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見ている数値は飛距離だけ? それでも女子プロが300万円の計測器を買う理由

近年、約300万円する弾道測定器を自腹で購入する女子プロが増えている。その理由とは?

PHOTO/Tadashi Anezaki、Hiroyuki Okazawa

たしかな“数値”が自信を与える

トラックマン、フライトスコープ、GCクワッドなどの高精度弾道測定器。どれも300万円近い高額ながら、女子プロの間でも購入して使用する選手が増えている。実際にどのように使っているのかを、トラックマンを使用する高橋彩華プロに聞いた。

「私が見ているのは飛距離だけ。クラブの動きなどはコーチに診てもらっています。300万円もするのに飛距離だけ? と思う人もいると思いますが、番手ごとのキャリーとランはもちろん、振り幅や、フェースの開閉によってどれくらいの飛距離が出るのかを確かな“数値”として知っておけば、試合中に迷うことなく打つことができるんです。だからこそ、トラックマンの数値はツアーで戦うためには必須のものなのです」

ツアーで主流の弾道測定器はこの3つ

GCクワッド

高性能カメラ式計測器。1秒間に2000枚撮影可能なカメラで撮影し、クラブの動きを正確に測る

トラックマン

ボール弾道とインパクトを測定する2つのレーダーを搭載。ボールが1番つぶれた瞬間を計測する

フライトスコープ

ボールに触れた瞬間を計測する機械。3Dドップラー追尾レーダーを使い、弾道とクラブ軌道を追尾

女子は「飛距離」を重視

高橋彩華
「番手ごとの飛距離を正確に把握するようにしています」

山下美有夢
「3ヤード刻みで打てるように飛距離をチェックしています」

元祖トラックマン女子
青木瀬令奈は2016年に購入

2016年、最終戦のリコーカップに出場できなかった悔しさから購入。アプローチからロングショットまで、キャリーと単を1Y単位で把握することで迷わずショットが打てるようになったという

男子は総合的に見ている

武藤俊憲
「初速と打ち出し角を重点に見ています」

パット以外のすべてのショットで計測。アプローチでは、初速と打ち出し角がそろっているかチェック

デシャンボーはパットのストロークデータも計測

GCクワッドを使い、パット時のヘッドの動きやインパクトのブレまでチェックしている

月刊ゴルフダイジェスト2021年12月号より