【プロスペック】「データよりも感覚を重視」五輪を戦った稲見萌寧・畑岡奈紗の14本
プロの14本のクラブセッティングと、それらのクラブを選んだプロのこだわりを紹介する連載「プロスペック」。今回は、東京五輪に出場した稲見萌寧と畑岡奈紗のセッティングに注目。
稲見萌寧
いなみもね。1999年生まれ、千葉県出身。今シーズンは6勝を挙げるなど大躍進で、東京五輪では銀メダルを獲得。賞金女王に向け後半戦の戦いに注目が高まる
畑岡奈紗
はたおかなさ。1999年生まれ、茨城県出身。2016年の日本女子オープンをアマチュアで制しプロ転向。LPGAツアーでは4勝を挙げている
東京五輪で銀メダルを獲得した稲見萌寧。そのセッティングの核となっているのはアイアンだという。
「もともと綺麗な小さい顔が好みです。昨年は少し大きめのヘッドを使っていたんですが、つかまりすぎることもあって、左へのミスが多かった。それで以前使っていた(テーラーメイドの)『P770』に戻すと、アイアンの調子が戻ってきました」
他のクラブも試したが、アイアンの調子が悪くなってしまったという稲見。そこで以前使っていたP770に戻してみるとイメージどおりの球が打てるようになったという
もうひとりの日本代表、畑岡奈紗も、必ずしも最新のクラブを使っているわけではない。ドライバーとアイアンは前作のスリクソン「Z785」、ウェッジに至っては、2015年モデルを愛用している。クラブ担当によると、計測データが良かったとしても、数値だけでチェンジすることはないという。
飛ぶことや、数値的なデータはもちろん重要な要素だが、2人に共通するのは、自身の感覚を優先していること。極限の緊張状態の中で戦うには、どれだけ自分のクラブに信頼を置けるかが重要ということだろう。
畑岡が使用するウェッジは、2015年に発売されたクリーブランド「588 RTX2.0 プレシジョンフォージド」。松山英樹が監修して作られたウェッジで、当時からずっと使い続けているという
稲見萌寧の14本
畑岡奈紗の14本
週刊ゴルフダイジェスト2021年9月7日号より