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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.62 上達のコツは“大盛1杯”よりも“小盛を3杯”

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

よく「明日のラウンドに役立つ即効上達法があったら教えてください!」というようなことを聞かれるんだけど……ゴルフで一夜漬けというのは、なかなか難しいかな。

うちの練習場に来るお客さんやコンペなどで、いろいろなゴルファーを見るけど、やっぱり毎日球を打っている人は、歳をとってもうまいなぁって感じるしね。素振りもまったく役に立たないわけではないけど、やっぱり球を打つと打たないとでは全然違うと思う。100回素振りするなら、毎日10球でいいから球を打ったほうが断然いい。

もちろん、毎日練習場で球を打つのは現実的でないというのはわかっている。でも、家の中で3ヤードのアプローチをするくらいなら不可能ではないはず。チョンと当てるだけでいいんだから。

練習場の経営者であるボクの親父ですら、毎日打席には立っていない。ある雑誌の取材で練習量を聞かれ「200」と答えたところ、1日200球と掲載されてしまったが、本当は月に200球だ。1日に換算すると10球以下。アラ還の今でも、それなりの調子を維持できているのは、たった10球でも積み重ねているおかげだろう。

「1日1度、まとめて食事するより、1日3度食べたほうが体にいいように、ゴルフも週に一度300球練習するよりも、1日100球を3回やったほうがいいよ」と本人も言っている。

ボクも同感だ。闇雲に球を打っても下手を固めるだけ、という意見もあるけど、ボクは全然そんなことはないと思う。毎日打っていたら、きしゃなぁ(汚い)スウィングでもそれなりに上達はする。どんな形であろうと、インパクトの瞬間にフェースがスクェアであれば真っすぐ飛ぶんだから。そこんところを練習で体感してほしい。

なーんてことを人にアドバイスすると、だいたいが次のような質問をしてくる。

「100球の内訳は? 13本をまんべんなく打つほうがいいの?」
「打つ順番は? 短い番手から徐々に番手を上げていったほうがいいの?」

そんなとき、親父はこう答える。

練習はいきなりドライバーからだよ。だって、コースに行って最初に打つのはドライバーでしょ。あと番手も13本は打たない。5番と6番なんて大差ないから、面白くないじゃん。だから、その日によって偶数番手か奇数番手か決めて、それを練習する」

対してボクは、SW→8I→ロングアイアン→ドライバーの順で練習する。親父と逆だったけど、隣り合った番手を打たないのは一緒だ。

当然、ボクらの練習法はサンプルのひとつ。ただ、真面目に考えすぎるのはよくないと思う。

「5番と6番なんて大差ないから面白くない」と親父は言うけど、面白くないなら面白いと感じるようにやればいい。遊びなんだから、ゆるく楽しくやろうよ。一番言いたいのは、そこかな。

少ない球数でも何回かに分けて打つのが上達のコツ。さらに、自分なりに打つ番手を決めて練習してみよう。親父はコースで最初に使うドライバーから練習するんだ


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2018年2月27日号より