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カーボンとスチールのいいとこどり! 「コンポジットシャフト」を女子プロたちが支持する理由とは?

かつてはダイナミックゴールドとメーカー純正カーボンが主流だったアイアンのシャフト。現在ではスチールとカーボン、どちらのシャフトも種類が増え、カーボンとスチールのハイブリッドシャフトまで登場。果たしてどんなシャフトなのか?

PHOTO/Tomoya Nomura、Tadashi Anezaki、Hiroyuki Okazawa、Shinji Osawa、Hiroaki Arihara、Blue Sky Photos、KJR THANKS/PINGフィッティングスタジオ武蔵浦和

試打・解説/後藤悠斗

雑巾王子こと武市悦宏の一番弟子で広尾ゴルフインパクトにてレッスンを実施中。自身のアイアンシャフトはオリムピック『DERAMAX』で、いち早くカーボンを採用するなど、一家言を持つ

スチールとカーボンのいいとこ取り

国内のみならず、米女子ツアーでも上位選手のアイアンシャフトに変化が起きている。彼女たちが使うのは、スチールでもカーボンでもない、カーボン+スチールの“コンポジットシャフト”。一体どんなシャフトなのか?

「あのB・デシャンボーもアイアンシャフトはカーボンを使う時代。カーボンは『非力な人が使う』『頼りない』なんて考えはもう昔の話で、重くてしなるカーボンシャフトもあるんです」とシャフトに詳しい後藤悠斗プロ。

「とはいえ、スウィングによってはスピン量が増え過ぎたり、球筋が安定しない場合もあるため、カーボンの振りやすさにスチールのしっかり感をプラスしたのがコンポジットシャフト。実際に打ってみると、スチールの操作性とカーボンの走り感がバランスよく、プロがこぞって使う理由がわかります」

トゥルーテンパー『スチールファイバー』

西郷真央
『スチールファイバー i80』

西郷真央は同じミズノのアイアンを使う高橋彩華のアイアンを試打した際に、「イメージ通りの球筋が出る」と気に入り、変更。替えた週の試合で今季5勝目を挙げた

畑岡奈紗は『スチールファイバー i95』、ネリー・コルダと高橋彩華は『スチールファイバー i80cw』を使用

フジクラ『MCI』

渋野日向子
『MCI 80』

プロテスト合格後の19年から使用しているフジクラ製『MCI』。全英女子オープンで優勝したピン『i210』×『MCI 80(R)』の組み合わせはいまも変わらずで、信頼に揺るぎはない

『MCI 80』はほかにも堀琴音、古江彩佳、西村優菜らが使用している

世界No.1アマ中島啓太のアイアンシャフトは『ツアーAD プロト』

「池村寛世プロが使用するアイアンシャフトを試したら、振り心地がマッチした」とテーラーメイドのツアー担当者。21年に制した日本アマの練習ラウンドから採用したという

>>果たしてコンポジットシャフトの実力は?

  • 女子ツアーを中心に流行している、カーボンとスチールを複合した“コンポジットシャフト”。果たしてその実力は? カーボンの「ツアーAD アイアン」を含めた4モデルを後藤悠斗プロが試打検証! PHOTO/Tomoya Nomura THANKS/PINGフィッティングスタジオ武蔵浦和 試打・解説/後藤悠斗雑巾王子こと武市悦宏の一番弟子で広尾ゴルフインパクトにてレッスンを実施中。自身のアイアンシャフトはオリムピック『DERAMAX』で、いち早くカーボンを採用するなど、一家言を持つ >>女子プロの間で人気急上昇中!“コンポジット”ってどんなシャフト? ヘッドが走って簡単に球を上げてくれる 「アイアンは飛ばすクラブではないので、高さが重要です」と後藤プロ。「いままでのスチールはスピンで球を上げられる人向け。スピンが入りづらい人には扱うのが難しいシャフトだったんです。その点、コンポジットやカーボンシャフトには総じて先が走る感覚があり、楽にボールが上げられます」重量やフレックスが異なっても、同じシリーズなら基本的に特性が似ているものが多いという。 この記事は有料会員限定です続きを読むには有料登録が必要です コンポジット トゥルーテンパー『スチールファイバー i』 「スチールみたいにしっかりしてるのにカーボンみたいに走る」カーボンの外層にスチール繊維を巻いたシャフト。「初めて打ちましたが、驚きしかないです。いい意味でクセがない。カーボンの味があるのに、操作性も高い。スペック次第で腕前を問わず誰でも扱いやすいはず」(後藤・以下同) 重量トルクキックポイントi 70cw(R)70g2.8-3.4先中i 70cw(S)70g2.8-3.4先中i 80(R)85g2.9中i 80(S)85g2.8中i 95(R)95g2.5中i 95(S)95g2.0-2.4中元i 110cw(R)110g1.7-2.1中i 110cw(S)110g1.5-1.9中元 トゥルーテンパー『スチールファイバー fc』 「iシリーズよりも球が上がりやすい。重ささえ合えばオススメ」リディア・コーらが使うのがこのモデル。「同じ90g台で『i』と『fc』を打ち比べると、『fc』のほうがヘッドが走る感覚があって、よりカーボンに近いと思います。『i』でもボールが上がりにくい人は『fc』を選ぶといいと思います」 重量トルクキックポイントfc 90cw -F4(S)90g2.4-2.9中fc 115cw -F4(S)115g2.3-2.8中 フジクラ『MCI』 「スチールファイバーよりも操作性が高くスチールに近い」「重量によって振り心地が異なっていて、70g台までは先が走るカーボンっぽさがあり、100g以上は操作性がいいスチールみたい。このシャフトならではのカーボンとスチールの両方の良さを感じたいのなら80~90gをオススメします」 重量トルクキックポイントMCI 60(R)65.0g2.8-3.2先中MCI 60(S)67.0g2.8-3.2先中MCI 70(R)73.0g2.6-3.0先中MCI 70(S)75.0g2.6-3.0先中MCI 80(R)84.0g2.5-2.9中MCI 80(S)86.0g2.5-2.9中MCI 90(R)92.0g2.4-2.8中MCI 90(S)94.0g2.4-2.8中MCI 100(S)104.0g2.4-2.8中MCI 110(S)113.0g2.2-2.6中 カーボン グラファイトデザイン『ツアーAD アイアン』 「試打したなかでいちばん楽に球が上がってくれる」「『55』と『タイプⅡ65』は簡単に球が上がり、かといって変な挙動がなく暴れないので、重量帯を含めて、シニア世代や振れる女性にもってこいのスペックだと思います。球が上がらなくて困っている人はこのシャフトがオススメです」 重量トルクキックポイントツアーAD 55(S)59g3.2中ツアーAD タイプⅡ65(S)68g2.6中ツアーAD 75(S)80g2.8中ツアーAD 85(S)89g2.4中ツアーAD 95(S)98g2.2中元 カーボンから軽量スチールまで試打した55本をマッピング 週刊ゴルフダイジェスト2022年6月14日号より

