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【“切り返し”改造計画】#4「重心をとにかく下へ」打ち急ぎを防ぐ比嘉真美子の工夫とは?

昨秋から井上忠久プロに師事し、再起を図る比嘉真美子。ドライバーの不調の原因は、切り返しの打ち急ぎにあったというが、修正したポイントとは?

TEXT/Daisei Sugawara PHOTO/Takanori Miki、Tadashi Anezaki、Hiroyuki Okazawa、Shinji Osawa  THANKS/春日台CC、樫山ゴルフランド、トータルゴルフフィットネス

比嘉真美子

ひが・まみこ。1993年生まれ沖縄県出身。アマチュア時代から日本を代表するプレーヤーとして活躍するも昨年は極度の不振に。復活を目指し、井上のもとで練習を重ねる

井上忠久

いのうえ・ただひさ。1976年生まれ大阪府出身。ツアープロとして活躍後、現在は指導者に。比嘉真美子、濱田茉優だけでなく、アマチュアにもレッスンを行う

●CONTENTS●
1. ミスの9割は切り返しが原因
2.「打てる形」はできている?
3. 渋野日向子のトップが高くなった理由
4. 重心を低く! 比嘉真美子の工夫
5. 理想の切り返しを手に入れる3つの素振り

重心をとにかく下へ!

通算4勝を挙げながら、昨年はシーズンを通して予選通過が2回。まさにどん底だった比嘉真美子。昨年の秋から、井上忠久プロの下で練習をしている。

「最初はドライバーショットが練習場でも大きく曲がっていました。曲げたくないからしっかり当てたい。当てたいから、リズムが速くなって当てにいく。振れなくなって余計に曲がる。そんな感じでしたね」(井上)

上体でクラブを上げるから切り返しでも早くなってしまう。まずはそこを修正した。

「上体に力が入ると上半身で打ちにいってしまうので、下半身を意識してもらったんです。下半身を意識することで、しっかり体を使ってバックスウィングができるようになるので、捻転差が大きくなった状態で切り返すことができる。打ち急ぎがなくなり、ヘッドがラクに走るようになるんです」

まだまだやりたいことの半分くらいだというが、今年はすでに優勝争いをするまでに戻ってきた。

「プロもアマチュアの方も悩みは同じ。下を意識して振る。単純だけど難しいんですよね」


以前は重心が高く上半身主導になっていた

重心が上がることで上半身を多く使ったスウィングになっていた。上体で切り返すため体の軸が傾いたり、クラブが暴れたりして安定感がなかった。今でも緊張した場面では、そのクセが出てしまうという

重心が下がると、切り返しが安定する

捻転が深くなる

下半身に重心があることで、下から動き出せるようになるため、体の回転量が増える。結果、十分に体がねじられた状態で切り返しを迎えられるため、スムーズに振り下ろすことができる

軸がブレにくくなる

上半身主導になると、頭の位置がずれやすい。頭の位置がずれるとそれを戻す動きが発生するため、軸がブレやすくなる。重心が低ければ頭の位置を変えずに上げていくことができる

ルーティンに取り入れてみよう
重心を下げる2つの工夫

後方でジャンプ

畑岡奈紗もルーティンに取り入れている方法。打つ前にジャンプすることで、自然に重心を下に持っていくことができる

アドレスで足パタパタ
構えた状態で足をパタパタさせることで、意識が下にいき重心が下がりやすくなる。練習時はもちろん、試合中でもこの動きを取り入れ、重心を下げているという

比嘉真美子の1Wスウィング

>>最後は、井上忠久プロおすすめの練習法をご紹介!

月刊ゴルフダイジェスト2023年6月号より