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【ゴルフジム】「フェアウェイウッドが苦手で、当てるだけになりがちです」

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは、「フェアウェイウッドが苦手で当てるだけになりがち」というもの。その解決法とは?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/アーリーバード. ゴルフクラブ

教える人/桐林宏光

きりばやしひろみ。64年生まれ、東京都出身。06年、プロ入会。05年、筑波大学で修士課程を修了、プロゴルファーでありながら、スポーツメンタルトレーニング指導士の資格も持つ。「桐林宏光ゴルフ塾」を主宰

<今週のお悩み>
「フェアウェイウッドが苦手で
 当てるだけになりがちです」

●石井晃一さん(65歳/身長173m/ゴルフ歴35年/HC19/ベストスコア78/平均スコア95)
ダウンスウィング後半からインパクトまで、腰の向きがほとんど変わっておらず(3~4コマ目)、下半身の回転が止まっているのがわかる。そのため、腕が体の回転を追い越してしまい、インパクト以降はほぼ腕だけで打つ状態になっている

石井 フェアウェイウッドで当たり損ねが多くて、コースだと怖いので、当てて終わりみたいな感じになっちゃいます。

桐林 ダウンスウィングで体が止まってしまっていて、そこから左ひじを引くような感じで何とか当てる振り方になってますね。切り返しのときに、左脚を目標方向に回す動き(外旋)が使えると、下半身が止まらないので、ひじが引けずに、腕がしっかり振れるようになります。左足をつま先立ちにして、脚(ひざ)を開いたり閉じたりすると、股関節を使って脚を外旋する感覚がわかります。

石井 この動き(外旋)は、今まで使ってなかったです。

手とクラブが体の回転を追い越してしまっています

腰の回転が止まって手だけで打っている
切り返しで下半身が先行して動き出したあとは、フォローまでずっと先行し続けなければスムーズなスウィングにならない。下半身が止まると、その先は腕(手)で振るしかなくなり、フォローを大きく振り抜けず、左ひじが引けやすい

桐林 下半身が止まらなくなると、体がスムーズに軸回転できるので、腕(クラブ)がきれいな円を描くように動きます。フラフープを担いで回転したときに、回転軸がゆがまないようにするには、下半身のほうからしっかり回さないといけませんよね? スウィングでその動きができれば、最下点の位置が一定になって、きちんと当たるようになりますし、しっかり振れるので飛距離も出ます。

石井 脚を大きく動かすほうが、軸は安定するというのが驚きです。

桐林 インパクトに向かって左脚(左腰)は回転、右脚は右ひざを左ひざに寄せるようにするとバランスがよくなります。フォローでは左ひじを引かずに、右ひじとの間隔を保ったまま、地面のほうに向けて振り抜くといいですね。

これで解決!
「下半身を積極的に動かして
 軸を保って回転しよう」

自分の体を中心に円軌道で腕を振る

フラフープに体を通して回転したとき、フープの傾きを保ちつつ、なるべく回転の中心を揺すらないようにすると、スムーズかつ素早く回転できる。これが、効率のいいスウィングの原理

Point 1
アドレスは棒に腰を預けて前傾するイメージ

アドレスでかかと側に体重があると、軸を保って回転しづらい。たとえば、鉄棒に腰を押し当てて体を前に預けるようなイメージで、重心をつま先寄りにして構えると、軸回転しやすい

Point 2
フォローまで両ひじの間隔を保つ

フォローで左ひじを下向きにし、両ひじの間隔を空けないように意識すると、フォロー側もプレーンに沿ってクラブを動かせる。両ひじの間に挟んだボールを落とさないイメージ

Drill 1
左つま先を軸にして左脚を「外旋」

ほぼ右足体重で左足をつま先立ちにし、左脚全体を左に回す。ダウンスウィングでの「外旋」の感覚がわかる

Drill 2
両ひざの間のボールをつぶしながらインパクト

バレーボール大の軟らかいボールを両ひざで挟み、ダウンスウィング後半でそのボールをつぶすようなイメージで、右ひざを左ひざに寄せていく。ボールがつぶれないのは、下半身の回転が弱い証拠

週刊ゴルフダイジェスト2023年4月4日号より