週刊ゴルフダイジェスト2022年6月14日号より

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  • 今季の日本ゴルフツアー選手権で優勝争いを演じるなど、持ち前の飛距離を武器に活躍が期待される岩崎亜久竜。その飛ばしの秘密をプロコーチの内藤雄士が解説。 PHOTO/Tadashi Anezaki、Hiroyuki Okazawa、Takanori Miki 岩﨑亜久竜(24)1997年12月17日生まれ、静岡県出身。クラーク記念国際高校から日本大学に進学。2020年のQT25位でプロ転向。日本ツアー選手権で優勝争い●平均飛距離:297Y(12位) ●FWキープ率:54.543%(56位) 努力で手に入れた強い体幹が武器 日大では桂川有人のひとつ先輩にあたり、ゴルフ部部長も務めた岩﨑。181センチの大柄な体を生かした飛距離を武器に、先日のメジャーでは優勝争い(3位)を演じた。日大ゴルフ部のコーチも務める内藤雄士によると「日大入学当時は今のように恵まれた体躯ではなく、どちらかというとひょろひょろとした感じだったようです。しかし、大学4年間で、食事もトレーニングも相当努力した結果、今の強い体幹を手に入れました。ジュニア時代から活躍していたとはいえ、いわゆる“天才”ではなく、努力をして成長を続けてきた選手。ゴルフエリートが集まる日大ゴルフ部のなかでも、練習量は人一倍でした。 この記事は有料会員限定です続きを読むには有料登録が必要です 素直で礼儀正しいナイスガイ。日大のOBや現役選手が集まるプロアマに出場した時、僕が教えている木村太一プロに冷却スプレーをかけていると、ひょっこり後ろに並んで『僕もお願いします!』って(笑)。そんなひょうきんさもあって、先輩からも好かれる。僕も『教えて』と言われたら、断れない。そういう貪欲さも、右肩上がりに成長できている理由だと思います。スウィングはフェースをシャット気味に上げていき、トップはコンパクト。そこから頭の位置が全く変わらない。そして強靭な筋力を使いながらハンドファーストに振り抜く。このハンドファーストが最大の特徴で、ライナー系のストレートボールが持ち球。ボール初速がかなり速く、それが飛距離につながっています。今後どんな選手に成長するのか楽しみです」 インパクトでロフトが立つから低く強い球が出る ハンドファーストでロフトが立ってインパクトを迎えるため、低いライナー性の出球になる。高初速で飛距離が出せる 解説/内藤雄士日大在学中に米国へゴルフ留学。帰国後にプロコーチとして活動を開始。トッププロやアマチュアを指導しながら、テレビ中継の解説などメディアでも活躍。母校の日大ゴルフ部のコーチも務める 週刊ゴルフダイジェスト2022年7月5日号より
  • 暑くなると集中力が散漫になりやすく、それがスコアにも……。夏こそ良質な睡眠が大事なのだ! PHOTO/Tomoya Nomura 1日の平均睡眠時間11時間(昼寝含む)。大リーグで活躍する大谷翔平が少年時代から心がけていることだという。“オータニサン”のパフォーマンスは良質な睡眠が影響しているのかもしれない。競技は違えどゴルフにおいてもやはり睡眠は大事。特に夏場は深い眠りになりにくく、集中力の低下やスタミナ不足、筋肉のこわばりなどプレーに悪影響をもたらすことが最近のスポーツ科学で実証されている。ではどうすれば良質な睡眠が得られるか。手っ取り早いのが体を支えるマットレスを替えることであり、なかでも多くのアスリート御用達のこちらがオススメ。日本のメーカーが開発し、寝ている時の体圧を効率よく分散。体の負担が軽減され、良質な睡眠が得られるのだ。 「エアーポータブル」モバイルマット 泊まりのゴルフや出張に便利な持ち運びタイプ。サイズは97×195cm。スリム(幅60cm)も用意●価格/3万1900円~ ●お問合わせ/西川お客様相談室 0120-36-8161 www.airsleep.jp/ ベッドに常設ならこちら体をしっかり支える「エアー01」マットレス 眠りを深化させる特殊立体波形凹凸構造を採用。体圧分散&寝姿勢保持を高い次元で実現。価格は4万6200円~ 月刊ゴルフダイジェスト2022年8月号より
  • 今季から米国を主戦場とする渋野日向子や、ツアー2勝目を挙げ好調の池村寛世が得意としている「直ドラ」。ティーアップせずに地面から直接ドライバーで打つのは我々一般ゴルファーにはレベルの高いテクニックに思えるが、「アマチュアにも直ドラは大きな武器になる」と小林大介プロは言う。その真意を深堀りしてみよう。 PHOTO/Yasuo Masuda、Shinji Osawa、Takahiro Masuda THANKS/葉山国際CC 解説/小林大介 日夜、世界のトッププロのスウィングを研究し、アマチュアへの指導経験も豊富。湘南衣笠ゴルフ所属 直ドラは球が上がらないそれが武器になる 4月にハワイで開催された米女子ツアー「ロッテ選手権」で、渋野日向子は積極的に「直ドラ」で攻めて、今季ここまで最高の2位という結果を残した。国内男子ツアーでは、昨季に続きツアー2勝目を挙げた池村寛世が直ドラの使い手として知られている。最終日に最終組でプレーした昨年の最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」では、「ティーを使ったのはパー3とUTで刻んだホールくらい。ドライバーは全部、直ドラでした」と本人は語っている。“ティーショット”でも直ドラというのは驚きだが、プロにとっては、ときに直ドラが武器になるのだ。では、アマチュアの場合はどうだろうか。神奈川県を中心にレッスンを行っている小林大介プロに直ドラについて聞いてみた。「多くのアマチュアの方には、直ドラは球が上がらず、つかまりにくいので難しいというイメージがあると思いますが、それはプロにとっても同じで、球は上がりにくく、つかまえにくいです。でもプロはヘッドスピードもありますし、ミート率も高いので技術で打ちこなせます。アマチュアが直ドラで“ナイスショット”するのは、かなり難度が高く、確率も低いというのが現実です」とのこと。やはりアマチュアが直ドラを武器にするのは無謀なことなのだろうか……。「そんなことはありません。私が言ったのは、『ナイスショットするのが難しい』ということです。アマチュアが直ドラを武器にする場合は、ナイスショットする必要はありません」んっ? ナイスショットしなくてもいいとは、どういうことだろうか。「先ほど、直ドラは球が上がりにくく、つかまえにくいと言いましたが、このデメリットが武器になるのです。球が上がりにくいということは、低い弾道が打ちやすいということです。つかまえにくいということは、左へのミスが出にくいということです。つまり、ラウンド中に弾道の高さを抑えたい、あるいは左へ引っかけるのを防ぎたいという状況のときに、直ドラが武器になるということです。もちろんドライバーというクラブはティーアップをして打つことを前提に作られているので、芝の上にあるボールを打つには一定の条件があります。でも、3Wよりもはるかにヘッドが大きく、ソールも広いので、これを上手く利用することで武器にもなります。ナイスショットするのは至難の業ですが、ナイスショットしなくてもいいと思えれば、ラウンド中に直ドラが武器になるシチュエーションは、意外と多いのです。とはいえ、ドライバーは一番、長いクラブですし、パターを除けば一番ロフトが少ないクラブなので、そもそもドライバーが苦手という人は無理に直ドラを使う必要はないので、注意しましょう」 この記事は有料会員限定です続きを読むには有料登録が必要です 低い球で攻めたい状況では直ドラが武器になる アマチュアにも直ドラが武器になるという小林プロ。どんな状況なのだろうか。「まずは打ち下ろしのホールです。打ち下ろしでボールを上げてしまうと、滞空時間が長くなるので、ちょっと曲げただけでも林やOBゾーンに行ってしまうことがあります。そんなときに直ドラを使えば、曲がりを抑えることができます。アゲンストのときも有効ですね。弾道が低いほうが風の影響を抑えることができるので、飛距離をロスしにくくなります。さらにこれからの季節、ラフが伸びるのでボールが浮いていることがあります。フェアウェイウッドやUTではフェースが薄くてダルマ落としのミスになることがありますが、フェースが厚いドライバーであれば、そういったミスを防ぐことができます」なるほど、ラウンド中にアマチュアにも直ドラが武器になる状況は意外と多いのだ。では小林プロが言っていた直ドラを使う条件について聞いてみよう。「それはボールのライです。