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【ギア選びのウソホント】Vol.45 異素材複合ヘッドのパター第1号は?

「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!

前回は、現在主流になっている異素材複合ヘッドのドライバーについてお話ししましたが、今回はパターについて。

前回のお話はこちら

異素材を利用して作られたパター第1号はおそらくラム社「ゼブラ」ではないかと思います。マレット型でフェースバランス、構えたときに特徴のある縞模様となかなか尖ったクラブでした。そのなかでいちばんの特徴だと思ったのは、ヘッド内部を空洞にしたことで慣性モーメントが大きくなり、またソールのプレートを外すとウェートが入っていて、その枚数を変更することで、ヘッド重量調整が可能だったことです。まさにいまのパターのはしりになった1本だったのを記憶しています。

また、オデッセイに代表される樹脂製のインサートも大きな恩恵を与えてくれました。それは打感だけでなく、比重の小さい樹脂をフェースにはめることで重心深度を深くすることができたことです。ただし、ネオマレット型のようなそもそも重心深度が深いモデルで樹脂インサートだと重心深度が深くなりすぎてしまい、その結果、超アッパーブローになる可能性があります。そのため、比重の大きいタングステンなどをフェース側に配置し、バランスをとって打ちやすくしていたりするのです。ほかのクラブと異なり、大きなスウィングをすることがないパターは設計の自由度が高いので、異素材を活用することで理想的なクラブになるのです。

堀越良和

ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」

週刊ゴルフダイジェスト2021年7月13日号より