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【通勤GD】高松志門・奥田靖己の一行レッスンVol.44 「奇人変人になるな」 ゴルフダイジェストWEB

「ゴルフは自分のことではなく、人のプレーを語るスポーツ」。今週の通勤GDは、高松志門プロと奥田靖己プロによる名師弟「一行レッスン」です。その第四十四話。

【通勤GD】
通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。

ゴルフ芸人 高松志門
1951年生まれ。橘田規に師事し水平打法から独自の理論を展開。多彩な技から‟ゴルフ芸人”の異名をとる。
志門流一番弟子 奥田靖己
1960年生まれ。絶妙な寄せ技を武器に93年日本オープンで尾崎将司を退け優勝するなどツアー6勝、シニア2勝。

前回のお話し

ゴルフ場や練習場でゴルファー観察

高松 ゴルフ場に来て、一日中さまざまなアマチュアを眺めていると面白いわ。

奥田 ほんまに変わったゴルファーがぎょうさんいてますからね。

高松 そうやね。あれ見てたら、ほとんどが奇人変人以上やわ。

奥田 奇人変人以上ですか(笑)。でも確かにそうですわ。アドレスに入る前に、飛球線後方からクラブをラインにピッタリ合わせるように置いて、それからクラブはそのままで体だけアドレスの位置に移動させたりする人とかね。よう自分でおかしくならんわと思いますわ。

高松 市中引き回しの刑されるみたいやもんな。

奥田 あと、ティアップするのに10秒以上かかるおっさんとか。

高松 ほんまおかしいがな。何を合わせているのか知らんけど。

奥田 そこまで時間かけておきながら実際打ったらとんでもない方向に飛ばしてますからね。それまでの時間は一体なんやったんやと思いますわ。

ゴルフは自分を語る意味がない

高松 それですぐ反省会始めるやろ。今の体の動きはこないなっとったいうて。

奥田 それでもたらんかったら、昨日の酒まで出してきますからね。やっぱり酒があかんかったとか。酒なんてもうとうに抜けてますがな。

高松 球止まってるのに、フィニッシュ取ったまま動かん人もおるし。

奥田 あんたもう球止まってまっせ、いうて教えたろかと思いますわ。

高松 パッティングなんか、カップまで10メートルもあるのに、4メートルもショートしてる人が、こうやって気合で「もっと転がれ!」いうポーズをとってる人もおるしな。ここまで来たら、そらもう念力使いの世界ですよ。

奥田 こういう人は、結局、自分のことだけ言いたいんでしょうね。自分の球がどこ行ったとか、自分のスコアがどうなったとか。

高松 ゴルフは自分を語る必要が全くないんですよ。だって球が勝手にしゃべって飛んで行ってくれるんやから。そういう意味では、自分のことを一切語ったらいかんスポーツ。

打ったら球がすべてを語ってくれている。だから語らず歩きだせばいい

奥田 どちらかといえば人さんのことを語るスポーツですわね。

高松 そうやね。

おらが、おらが、はいかん

奥田 人さんが打った球が素晴らしかったら思い切り賛辞を送り、あまりにも可笑しかったら思い切り笑ってもいいんですよ。人のプレーを笑うことは決して失礼なことやないんですよね。

高松 そらそうやろ。だって一緒に回ってる人がアプローチで2度打ちして、それがポコンと入ってみい。そんなもん笑うしかないやろ。

人のプレーは見ておくもんや

奥田 そのあたりをはき違えている人があまりにも多いですわね。それで、人のプレーを見ないで自分のことばかり言うてる。反省会してるいうんは、自分のことばかり言うてるのと同じですからね。それやから、次の人がアドレスに入っとっても素振りしたりするんですわ。

高松 おらが、おらがというものが多いからな。

奥田 自分のことに対しては一切黙ってプレーして、何も言わんと返ってくるような、プロよりプロらしいアマチュアもたまにおりますけどね。そういう人見ると、僕でも「あ~、かっこええなぁ」と思いますけどね。

高松 頭の中にナイスショットのことしかない人はだいたいあかんね。ちょっとヒールに当たったら「あっ」言う。

人さんが打った球を笑ったっていい

奥田 いつも打ってるんやから、こんなミスも出るかもしれん、あんなミスも出るかもしれんいうことぐらい、ええ加減分かっとってもええんですけどね。

月刊GDより

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