そもそもティーアップして打つ前提のドライバーを芝の上から打つわけですから、いくらフェアウェイとはいってもボールが沈んでいる場合はチョロする可能性も高いので、直ドラはおすすめできません。むしろセミラフなど少しボールが浮いている状況のほうが直ドラを使いやすいと思います。ライが悪いときは、直ドラは避けましょう」 直ドラが武器になるのはこんな状況 Case 1打ち下ろし 打ち下ろしのホールでボールを上げてしまうと、曲がったときに滞空時間が長いだけに大きなミスになりやすい。低い弾道ならその危険性が少ない Case 2前方の木の枝が邪魔になる 距離を稼ぎたいけれど前方の枝がスタイミーになるという場合も、直ドラであれば枝を気にせずに打てることがある Case 3極端な左足上がり 左足上がりがきつい場合、ロフト以上にボールが上がってしまい飛距離をロスすることがある。こんなときも直ドラがいい Case 4左サイドにハザードがある 左サイドに池やクリーク、深いバンカー、浅めのOBゾーンがあるときはつかまりにくい直ドラが引っかけを防いでくれる Case 5アゲンストの風 向かい風のときは弾道が高いほど影響を受けやすく飛距離をロスする。風の影響を最小限に抑えるには直ドラが有効だ ケース6ラフでボールが浮いている これからの時季、ラフが伸びるとボールが浮いてしまうことがある。フェースが厚いドライバーならダルマ落としを防げる 最後に直ドラをする際の打ち方のポイントを聞いてみた。「大事なのはレベルに横から払うように振ることです。ただ、レベルに振るというと、ややあおり打ち気味になるアマチュアは多いので、上手く打てないのであれば、ほんの少し上からダウンブロー気味に打ってみてください。また、直ドラはコースでいきなり打っても上手くいかないことが多いので、必ず普段から練習しておいてください。直ドラは入射角を整える最高の練習法なので、スウィング作りにも役立ちます。ぜひ、試してみてください」 【打ち方のポイント1】短く握る ドライバーは一番、長いクラブ。芝の上から打つには少しでもミート率を上げたいのでグリップを短く握るのが正解 【打ち方のポイント2】ボールは左かかと前 ボール位置を右足寄りにするとボールをクリーンに打てるがロフトが減ってしまう。左かかと前くらいがちょうどいい 【打ち方のポイント3】レベルに横から払う 直ドラはあおり打ちだとダフりやすく、入射角が鋭角すぎると球が上がらない。レベルに横から払うイメージで振ろう 【打ち方のポイント4】コンパクトに振り切る 直ドラはナイスショットの必要はないが、確実にボールはとらえたい。軸ブレが起きないようにコンパクトに振り切ろう 直ドラは入射角を整える最高の練習法 直ドラはコースでも武器になるが、入射角を整える練習法にもなる。レベルに振るには両肩を前傾角に垂直に回す練習(写真)をしてからトライしよう 週刊ゴルフダイジェスト2022年7月5日号より
  • レジェンドと呼ばれるゴルフの名手たちは、その言葉にも重みがある。ゴルフに限らず、仕事や人生におけるヒントが詰まった「名手の名言」。今回は、ゴルフを“教える”プロの先駆けともいえる名伯楽、ハーヴィー・ペニックの言葉を2つご紹介! トム・カイト(左)やベン・クレンショー(右)らを育てたハーヴィー・ペニック(中) 殴られて言うことを聞く者はいないよ。たまには殴られるボールの身になってごらんよ ハーヴィー・ペニック 優れた指導者というものは、喩え話が上手い。往々にして、誰にも分かるようなやさしい喩えで、しかも含蓄のあるフレーズを発するものだ。ハーヴィー・ペニックはマスターズで2勝したベン・クレンショー、全米オープンを制したトム・カイトを育てたテキサス大学のコーチ。名伯楽として知られる。大学でももちろん指導したが、2人ともジュニア時代から指導を受けている。だからなのだろう、子供にも届く平易な言葉で、しかも子供たちが興味をもつようなフレーズを多く遺している。そもそもペニックは、自分の理論やひとつの“型”を押し付けるタイプの指導者ではない。その都度悩みを聞き、アドバイスする形で、選手たちのモチベーションを持続させたり、勇気づけたりと、どちらかというとメンタルコーチに近い指導者であった。冒頭の言葉も、いかにもペニックらしい表現ではないか。当時の糸巻きボールは、トップするとよく表皮が切れてしまったものだ。「そんなにいじめちゃ、ゴルファーのいうことなんぞ聞くもんかね」力任せに叩いても、ボールは思うように飛んでくれない。コースで上手くいかないとき、思い起こしたい言葉だ。 大切なクラブの順でいえば1にパター2にドライバー3にウェッジ ハーヴィー・ペニック マスターズを2回制し、パットの名手といわれたベン・クレンショーを育てたから、こういう言葉を遺したのだろうか?でももう一人の愛弟子、全米オープンを制したトム・カイトはどちらかというとショートパットが苦手だった。ペニックはいう。「ドライバーは大抵、1ラウンドで14回しか使わないが、パットは22回から30の半ばくらいまで使う。300ヤードのドライブも15センチのパットも同じ1ストローク。だからスコアメイクの面からみると、パターのウェートが高いのは歴然としているでしょう」ドライバー・イズ・ショー、パット・イズ・マネーといわれる所以である。同じ質問をベン・ホーガンにしたら、「1にドライバー、2にパタ-、3にウェッジ」との答えが返ってきたという。しかし、これは希代のショットメーカーといわれたホーガンの矜持ともとれ、やはり我々一般ゴルファーにはペニックの言葉のほうが効果がありそうだ。 ドライバーはどんなに逆立ちをしても、280ヤードを正確無比に打つことはできないが、パットならば、誰でも練習さえ積めば上手になれる可能性が十分にあるのだから。 ■ハーヴィー・ペニック 1905~1995年。バイロン・ネルソンらとツアープロとして活躍したあと、全米初のティーチングプロとなる。テキサス大学のゴルフ部コーチを長く務め、同校を全米屈指の強豪校に。トム・カイト、ベン・クレンショーらを育て、男女多くのツアープロにも多大な影響を与えた。 「名手の名言」バックナンバー
  • 人気の「スパイダー」や「トラス」パターの開発者、ビル・プライスが2年ぶりに来日。いまコーチ界で注目を浴びている目澤&黒宮と、プロから引っ張りだこのパット専門コーチ・橋本真和を交えた対談が実現した。パッティングをテーマにして、4人がディープトーク。その中身とは? PHOTO/Tadashi Anezaki TEXT/Daisei Sugawara ビル・プライス(上)……テーラーメイドゴルフのパター&ウェッジ開発者。歴代のスパイダーやトラスパター、ミルドグラインドウェッジなど数多くの名器を生み出してきた。自身も大のゴルフ好きで、シングルハンディ目澤秀憲(下段左)……日大ゴルフ部を経てプロコーチに。TPIレベル3を取得。松山英樹、河本結、有村智恵らを教えるプロコーチ。22年レッスン・オブ・ザ・イヤー受賞黒宮幹仁(下段中)……日大ゴルフ部の目澤のひとつ先輩。12年に関東学生で優勝。現在はコーチとして、岩﨑亜久竜、淺井咲希、宮田成華らを指導橋本真和(下段右)……堀琴音や淺井咲希らを教える、日本では珍しいパット専門コーチ。科学的な根拠に基づいたレッスンがおなじみ 今のパッティング理論は「3D」視点が多角的になった ――対談は、意外にも、ビル・プライス氏が日本のコーチ陣を質問攻めにするところから始まった。ビル これまでたくさんのプロやコーチと仕事をしてきたなかで、パッティングに関しては、ほとんどの人が「ポスチャー」(姿勢)が大事だと言っています。私自身も、土台となるポスチャーがよくないと、それが他の部分のエラーにつながると考えていますが、皆さんはどう思いますか?黒宮 選手に教えるときは、もちろん、アライメントやバランス(重心)も含めた、ポスチャーのチェックは必ずします。ゼロのポジション(アドレス)は、やっぱりいちばん大事な部分なので。ビル バランスというと、たとえば、つま先とかかとだと、どちらにどのくらいかかるのがいいと考えていますか?黒宮 5:5でも悪くないと思うんですけど、パットのうまいプレーヤーほど、少しだけ重心がつま先寄りになる傾向はあります。ビル なるほど。では、重心をややつま先寄りにして構える「メリット」は何ですか?橋本 ストロークのアーク(イン・トゥ・インの動き)が大きくならない( よりストレート軌道に近くなる)というのがいちばんで、それに伴ってフェースの開閉も少なくなりますね。ビル レス(less )ローテーション、レスアーク。それは間違いないと思います。過去10年の間に、そうした方向にパッティングストロークは変わってきたと思いますか? この記事は有料会員限定です続きを読むには有料登録が必要です 橋本 それはそうだと思います。