が描かれる

Point 2
トップでは胸の前に空間を作る

アドレスから手を真上に上げ、体を右に回すと胸の前に空間ができる(写真上)。手を斜め上に引くと、胸の前の空間がつぶれる(写真下)

Drill
真後ろの目標に向かってヘッドを上げる

飛球線後方にキャディバッグを置いて目印とし、その方向にヘッドを引くようにテークバックすると「ふところ」を維持できる

<取材後記>
手を体から遠ざける感覚
手は丸く動かすと思っていましたが、実は上下に動くだけなんですね。正しいテークバックでは手を体から遠ざけていく感じで、今までと感覚が全然、違いました。

月刊ゴルフダイジェスト2023年7月号より