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【ギア選びのウソホント】Vol.41 今や当たり前! 複合素材のアイアンは日本が元祖

「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!

前回のお話はこちら

さて、前回は接着・溶接技術の発達がクラブを進化させたという話でしたが、では、いまのようなチタンやマレージング鋼を使用したフェースはいつごろからあると思いますか? シニア世代には懐かしく、若い世代にはかなり前の話になりますが、実は約四半世紀前にあたる93年にマルマンゴルフ(現マジェスティゴルフ)が発売した「タイタスWA2」というアイアンがそれ。ちなみに、その1年前に発売された同社の「MST31」というアイアンはフェースがカーボンで、複合素材を活用した高機能アイアンの元祖ともいえるモデルです。

「MST31」のようなカーボンフェースではなく、「タイタスWA2」のようなチタンやキヤノン「イグニス」のようなマレージング鋼のフェースが各メーカーに採用された理由は、素材の反発性能が高かったということもありますが、それ以上に、ステンレスや軟鉄よりも比重が軽かったということが大きいのです。フェース面の比重を軽くすることで余剰重量をバックフェースやソールに回せるようになり、低重心・深重心化が可能になりました。そのおかげで、ロフトを立たせストロングロフト化しても球が上がり、飛距離も出るいまの飛び系アイアンの流れになっているのです。

ミスに強く、球が上がり、飛ぶアイアンは低・深重心化のおかげ

堀越良和
ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」

週刊ゴルフダイジェスト2021年6月15日号より