過去のパッティング理論は、ヘッドを持ち上げるという視点が欠けていて「2D」(地面に対してヘッドを平行に動かす)で語られることがほとんどでしたが、現在は「3D」で、それにシャフトのねじれなども加えた、多角的な視点でストロークを考えるようになってきています。ビル 現代はターゲットに対して、フェースをいかにスクエアに保つかを重要視しますが、以前は、アークに対してフェースをスクエアにする傾向が強かったので、今よりフェースの開閉が多かったですね。 近年のパッティングストロークはより「フェースをスクエアに保つことを重要視している」とビル。ヘッド作りも、自然と慣性モーメントの大きいものへと進化してきた 目澤 日本ツアーでいうと、同じ「フェース・トゥ・ターゲット」の意識を持っていても、男子プロと女子プロで少しストロークの傾向が違うんです。ビル それは興味深い。たとえば、どんなふうに違うんですか?橋本 女子プロのほうが、ハンドダウンに構えてしまう傾向があって、そのせいでストレート軌道がきつくなることがあります。それと、ヘッドを真っすぐ動かそうとしての軸ブレや、フェースをスクエアにキープしようとして、テークバックでシャフトを反時計回りにねじってしまうというのも、男子プロより女子プロのほうに多いように思えます。 長いパットほどマレットが有利 ビル ローリー(・マキロイ)や、ジェイソン(・デイ)、それにDJ(ダスティン・ジョンソン)が口を揃えて言うのは、右腕からシャフトまでを一直線に構えるのが大事だということです。これは、ほとんどのトッププロに共通する特徴で、逆にアマチュアでは、できていない人が多い。目澤 確かに、その通りです。黒宮 ローリーとDJの身長差を考えると、身長や腕の長さとは無関係ということですね。ビル そうです。そしてこれは、“aim”(エイム、狙い。アドレスのフェースの向きのこと)にも関わってきます。ところで、エイムがずれている選手にはどんな指導をしますか? というのは、パットの名手でもエイムがずれている人はたくさんいるからです。デーブ・ストックトンは左、タイガーは右にずれています。でも、仮にストックトンのエイムをスクエアに直したとしたら、彼はおそらくカップの右に外してしまう。目澤 私自身はエイミングがすべて、というくらいターゲットに対してスクエアに構えることが重要だと思っていますが、エイミングを修正することでスムーズにストロークできなくなるプレーヤーもいます。そういう場合は、無理に修正するのではなく、たとえばパターを替えることで対処するような指導をすることもあります。ビル いいアプローチだと思います。そのときはコーチではなく、クラブフィッターになるわけですね(笑)。その際に、シャフトの役割についてどう考えていますか?黒宮 というと?ビル タイガーのエイムが( ターゲットの)右を向いている話はしましたが、それでもカップインするのは、インパクトまでに何らかの修正を加えているからです。タイガーの場合は、それにシャフトが大きく関わっています。彼のシャフトはトゥルーテンパー( シャフトメーカー)の特別製で、私も詳細なスペックは知らないのですが、通常よりもかなり軟らかくてトルクが大きいことだけは確かです。つまり、ボールが「つかまる」ので、それでエイムと打ち出しの帳尻を合わせているのですね。橋本 現状はまだそこまでシャフトの性能を重視したフィッティングがされているとは思いませんが、将来的には今よりずっと重要度が増すパーツになると思います。ビル ついでに言うと、タイガーのパターはフェースが1度オープンになっています。そうなっていないパターを持っていくと、即座に見抜いて使わないそうです。目澤 一般的に3〜4度オープンになっていないと、スクエアに見えないと聞くので、1度オープンでも実際はクローズに見えるはず。それを開いて構えて、絶妙に閉じながら打っているわけだ。ビル ヘッド形状による、パッティングへの影響については、はっきりわかっていることがひとつあって、それは大慣性モーメントのマレット型のほうが、伝統的なブレード型より圧倒的に有利ということです。ゴルファーの多くは、トウ側に芯を外すことが多いのは知っていますね?目澤 アマチュアにはかなり多く、プロの中にもトウ側に外す人はいますが、ヒール側に外す人は滅多にいないです。 インパクトのデータをとってみるとアマチュアの多くは、トウヒットで芯を外している。そうなるとフェースは開きやすく、球もつかまらない ビル 11フィート(約3.3メートル)のパットでは、芯をトウ側に10ミリ外すと(カップを約2フィート通り過ぎるタッチで打った場合)、ブレード型はカップのセンターから2.25インチ(約5.7センチ)右に外れ、しかもカップに届かない(10.9フィートしか転がらない)ので、カップインのチャンスはゼロですが、マレット型は右ずれが1.5インチ(約3.8センチ)で、さらにカップにも届く(11.3フィート転がる)ので、ギリギリ、カップインすることになります。黒宮 パットの距離が長くなるほど、右ずれとショートの度合いが大きくなるわけですね。ビル その通り。その点、「スパイダー」の「トラスヒール」はかなり有利と言えますね(笑)。 後編へつづく 週刊ゴルフダイジェスト2022年7月5日号より
  • 「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説! https://my-golfdigest.jp/gear/p76397/ 前回のお話はこちら 先週も記載した、7番でロフト角が27度前後のいわゆる「ストロングロフト」のアイアンについて補足します。そもそも、グリーン上でボールを止めるには何が必要でしょうか? ひとつはスピン量、もうひとつは高さです。また、トラックマンをはじめとする弾道計測器の進化により、「降下角(ランディングアングル)」という概念も生まれました。これも弾道計測器の進化により判明したことですが、スピン量はスピンロフトにより決まります。スピンロフトというのは、「ダイナミックロフト(インパクト時のロフト)」から「アタックアングル(入射角)」を引いた数値ですが、これが多ければ多いほどスピン量が増えます。この考えがわかっていれば、ストロングロフトのアイアンとツアープロが使用するようなアイアンでは、後者のほうがスピン量は多いということは、おわかりいただけると思います。また、スピンによりボールを浮かせる揚力が発生することから、スピン量が多いと高さも出て、高さが出れば降下角が大きくなります。逆にスピン量が入りにくいストロングロフトは高さが出にくく、着弾したあとの転がりが大きくなるのです。スコアメイクを考えると、ある程度ロフトがあったほうがいいのではないでしょうか? 堀越良和 ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」 週刊ゴルフダイジェスト2022年7月5日号より
  • 近年の異常気象ともいえる夏の気候変動。気温は40度近くまで上がり、度重なる豪雨がコースを襲う。夏に寒地型のベント芝を管理するのは難しくなり、暖地型のバミューダ芝を採用するコースが増えている。 高温や乾燥に強くベント並みの速さ 日本では以前から暑さに強い暖地型芝草のコーライ芝が使われてきたが、ボールの転がりがよく、冬でも緑で見た目がいいと、多くのグリーンが寒地型のベント芝に取って代わられた。暑さに弱いというベント芝の弱点も、品種改良と管理技術の向上で改善され、国内の大多数のコースでベントグリーンが採用されている。だが、夏の日本は亜熱帯化しつつあり、ベント芝には厳しい気候になってきた。そこで注目を浴びているのが、暖地型芝草のバミューダ芝。アメリカでは1900年代初頭からサンドグリーンの代わりにバミューダ芝が使われるようになり、先日の全米女子オープンが開催されたパインニードルズロッジ&GCも開場当初はバミューダグリーン。だが、当時のバミューダは茎葉が太くて硬く、その後、ベントに張り替えられた。そして全米女子オープン開催に向け2017年に「ミニバーディ」という品種のバミューダ芝が採用された。「ミニバーディ」は1956年にジョージア州ティフトンの農業試験場で開発された「ティフグリーン」の突然変異種を集めて65年に生まれた「ティフドワーフ」をさらに品種改良し、90年代に開発された「ウルトラドワーフ(超矮性)」と呼ばれる細い葉を持つ種類のひとつ。強い生命力を持ち、高温や乾燥にも強く、短く刈り込めて速さが出せると、これまで500コース以上で採用され、PGAツアーのコースでも使用されている。日本では福岡の古賀GCのBグリーンで2011年8月から使用を開始。18ホールでの全面採用は国内初だった。その後、下関GCでも採用され、「ミニバーディ」に限らず、現在では全国の約3割のコースがバミューダグリーンを採用している。 ザ・プレーヤーズ選手権が行われるフロリダ州のTPCソーグラスも2006年に「ミニバーディ」を採用。2016年に同じウルトラドワーフの「ティフイーグル」に張り替えられた 週刊ゴルフダイジェスト2022年7月5日号より 「ゴルフ初物語」バックナンバー こちらもチェック!
