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【ギア選びのウソホント】Vol.64「真っすぐにしか飛ばない!」“大慣性モーメント”のメリット

「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!

ネック側の「出っ張り」が大慣性モーメントを生む(PHOTO/Yasuo Masuda)

ヤマハ『RMX VD40 アイアン』という面白いクラブを試打しました。このアイアンの最大の特徴はいまだかつてないほどの大慣性モーメントヘッドです。

そもそも大慣性モーメントのヘッドは、クラブでスコアアップを手助けするために各メーカーが考えた結論のひとつです。ただ勘違いしてほしくないのは大慣性モーメントヘッド=飛ばせるヘッドではないということです。あくまでも「ミスがミスになりづらい」のでオフセンターヒットしても真っすぐ飛び、飛距離もそれほど落ちないので、結果的にスコアアップするというものです。つまり打点が定まらないアベレージゴルファーや、体力がなくなり思ったスウィングができなくなったゴルファーがターゲットだと思います。

この『RMX VD40 アイアン』も、どこでどう打っても真っすぐか軽いフェードしか出ず、まさにオートマチックなクラブだと感心しました。ただオートマチックすぎる気もするので、先が動きやすいカーボンシャフトと組むといいと思います。

しかし、大慣性モーメントヘッドにももちろんデメリットがあります。ヘッド長が長くなることで、振り心地に違和感を覚えたり、ラフからの抜けが悪くなったりすることです。詳しくは次回!

堀越良和

ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」

週刊ゴルフダイジェスト2021年11月30日号より