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【読者記者】No.1802 「アイアンが右に抜けてしまう。ボールをしっかりつかまえるには?」

読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「アイアンが右に抜けてしまう」というもの。果たして解決方法は?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/トータルゴルフフィットネス

読者記者No.1802 齋藤晃成さん

●24歳 ●トレーナー ●ゴルフ歴/6カ月 ●ベストスコア/121 ●平均スコア/130 ●170㎝・75㎏ ●ドライバー飛距離/250ヤード

先生/赤坂友昭

85年生まれ、福岡県出身。クラブの仕組みや運動力学に基づくスウィングを追求。JGTOツアーカード取得経験あり。トータルゴルフフィットネス(東京・新宿区)などでレッスン中

ダウンスウィングでの手首のタメが深く、その分、フェースは開きやすい。トップからもう少しゆとりをもって、自然にフェースが閉じる振り方にしたいところ

齋藤さんのお悩み
「アイアンが右に抜けてしまう」


最初はそれなりに真っすぐ飛んでいたんですが、振れるようになってきたら、球が右に抜けることが多くなってしまいました。理由も、直し方もわからなくて困っています。


齋藤 ヘッドが地面に深く刺さるのがイヤで、なるべくインからシャローに振ろうとしていたら、右にしか飛ばなくなりました。

赤坂 軌道を気にしすぎて、トップでの捻転が少なくなっているようです。捻転が足りないと、インパクトまでの助走距離が短くなりますから、フェースがスクエアに戻り切らないんです。だから、右に抜けちゃうんですね。

齋藤 テークバックで慎重になりすぎていたかもしれません。

赤坂 テークバックのアークを作るのは、主に右手ですから、右手だけで振ってみるのがおすすめです。右ひじをなるべく曲げないように意識して、大きなアークで振ってください。それに左手を合わせようとすると、左肩が深く入るのがわかると思います。

齋藤 こんなに深く肩を入れないと、ダメなんですね。

赤坂 肩(胸)が回ると、ふところが広がって、手を真下に下ろすスペースができますから、本当の意味でインから下ろせるんです。

<問題点>
トップの捻転が浅くアークが小さい

一見、肩は回っているが、右ひじが曲がって手が体に近いので、アークが小さい。そのため、フェースがスクエアになる前にインパクトを迎えてしまう

記者「できるだけインから下ろそうとしています」
プロ「そのせいでトップが小さくなりすぎです」

テークバックでは、いかに肩(あるいは胸)を深く回すかということが重要。肩が深く回ると、下半身から切り返した際に、クラブが下りるまでの時間差が大きくなり、フェースがスクエアに戻る時間的猶予ができる

捻転が深いと「ふところ」が広くなる

上体が大きくねじれると、トップでは胸が飛球線後方を向き、手を下ろすスペースが生まれる

スペースがないと、手が前に出て、振り遅れやすくなる

記者「強くねじろうとすると腕の三角形がつぶれます」
プロ「右手だけで上げると大きなアークになります」

右手1本でクラブを振ると、右肩甲骨で右腕を引っ張るようなイメージになり、右ひじも曲がりにくく、大きなアークを体感できる。テークバック側のアークが大きくなると、自然に左肩が深く入る形になり、切り返してからクラブが下りてくるまでの時間差を十分に確保できる

右手だけの素振りに慣れたら、途中からそれに左手を合わせて振ってみる。どれだけ肩を回せば、右手で作る大きなアークに対応できるかが実感できる

POINT
右手だけで上げて左手を合わせると理想的なトップに

DRILL
テークバックは右腕を伸ばして上げるイメージ

クラブを持たずに、両ひじを伸ばしたまま素振りをすると、大きなアークでテークバックする感覚がつかめる

<取材後記>
野茂投手みたいに体を回すんですね
自分ではしっかり体も回しているつもりでしたが、実際は足りていませんでした。(元メジャーリーグ投手の)野茂英雄選手みたいに、背中が見えるほど回さないとダメなんですね。

月刊ゴルフダイジェスト2023年2月号より