  • 家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載! ILLUST/Masaaki Takauji https://my-golfdigest.jp/lesson/p76316/ 前回のお話はこちら うちは練習場を営んでいるので、本当はみなさんに来ていただき、たくさん球を打ってもらいたい。でも、仕事や家族サービスで忙しく、練習場に行く時間がないという声を聞く。都心の練習場は休日に待ち時間があるらしく、面倒くさいとも聞く。でも、練習はしたい! そんなゴルファーの欲望を満たしてくれるのが、素振りではないだろうか。その気持ちはわかる。ただし、ボク自身が“単なる”素振りをすることはほとんどない。もし、やるとしたら、それは意味のある素振り。“単なる”素振りとは、普通にクラブを持って、普通に振る素振りのこと。なぜ、それを好まないかというと、インパクトの感触がないからだ。要するに、素振りと本チャンに感触の差がありすぎるのだ。素振りなので、気持ちよく振れれば、それでいいか!? というと、違うと思っている。ヘッドがボールに当たり、そのあとヘッドがどう動くか……そのイメージが持てなければ“素振りシングル”となってしまう。ではどうすればいいか? ボクはショットの素振りなら、ボールの代わりに段ボールを置き、打感が得られるようにしている。そして、ヘッドが受ける衝撃や、その直後にフェース面がどう変化するかを観察する。パットの素振りは、コーヒーの空き缶を置き、インパクトで「カツッ!」という感触を得る。パターはヘッドを真っすぐ引いて、真っすぐ出すストロークに気をとられがちだが、肝はやっぱりインパクト。だから、ショット同様、インパクト時の打感をイメージするのが重要なのだ。駅のホームやオフィスなど外では、ショットよりアクションの小さいパターの素振りをすることが多いだろう。当然、モノを置くこともできないから、エア素振り(そもそも素振りはエアだけど)となるのはしょうがない。ただ、ヘッドがボールに当たったときのイメージだけは、持つことをおすすめしたい。真っすぐ引いて、真っすぐ出す、なんて、どうでもいい。たとえイメージの中でも、きちっと芯でとらえることができれば、きっと真っすぐ引いて、真っすぐ出しているはずだ。 大事なのはインパクトの感触。素振りでも衝撃を感じられるように、段ボールを置いて練習しよう ショットはパットの延長である──というのが持論なので、パットの打感はボクにとって超重要事項なのだ。全ショットの是非が、ここに集約されていると言っても過言ではない。ドライバーをどんなに振りまわしても、芯でとらえなければ意味がない。そういう意味で、一番小さいショット、つまりパターのインパクトのイメージは重要なのだ。「大は小を兼ねる」という諺もあるけれど、ボクにとっては「杓子(しゃくし)は耳かきにならぬ」のほうがピンとくる。というわけで、みなさんも素振りをするなら打感のイメージ、とくにパットの打感のイメージを大切に!  いやいや、本当は素振りじゃなくて、練習場に来てほしいんだけどね~。よろしくお願いいたします。 全員がチャンピオン! 二宮家 (左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5 週刊ゴルフダイジェスト2017年5月30日号より 「遊ぶつもりでやってみて!」バックナンバー
  • 「ダフリ」のミスが起こりやすいパターンとして「伸び上がり型」「右足体重型」「ルックアップ型」の3つのタイプがあるという青山薫プロ。ここでは「ルックアップ型」ゴルファーのダフリ対策を教えてもらおう。 PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/城里GC 綿引靖弘さん(34歳/平均スコア110/ゴルフ歴5年)「アイアンのダフリ・トップが出だすと止まらなくなるのが悩み」 解説/青山 薫 あおやまかおる。2009年、レッスン・オブ・ザ・イヤーを受賞した小誌おなじみのシニアプロ。試合中のパッティングだけは恐怖を感じるというが、アマチュアのスウィングの悩み解決なら、これほど頼りになるプロはいない >>あなたのダフリはどのタイプ? 原因はボールの行方が気になるから GD 顔が早く上がってしまう綿引さんはどうすればダフリを解消できるでしょうか?青山 綿引さんはまだスウィングが安定していないところがあって、ボールの行方を早く知りたくて顔が上がっちゃうんだな。GD それがダフリの原因でしたね。青山 そうなんだけど、頭を残すのは、インパクトに集中すれば直せるんだ。それよりも気になるのは、グリップやクラブの上げ方だな。GD そっちを修正ですか? この記事は有料会員限定です続きを読むには有料登録が必要です 青山 綿引さんは右手主体スウィングになっているから、余計にミート率が落ちて、ルックアップしたくなっちゃうんだ。左手のリードで振りやすくなれば、ミート率も上がって、ボールの行方も気にならなくなるよ。あとは、ドリルで、インパクトの1点に集中する練習をすれば、ヘッドアップしなくなって、ダフる確率もグンと抑えられるはずだよ。 Point左腕のリードでスウィングさせたい 「右手を使いたがる綿引さんは、右手の親指でグリップを潰すように握っていた。親指を左側に外し、右手の人差し指をトリガー(引き金)の形にすることで、右手の使い過ぎを抑え左手のリードで振りやすくなる。それから、テークバックでヘッドをインに引きすぎるクセも直したほうがいいね」(青山) Drillガムテープとマーカーでインパクトに意識を集中 ボールの周りにマーカーを4つ、正方形になるように両面テープで固定し、さらにボールのすぐ手前にガムテープを貼る。マーカーの間を真っすぐ動かす意識を持つとともに、ガムテープをはがさないように球を打つことで、インパクトに意識を集中することができ、ルックアップを防ぎつつミート率も上げられる 【レッスン後】ボールがあった所に目線を残したらナイスショットの確率が上がった 「自分で気づかないうちにボールの行方を気にしていたんですね。おかげでダフリのミスが減りました」(綿引さん) 週刊ゴルフダイジェスト2022年7月5日号より
  • 「ダフリ」のミスが起こりやすいパターンとして「伸び上がり型」「右足体重型」「ルックアップ型」の3つのタイプがあるという青山薫プロ。ここでは「右足体重型」ゴルファーのダフリ対策を教えてもらおう。 PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/城里GC 石川慎一さん(44歳/HC20/ゴルフ歴15年)「ドライバーはドローでかっ飛ばすが、アイアンはなぜかダフる」 解説/青山 薫 あおやまかおる。2009年、レッスン・オブ・ザ・イヤーを受賞した小誌おなじみのシニアプロ。試合中のパッティングだけは恐怖を感じるというが、アマチュアのスウィングの悩み解決なら、これほど頼りになるプロはいない >>あなたのダフリはどのタイプ? 上からボールを打つ感覚を覚える GD 右足体重インパクト代表の石川さんは、どうすればダフらなくなりますか?青山 石川さんは、ドライバーのあおり打ちのクセがアイアンにも出ているタイプだね。もともとボールを横から見て、横からすくい上げるように打ちたいタイプだから、まずその感覚を変えたいね。GD どうすれば感覚を変えられるんでしょうか? この記事は有料会員限定です続きを読むには有料登録が必要です 青山 マーカーを4つ並べて、その中にボールを置いて打つ練習がいいだろうな。まず、いつもの自分のボール位置が真ん中だとしたら、それよりも右に置くんだ。それだけでハンドファーストになって、上から打つイメージが湧いてくるはず。GD なるほど。そうですね。青山 実際に打つときには、切り返しから腰を切って左足を踏み込む動作を入れるんだ。こうすると、とんでもなく右にあるボールを打つ感覚になるんだけど、それが正しいハンドファーストのインパクト。右足体重の人は、まずボールを上から打つ感覚を覚えることから始めたいね。 Point腰を切って左に踏み込む 「右足体重のインパクトを左足体重のインパクトにしたい。そのためには、切り返しから左腰を切るように押し込んで、左足を強く踏み込む。頭はビハインド・ザ・ボールで右に残したまま。アドレスの形から腰をクイッとひねれば、インパクトの形になる感覚だ」(青山) Drill右足寄りに置いたボールを打つ 「マットの上にマーカーを4つ、正方形に並べて両面テープで貼り付ける。その中にボールを置いて、インパクトゾーンを真っすぐ動かすように打つんだ。あおり打ちの石川さんは、右端にボールを置いて、ハンドファーストに打ち込みやすい構えを作っておくのがポイント。切り返しから腰を押し込む動きを忘れずにね」 【レッスン後】左への踏み込みが生まれて上から叩けるようになった 「いままでとはかなり感覚が違うので、まだ思い切って振れませんが、ダフらないコツはつかみました」(石川さん) 週刊ゴルフダイジェスト2022年7月5日号より
