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【ゴルフ野性塾】Vol.1766「パットの自信がアプローチを変える」

古閑美保、上田桃子など数多くの名選手を輩出してきた坂田塾・塾長の坂田信弘が、読者の悩みに独自の視点から答える。

前回のお話はこちら

今日2023年
1月12日。木曜日。

晴れの日が続く。
今日の福岡の午後、雨降ると予報出ているが現在午後1時25分、東西南北、総ての空が薄い雲浮ぶ晴れたる空だ。
雨降る気配はゼロ。
雲の色、濃さ、そして厚さとも、雨降る途中の雲多き空ではない。
女房殿、今日も朝から洗濯していた。
長男雅樹は女房殿の趣味に付き合っているのか。
セーターでもズボンでも一度着た物は洗濯機の前に投げ捨てているから洗濯機も忙しくはないが暇でもない冬の一日である。
女房殿、ベランダに干した洗濯物、回収するつもりはなさそうだ。雨降らぬと決断したのであろう。
人、誰もが決断を持つ。
そしてその決断で一日が過ぎる。
幸せと思う、決断持つ人の生き様は。
雅樹が起きて来た。
連日の晴れ、連日のコースラウンドと夜の練習で今日が今年初めての休養日であるらしい。
雅樹がピザを食べ始めた。
携帯電話を見ながらピザを食べている。
携帯電話がどこ迄、人の生き様を変えて行くのだろうか。
少し心配にはなるが、一時期、私も新聞見ながら食事していた。
批判は出来ぬ。心配の必要もなしとゆうところか。

青空が多くなって来ました。
雨どころか、今日の福岡の空、夜も晴れたる空みたいだ。
女房殿、ベランダの掃除を始めた。
私は本稿、ファックス送稿の後、大濠公園に行くつもりです。
今日は大濠公園。私の話を聞きたがる男達が午後3時に公園内のスターバックスに集うと言って来た。
話す内容は決めていない。
然り気なく行き、然り気なく赤坂の15階へ戻る大濠公園への散歩である。
時間だ。本誌、編集部へ送稿します。
それでは来週。

10メートルのパットを50球打て。

先日、花道からの簡単なアプローチで急にトップして、グリーンをオーバーしてしまいました。あんなアプローチはビギナー時代にも経験がなく、返しはダフリ、次はシャンクまで出て、そのホールはダブルパーでした。最初にトップしたとき、手に電気が走るような感覚があったのですが、もしかするとアプローチイップスになってしまったのでしょうか。競技ゴルフの経験もなく、イップスになるほど神経をすり減らすゴルフはしていませんが、あの日を境にアプローチの距離感が消えてしまった感じがします。塾長、この状態を克服するにはどうすればいいでしょうか。 (愛知県・匿名希望・48歳・ゴルフ歴21年・平均スコア85)


ミスした原因と理由を探す時は訪れる。
ゴルフに限らず、日常生活の中に於てもだ。
ミスのない日々を送るのは不可能事であると思う。
ならばミスは間違いなく起きるし、遭遇するものとの意識持てばその後の対応と順応は意識しないよりも遥かに骨太な過し様出来るのではないかと考える。

私はミスは必ず起きるものとの意識低き者であった。
それ故に対応と順応の二つの「応」の力を生む事が出来なかった。
「応」の力は大事だ。
「応」の力、強く持つ人は親から貰った能力と言う人もいたし、周りの指導を受けて身に付けた能力と言う人もいたが、そこは人、それぞれの領域と思って来た。
ただ、私になかったのは確かであり、彼等の言い分を聞いても私が変る事はなかった。
やはり、人、それぞれであろう。
骨太に生きたいとは思う。
しかし、骨太に生きるには二つの「応」の力が必要であった。
プロスポーツに於ては、特に「応」の力は必要だった。
今は分る。足りていた領域と足りていなかった領域が。
単純思考は己の明日を守るものであり、「応」の力は明日の成功を生むものと私は考える。

生きるには己の力が要る。
食べるも飲むも歩くも休むも周りと共存するも己の力が必要であろう。
そしてアプローチもだ。
貴兄の突然のミスは戸惑いを生んだ。
不安が生まれ、疑念が生じた。
一つが去るとそれに続く去り行くものは出て来るものだ。
人一人去り行けば続く者居るが如く、己の中にも去り行くものはあると思う。
アプローチの自信が去り行けばアイアンの自信去り行く覚悟は要る。
40歳過ぎれば一つの覚悟と認識は要る。
信じていても去り行く者はいるとの覚悟と認識。
もしも去り行く者いない70年の人生ならば余程の幸運と思った方がいい。

別れは世の常、人の常、そして出会いの常であると思う。
嘆いてはいけない。
悲しんでもいけない。
恨んでもいけない。
去り行く者が出た時程、人は骨太の姿勢で見送るべきと考える。
辛い話だ。
だが、その辛さ、背を向ける事は許されぬ。
否定も無視も駄目だ。
骨太で去り行く者の前に立てる人間になれ、と私は教えて来た。
私からゴルフを教わった者への指導だった。
貴兄の辛さは理解する。
しかし、過去に戻る事は出来ぬのだ。
ならば今を直視せよ。
原因と理由を探すのだ。

第2打が花道は絶好の位置。
そこからトップ、ダフリ、シャンクが続いて結果はダブルパーの8ですか。
アプローチの総てのミスが一ホールに生じた訳だ。
自信と慣れの崩壊であったと思う。
推察なれど、第3打時、結果への意識、鈍感であったのではあるまいか。
その鈍感さ、今迄の打ち慣れの感覚が恐怖を失くしたのではないかと推察する。
恐怖は大切だ。
どれ程成功の確率高くとも、例え99%の成功の確率あったとしても1%の失敗への恐怖は持つべきである。
その1%の恐怖が慎重さと丁寧さと謙虚さを生んで来たのが人の世ではなかったか。
恐怖を持つはいい事である。
恐怖を持たぬ生き様は失敗を失敗と認識する事の出来ぬ人の生き様と思う。
ただ、恐怖が強まると不安が生じ、体の動き弱まり、スピード落ちるは確かである。
この事、人の世も同じと思う。
私は予期不安、強く持つ者だった。
予期不安で己の努力、失って来た者である。
貴兄は今、その時にいると思う。

パターの練習をせよ。
スタート前の練習グリーン、10メートルの距離を50球打て。
トップの原因、アドレス時の体重位置か、傾斜への立ち様、日頃と違っていたか、ボール位置、日頃と違っていなかったか、慣れと過信生じてこんなの簡単と打ち急いだかのいずれかであったとの推察は生じる。
私を信じて貰いたい。
10メートルの距離、50球打つのです。
それで何かが貴兄の気持ちと感覚の中に生じるであろう。
まずは50球打つ事だ。
以上です。

坂田信弘

昭和22年熊本生まれ。京大中退。50年プロ合格

週刊ゴルフダイジェスト2023年1月31日号より