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【ゴルフシューズ選びの真実】#1 最も重視すべきは“歩きやすい”こと

近年急速に高機能化・多様化が進むゴルフシューズ。いろんな種類がありすぎて、「なんとなく履きやすい」というようなアバウトな選び方をしていないだろうか。ゴルフシューズとしての機能にフォーカスしたシューズの「選び方」を、カリスマフィッターに教わった!

TEXT/Kosuke Suzuki PHOTO/Tsukasa Kobayashi ILLUST/Saekichi Kojima THANKS/ゴルフ5 西葛西店

ゴルフ5 西葛西店・シューズスペシャリスト
織畠淳也さん

足の機能に詳しく、商品知識も豊富で、立ち姿、歩き姿を見るだけでマッチする靴のイメージが湧くというカリスマシューズフィッター

最も重視すべきは
「歩きやすさ」

多種多様な商品の中からゴルフシューズとして理想的なものを選ぶには、シューズのどこを見ればいいのだろうか。「ゴルフ5」のNo.1シューズフィッター織畠淳也さんは、ゴルフシューズで一番大事なのは“歩きやすさ”だと断言する。

「ゴルフというスポーツは、主に歩行とスウィングという2つの運動から成り立っています。この2つの運動に求められるシューズとしての機能は異なりますが、普通のアマチュアゴルファーであれば、“歩きやすさ”のほうを優先すべきです。スウィングしやすいシューズを選んだところで、1ラウンドで何打もスコアは変わりません。でも歩きにくいシューズは足が痛くなったり翌日に疲れを残すなどの悪影響を及ぼします。また歩きやすいシューズというのは『真っすぐ立ちやすい』シューズでもあるんです。真っすぐ立てる靴を履いてプレーすれば、アドレスの姿勢もよくなり、その結果スウィングもよくなる。アマチュアの方にとっては、このほうがスコア面でのメリットも大きいはずです」

プロや競技アマならスウィング重視もアリ

そもそも構えもスウィングもよく、シューズによる補正に頼る必要がなく、疲れよりも1打のスコアに徹底的にこだわるプロや競技アマならば、スウィング重視もアリ

では歩きやすいゴルフシューズとはどんなシューズなのか。早速それを教わりたいが、織畠さんはその前に全ゴルファーに言っておきたいことがあるという。それは試着とサイズ選びについてだ。

「試着の際に、スポッと適当に履いてちょっと立ち上がった程度で『どこにも当たらないし、痛くないからこれでOK』と決めてしまう方が多いんです。どんなに機能的に優れたシューズも、サイズが合わないとそれを発揮できないどころか足に悪影響を及ぼします。正しく履いてヒモをしっかり締め、サイズを確かめて、そのうえで少し歩いてみてください。この手間を経ずにシューズを選ぶことはできません」

スニーカー感覚で大きめを選ぶ人も多いが、ゴルフシューズでは絶対NG。また「脱ぎ履きがラク」という基準も、1ラウンド5~6時間履くシューズのわずか1分の手間を優先するのは理にかなっていないと織畠さん。

「本当に合うシューズは、1日履いても苦になりません。サイズ選びは絶対に手を抜かないでください」

高齢の方なら「しゃがみやすい」も大事なポイント
ゴルフは「地面より低い」カップ内のボールを拾う動きがある。高齢で立ったりしゃがんだりに苦労する人は、「しゃがみやすさ」や軽さを重視するシューズ選びもアリだ

試着時の注意点①
「なんとなく履く」は絶対にダメ!

シューズを試着する際は、ヒモをきちんとゆるめてから正しく履き、きちんと締めて店舗内を歩いてみることが大事。足を入れたらタンをしっかり引き、かかとをトントンとして靴の中で足をかかと側に寄せてからヒモを締めること。ヒモは上のほうだけでなく、先からしっかり手繰って締めることが大事だ。ダイヤル式でも基本は同じ。

つま先を上げるかひざ90度で締める

ヒモを締める際、ひざが伸びた状態だとかかとの位置がズレやすい。ひざが直角になるように座るか、できない場合はつま先を上げた状態でヒモを締めよう

試着時の注意点②
サイズ選びは慎重に!

サイズが合わないと機能が発揮できない

サイズは、足入れ時の“リラックス感”を優先して大きすぎるものを選んでいる人が圧倒的に多いと織畠さん。「つま先にゆとり」「かかとに指が入る」などという言い習わしは間違い。大きすぎると曲げたときにアッパーにシワが寄り、靴の中で足が動いてしまいやすい

「脱ぎ履き」は1日のうちわずか1分の手間です

脱ぎ履きのしやすさを重視する人もいるが、1日5~6時間履くゴルフシューズにおいて、わずか1分の「脱ぎ履き」の手間は優先すべきではない

雨の日用のシューズはアウトソールとタンが大事

防水で重要なのはタンわきに隙間がないこと。「防水」と銘打っていてもメッシュやニット素材は不向き。雨の日はスパイクレスよりもソフトスパイクが滑りにくくて安心だ

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月刊ゴルフダイジェスト2025年11月号より