  • 「ダフリ」のミスが起こりやすいパターンとして「伸び上がり型」「右足体重型」「ルックアップ型」の3つのタイプがあるという青山薫プロ。ここでは「伸び上がり型」ゴルファーのダフリ対策を教えてもらおう。 PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/城里GC 横山義樹さん(36歳/平均スコア98/ゴルフ歴9年)「ドライバーはスライス、アイアンはダフリで、壁を超えられない」 解説/青山 薫 あおやまかおる。2009年、レッスン・オブ・ザ・イヤーを受賞した小誌おなじみのシニアプロ。試合中のパッティングだけは恐怖を感じるというが、アマチュアのスウィングの悩み解決なら、これほど頼りになるプロはいない >>あなたのダフリはどのタイプ? 目とボールの距離を一定に GD 伸び上がり型ゴルファーの代表として、青山プロのレッスンを受ける横山さんですが、どうすればダフリを卒業できますか?青山 いかにもダフリの恐怖とたたかっている感じがするなぁ。バックスウィングで、すでに伸び上がり始めているからね。まずは、右ひざを伸ばさないように、上体を捻転させてバックスウィングする感覚をつかんでほしいな。そうすれば、目とボールの距離を変えずに振る感覚が少しずつわかってくるんだ。GD 目とボールの距離って、そんなに大切なんですか? この記事は有料会員限定です続きを読むには有料登録が必要です 青山 もちろん。スウィングの生命線と言ってもいいくらい。目とボールの距離が変わらなければ、アドレスの位置に手元を戻してくる感覚でスウィングできる。インパクトはアドレスの再現と考えていいんだ。そうなれば、ダフリなんて自動的に解消されるよ。 Point伸び上がりを小さくしたい 「インパクトの伸び上がりを小さくできたら、手元をアドレスの位置に戻すだけなので、ダフリも少なくなる。横山さんの場合は、バックスウィングで右ひざを伸ばす動きが、インパクトの伸び上がりの前兆だから、まずはバックスウィングで右サイドにパワーをためる感覚をつかむところから始めたいね」(青山) まずはバックスウィングで右ひざキープ Drill1両手ですくった水をこぼさないようにテークバック 「両手のひらで水をすくう形を作って、水をこぼさないようにバックスウィングする。そうすると、上体がねん転されるので、右サイドにパワーがたまって、右ひざも伸びないんだ。まずはこの感覚が大切だね」 Drill2ガムテープを飛ばさないように打つ 「次は、ボールの後ろに貼ったガムテープを飛ばさない練習。まずはバックスウィングで右ひざを伸ばさないこと。そうすれば、少しずつ目とボールの距離を保ったまま振る感覚がつかめてくるから、ガムテープを飛ばす回数が減ってくるはずだよ」 【レッスン後】左ひざが少し送られてダフリ回数が減った 「言われるがままに振っていたら、少し動きがよくなりました。この感覚を忘れないうちに練習したいと思います」(横山さん) 週刊ゴルフダイジェスト2022年7月5日号より
  • アイアンショットのミスで最も多くのゴルファーを悩ませているのが「ダフリ」と「トップ」。青山薫プロによると、2つのミスの原因は同じだというが、ダフリやトップが出やすい人は、大きく分けて3つのタイプに分けられるという。詳しく話を聞いてみた。 PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/城里GC※登場するアマチュアの方にはボランティアとしてご協力いただきました 解説/青山 薫 あおやまかおる。2009年、レッスン・オブ・ザ・イヤーを受賞した小誌おなじみのシニアプロ。試合中のパッティングだけは恐怖を感じるというが、アマチュアのスウィングの悩み解決なら、これほど頼りになるプロはいない ダフりたくないと思うと余計にダフる GD ダフリやトップに悩まされているゴルファーは大勢います。そもそもダフリやトップはなぜ起こってしまうのでしょう?青山 ダフリは、分かりやすく言えばヘッドの最下点が右にズレている現象。そこでダフらないように上を振ろうとするとトップが出る。つまり、ダフリもトップも原因は同じといえるんだけど、ある程度ゴルフができるようにならのダフリは、ゴルファーのいろんな思惑で起きてしまうんだ。GD えっ、思惑ですか……。青山 ○○したいとか、○○したくないとか、そういう思惑。たとえば、ダフりたくないと思って、伸び上がってしまうゴルファーがそう。そのままだとボールに届かないから手を伸ばす。上から打つとダフりそうだから横からすくい上げて手前をダフる。GD なるほど。ダフりたくないと思いながら、ダフる原因を作っているわけですね。青山 あとは、球を上げたくて、右足体重で打ってしまうゴルファー。ドライバーでもっと飛ばしたくて、あおり打ちがクセになっているゴルファーも、右足体重インパクトでダフりやすいね。GD ティーアップできるドライバーなら下からあおってもごまかせますが、アイアンだとそうはいきませんよね。青山 あとは、ボールの行方が気になって、顔を上げるのが早いゴルファー。顔が上がると、右肩が下がってヘッドが落ちる。おまけにフェースが開くから、スライスやシャンクだって出てしまうんだ。 【Type1】伸び上がり型 横山義樹さん(36歳/平均スコア98/ゴルフ歴9年)「地面を叩いてしまう恐怖がつねにあります」という言葉どおり、腰を伸ばしてインパクト。そのぶん手を伸ばして、ボールをすくい上げようとしている 地面を叩くのが怖い ダフるのが怖いため、インパクトで伸び上がってしまう。そのままだと届かなくなるため、手を伸ばす。ヘッドの最下点が上下にも変わりやすく、絶えず地面を叩く恐怖とたたかわなくてはならない >>「伸び上がり型」のダフリ解消法をチェック! 【Type2】右足体重型 綿引靖弘さん(34歳/平均スコア110/ゴルフ歴5年)ドライバーのあおり打ちのクセがアイアンにも表れた右足体重インパクト。ボールを上手くさばけたときはダフらないが、撮影で力が入ってダフってしまった 球を上げようとする意識が強い ドライバーはドローで飛ばしたい、アイアンは球を上げたいという願望があり、右足体重でインパクト。そのため、最下点が右になるあおり打ち専門。ここ一番のショットほど、手痛いダフリが出る >>「右足体重型」のダフリ解消法をチェック! 【Type3】ルックアップ型 石川慎一さん(44歳/HC20/ゴルフ歴15年)まだショットに自信がないため、ボールの行方が気になって、顔を早く上げる傾向がある。打点が安定しないため、ダフリも出るが、トップもスライスも出る ボールの行方が気になる ボールの行方を早く知りたくて、インパクトがおろそかになってしまうタイプ。顔が上がると、ヘッドが落ちてフェースが開くため、ダフリ、トップだけでなく、スライスやシャンクまで出てしまう >>「ルックアップ型」のダフリ解消法をチェック! 週刊ゴルフダイジェスト2022年7月5日号より
  • ここ2年ほどで急増した若年層をターゲットにゴルフ用品界は“熱く”なってきている。 元々、高級用品志向のゴルフ界にあって、安価なユニクロの参入は話題を呼んだ。そしてここに来て、ワークマンとしまむらが本格的に参入して、激戦の様相を呈してきたというわけだ。機能的でかつ低価格商品を提供し、店舗を拡大(現在950店舗)している(株)ワークマンは、このほど初のゴルフ用品に特化した製品を発売すると発表した。これまでも18年の「ワークマンプラス」(アウトドアウェア)の開店以来、ワークマンの製品がゴルフウェアに使用される兆しはあった。それを契機に4年かけて開発したといい、アイテムはポロシャツ、スラックス、レインウェア、手袋、帽子など。ロゴは“Find-out”「さあ、一歩踏み出そう!」とのメッセージを込めたという。この経緯を同社広報部の鈴木悠耶氏は次のように話す。「開発に4年かかったのは、社内にゴルフをやっている社員がいなかったからです。ただ、作業服などで培ったストレッチ性のノウハウは、ゴルフに流用できたと思います。今、ゴルフ用品界は高級品を含め2000億円という市場と聞いています。そのなかから今から始める人たちにどれだけアピールできるかです。ユニクロさんやしまむらさんがフッション性なら、ウチは機能性で勝負です」ポロシャツ、パンツ、キャップ、手袋、靴下の5点セットで6120円の安価。それでいて高機能。若い初心者なら垂涎ものだろう。同社の商品のファンというトップアマ(日本ミッドアマ2回、関東ミッドアマ4回優勝)の高橋雅也氏は「5年ほど前から、アウトドアウェアのなかから選んで使っています。例えばダウンベストなどは動きやすく、保温性も高く、何より安くて重宝しています。ただレインウェアは生地が若干硬いのと、スウィング中こすれる音が少しうるさかったかな。ポロシャツやズボンも購入しています。さすがに試合のときにはゴルフブランドのウェアを着ますが、プライベートではワークマンばかりでした。ゴルフブランドができたということでさっそく見にいきましたが、ちょっとポロシャツは生地が厚いかな、逆にズボンは薄いかも……」という。一方、(株)しまむらは「良質なゴルフウェアを安心価格で」をキャッチフレーズに6月1日から2ブランドを販売。そのうちの1ブランドは最新のファッショントレンドを融合し、タウン着としてもお洒落な2ウェイのウェアとしている。 週刊ゴルフダイジェスト2022年7月5日号
  • 2019年のルール大改正でやさしくなったとはいえ、まだまだ複雑なゴルフルール。すべてを頭に入れておくのは大変だが、ゴルフを楽しむうえで、最低限のルールは覚えておきたい。今回は、球の取り換えと誤球に関するルールをご紹介! ちょっと傷がある程度では交換できない 擦り傷では球は交換できない ティーショットがカート道で跳ね、思わぬビッグドライブ。飛距離を稼げたのはいいが、球を確認するとカート道の影響と思われる擦り傷が……。こんなとき、球を交換しても良いのだろうか。結論から言うと、擦り傷程度では球の交換は認められない。球の交換が認められるのは、以下のケースに限られる。・球が切れていたり、ひびが入っていて、その損傷がプレーしているホールで起きたことが明確に分かる場合・ホールとホールの間・規則に基づいて救済を受ける場合一方、以下のケースでは球の交換が認められない。・単に引っかいた、擦った、ペイントが剥がれた、色あせただけの場合・球をある箇所にリプレースする場合つまり、球をプレーすることが危険だったり、性能が明らかに変わってしまうような傷がついた場合は交換できるが、カート道や木に当たったことでついた擦り傷程度であれば、球の性能に大きな影響はないとみなされ、交換することはできない。擦り傷が気になる場合は、そのホールをホールアウトした後に替えるようにしよう。ただし、擦り傷でも球を交換できるケースが実はある。それが、上記の「規則に基づいて救済を受ける場合」だ。たとえば球がカート道で跳ねてどんどん転がり、カート道の上で止まったとする。すると、カート道という「動かせない障害物」からの救済が受けられるので、球を交換することが認められるというわけだ。池に入ったり、OBやアンプレヤブルで打ち直す際に別の球を使用することができるのも、これらが「規則に基づいた救済」に該当するためだ。一方、グリーン上で球をマークして拾い上げる行為は「救済」ではなく、打つ際に元の位置に「リプレース」する必要があるので、別の球に交換することは認められない。さて、ここからは同じ球に関するルールとして、「誤球」に関するルールの疑問を『2021-2022 GOLFDIGEST ゴルフルール早わかり集』から抜粋してご紹介。 Q. 「誤球」とはどんな意味? A. 自分のインプレーの球、暫定球、第2の球以外のすべて(定義) 他のプレーヤーの球、捨てられている球、OBとなった球、紛失球となった球は「誤球」として扱われる。 Q. 誤球をプレーしてしまった場合はどうなる? A. 2罰打を加え自分の球をプレー(規則6.3) 誤球をプレーしてしまった場合は、2罰打を加え、改めて自分の球を見つけてプレーする。誤球をストロークした打数はカウントしない。たとえば第2打地点で誤球をプレーした場合、その誤球を何回プレーしたかに関係なく、自分の球を見つけてそれを4打目としてプレーをしなければならない。誤球と気づかずにプレーを続行し、そのホールのプレーを終えた場合、次のホールのティーショットを打った時点で(最終ホールの場合はスコアカードを提出した時点で)失格となる。 Q. 誤球したのち自分の球を発見できないときは? A. 誤球の2罰打、紛失球の1罰打、合計3罰打で別の球をプレー(規則6.3c/18.2) 誤球したあと、3分以内に自分の球を見つけることができなければ、その自分の球は紛失球となる。誤球の2罰打に、紛失球の1罰打を加え、最後に自分の球をストロークした地点に戻って別の球をプレーする必要がある。例えば、第2打地点で誤球をプレーし、その後自分の球を発見できなかった場合、誤球の2罰打と紛失球の1罰打を加え、ティーイングエリアから5打目をプレーする。 Myゴルフダイジェスト有料会員になるとスマホでいつでもルールが確認できる! 『2021-2022 GOLF DIGEST ゴルフルール早わかり集』 Myゴルフダイジェスト有料会員は電子版をご覧いただけます 「これだけゴルフルール」バックナンバー
  • 多くのクラブを手掛けてきた設計家・松尾好員氏が最新クラブを徹底的に計測・分析する「ヘッドデータは嘘つかない」。今回はグローブライドの『オノフアイアン アカ』を取り上げる。 安心感のあるヘッド形状 オノフ独自の、フェースを2段階の肉厚に設定し、フェース下部のたわみをアップするパワートレンチとLカップフェース構造により、実打球点の反発力を大幅にアップさせた『オノフアイアン アカ』を紹介する。ボールを強く押し出し、さらなる飛距離アップを実現する飛び系だ。さっそく7番アイアンのクラブやヘッドを試打・計測していく。表記した数値はすべて実測値になる。クラブ重量が408.1gで、メーカー標準の軽量スチール『KBS ツアー ライト 100』仕様としては標準的だが、クラブ長さが37.38インチと長いので、クラブの振りやすさの目安となるクラブ全体の慣性モーメントが270万g・㎠とやや大きくなっている。この数値だと、ドライバーのヘッドスピードが45㎧くらいのゴルファーにとって、タイミング良く振れる設計といえるだろう。詳細を見ていこう。アドレスするとアイアンヘッドとしては長く大きなフェースで、いかにも打ちやすそうな安心感がある。そして、日本モデルに多いストレートなリーディングエッジと丸いトップラインで球を包み込むイメージがあり、グースネックとアップライトなライ角もあいまって、球をつかまえようとしているのがわかる。 Point1 クラブ長さは37.38インチと長いPoint2 ヘッド重量は257.7gと軽いPoint3 クラブ重量は408.1gと標準的 ストロングロフトだが球は上がりやすい 実際に試打したところ、まずアドレスするとフェースの長さだけでなく、一般的なアイアンヘッドに比べてフェースが高いディープフェースであることに気づく。そのディープフェースのおかげで7番のリアルロフト角が28.0度のストロングロフトにもかかわらず、比較的ロフトが多めに見え、より打ちやすいイメージが出ている。試打クラブは『KBS』の軽量スチールシャフトのフレックスS。シャフトは硬過ぎずやや軟らかめの設計で、ドライバーのヘッドスピードが42~43㎧くらいのゴルファーなら、このシャフトで十分だろう。フェース面は硬くインパクト音も高いが、その分、フェースの弾きはとてもいい。そして、大きなヘッドのためにネック軸周りの慣性モーメントが6217g・㎠と大きく、ダウンスウィングでのヘッドの返りが緩やか。中・上級者にとっては球が左につかまり過ぎず、フェード系弾道でピンをデッドに狙っていけるイメージを持たせてくれる。ちなみに、シニアゴルファーにも打ってもらったが、ロフト角が28.0度というのが良く、フェアウェイのあるがままの状態(ボールをドロップした状態)から7番アイアンでも球が上がるという声が多かった。リーディングエッジがシャープなので、ターフを取るようなダウンブロースウィングよりも、ターフをほとんど取らないスイープなスウィングのほうがソールの抜けはいいだろう。 左から、5I(22度)、7I(28度)、9I(37度)。ストロングロフトのアイアンだが、ディープフェース設計でそうは見えず、また62.3度というアップライトなライ角で球のつかまりがいい バウンス角は1.0度スイートスポット高さは20.5ミリバウンス角が小さいことと、リーディングエッジがシャープなので、スイープにスウィングするとソールの抜けは良い。ネック軸周り慣性モーメントが大きいので、ダウンスウィング時のヘッドの返りは緩やかで左に行かないクラブといえる 【クラブ&ヘッドデータ実測値】 グローブライド オノフアイアン アカ 松尾好員 まつおよしかず。往年の名手、S・バレステロス、I・ウーズナム、青木功、加瀬秀樹らのクラブ設計を担当。近年のクラブを知る“現代の知匠”。ジャイロスポーツ主宰 週刊ゴルフダイジェスト2022年7月5日号より
  • 片山晋呉や上田桃子など数多くのトッププロを指導したプロコーチ・江連忠が、アマチュアゴルファーのリアルな悩みや疑問にお答え! https://my-golfdigest.jp/lesson/p76293/ 前回のお話はこちら この記事は有料会員限定です続きを読むには有料登録が必要です 週刊ゴルフダイジェスト2022年7月5日号より 「新モダンゴルフ」バックナンバーはこちら
  • 東京下町でゴルフ工房を営む店主がギアに関する悩みに答える連載「頑固オヤジのクラブ工房」。今回のお悩みは、湿ったライからのアイアンショットが思うように飛ばない、というもの。果たして解決方法は? ILLUST/Kochi Hajime Q. 梅雨どきの湿ったライから飛距離ガタ落ち! どうする? 雨の翌日のラウンドで、アイアンが大ショートするミスが連発。芝が少し湿っていただけなのに、キャリーがガタ落ちで全然ダメ。抜けを良くするチューンとかすれば、改善できますか?(56歳・HC10・会社員) スピン量を増やすのが効く 最近、若い女性ゴルファーが増えてるんだってな。コロナ禍で運動不足解消にちょうどいいらしいけど、このままゴルフファンに定着してくれるとうれしいよな。梅雨どきのゴルフなんか、スコアばかり気にする男性よりも、レインウェアとかでおしゃれする女性のほうが、楽しめる幅が広いんじゃねえかな。「オヤジさん、アイアンがおかしいんだよ、全然飛ばなくなってさ。飛ぶアイアンに替えたのに」月イチゴルフで、小技は上手くならないんだが、練習場通いで磨いたアイアンでシングル目前までこぎつけた部長さん。先々月、軟鉄の飛び系プロモデルアイアンに買い替えて、飛ぶようになったと喜んでたんだけどな。「前の日曜、ラウンドしたんだけど、アイアンがドロップみたいな飛び方で、大ショートのミスが多くて。前日の雨で芝が湿っていたせいかもしれないけど、ダフってるわけでもないし。前のアイアンは、こんなことなかったんで、どうしたらいいかわかんなくってさ」 この記事は会員限定です続きを読むには会員登録が必要です 「たぶん、必要なスピン量が足りなくなったんだよ、湿ったライのせいで。地面が乾いていたら、また飛ぶようになるよ」「ウーン、でもそれじゃ、ライによってガクッと飛ばなくなる危険性があるんだよね。そうならないチューンとかは? ソールをいじって抜けを良くするとか」飛距離が落ちてきたベテランが飛び系アイアンに手を出すと、ミドルアイアンが打てなくなる、てのも設計通りのスピン量が得られていないケースが多い。アイアンは打ち出し角とスピン量のバランスが大事。スピン量を少し多めにできれば問題解決さ。 ライ角を少しアップライトに 飛び系アイアンはストロングロフトで、ヘッド重心を低めにして打ち出し角を確保しつつ、スピン量も抑え気味にして、番手ごとのレングスの割に飛距離を稼げるようにしている。形状はプロモデルでも、設計思想が同じなら、少しでもスピン量が減りすぎる要素が加わると、弾道がドロップ気味のミスになるのは当然なんだよ。「お前さんが前に使っていたプロモデルなら、湿ったライで少しスピンが減っても、必要十分な量は確保できていたんだが、新しい飛び系のほうは、そうじゃなかったんだな。だから、その足りないぶんのスピン量を増やすチューンをすればいいんだよ」「ネック曲げて、ロフトを増やすの? それじゃ、前のアイアンと同じで飛ばなくなるんじゃ?」「それはやらない。オフセットが少ないプロモデル顔で、ロフトを寝かせたら出っ刃になってカッコ悪くなる。ライ角を少しアップライトにするんだよ」アイアンで意識的にスピン量を増やすなら、打ち方にカット気味の要素を取り込みつつ、打球が右にそれない仕様にするのがいい。「湿ったライだと、球を確実に拾いたいからフェースをわずかに開き気味で入れて、バウンスを生かしつつ、ロフトも増やす方向で使うといい。ところが、実際にそう振ると打球が右にそれたり、バウンスが思ったより跳ねてトップ気味になったりする。だから、事前のチューンで防止するんだ」「どういうこと?」「ライ角を1~2度アップライトにすると、フェースがわずかに開いても球はつかまる。で、ソールのヒール部を少し丸めると、抜けも万全。フェースターンも加減しなくていいから、飛距離も落ちない。これ、乾いたライでも同じように使えるからいいんだよ」軟鉄製でネックが曲げられるからできるんだけどね。長い番手で2度弱、短い番手で1度ぐらい曲げれば十分。ヒールの丸め具合は曲げてから調整すればOKさ。 月刊ゴルフダイジェスト2022年8月号より 「頑固オヤジのクラブ工房」バックナンバー
  • ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回からの語り手は、ロックバンド「ダウト」のボーカル・花見桜こうき氏。 もともと父親が大のゴルフ好きで、実家には「ここはゴルフショップか?」っていうくらいクラブやシャフト、練習器具がそれこそ山のようにあったんですよ。今になって思うと、父親のゴルフ道楽には相当のお金がかかっていたはずで、母親もかなり苦労したんじゃないかな(笑)。もう少し若い頃には70台で回っていたそうですから、父親はなかなかの腕前のゴルファーだったみたいですね。自分がゴルフをやるようになって父親のすごさを改めて認識しました。 この記事は会員限定です続きを読むには会員登録が必要です そんな父親なので僕にもゴルフをしてほしかったんでしょうね、きっと。中学生、高校生の頃には打ちっ放しによく連れていかれたもんです。でも、その当時の僕はバリバリの野球少年。ゴルフにはまったく興味を持てず、残念ながら父親の期待に応えることはなかったんですよ。それが最近になって、確か2、3年前だったかな「親父もちょっと年をとったな」と思ったことがあって。「親孝行しよう」なんて大げさなものでもないですけど、何か父親と一緒に楽しめるものはないかなと考えたんですよ。するともうゴルフしかないでしょ! そこからゴルフを真剣にやってみようと父親に「イチからゴルフを教えてくれ」って頼んだんですよ。すると、父親はうれしそうな顔をして「やっとか」みたいな感じで、大きくうなずいていましたね(笑)。一方、以前はゴルフの面白さをまったく感じることがなかった僕ですが、10数年ぶりにクラブを握ってみると……これがとにかく面白いんですよ。ゴルフの沼に見事にハマってすっかり抜け出せなくなっております(笑)。ゴルフを本格的に始めてからというもの、父親とラウンドするという目的のためだけに実家の神戸に帰ることもありますし、父親と会話をする機会も増えました。父親はもともと寡黙な厳しい人で、僕が学生の頃、携帯電話を持ちたいと言ったときも「欲しかったら自分で買え。月々の通話料も自分で払え」と突き放したくらいだったのに、ゴルフの道具だけはホイホイ買ってくれるんですよ。ウェアまで「お前に似合いそうなものを見つけたから」とか「ショップのポイントがたまったから」と言ってちょくちょく送ってくれるんです。さすがに僕の父親だけあってセンスがいいので(笑)、ありがたく着させてもらっています。ウェアといえば、ラウンドし始めたばかりでドレスコードのこともよく知らなかった頃、父親がウェアを送ってくれるようになる前の話ですが、ゴルフ場にどんな服を着ていけばいいのかがわからなくて友人に聞いたことがありました。すると友人が「いつもと同じでいいんじゃない?」と言うんですよ。で、いつものロックTシャツにパンツで行ったら、友人が「いくら何でもそれはまずい。襟つきにしないと」と言い始めて。「いつもと同じで」と言ったのはお前じゃないかーと思いました(笑)。でも、以来、服装には気をつけてゴルフファッションも楽しんでますよ。父親がくれたウェアもあることですしね! 花見桜こうき はなみざくらこうき。神戸市出身。ロックバンド「ダウト」のボーカルを務める傍ら、演歌歌手としても活躍している。ゴルフ以外にもカメラ、旅行、ダイビング(アドバンスドの資格所持)など多趣味 週刊ゴルフダイジェスト2022年7月5日号より 「ゴルフせんとや生まれけむ」バックナンバー
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