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流行りの「ハイトウ」ウェッジ、スピン性能が高い理由は“重心位置”にあった

「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!

前回のお話はこちら

前回、ウェッジ選びはまず、“形状”を気にしてほしいとお伝えしました。今回はもう少し具体的にお話ししていきます。
 
80年代にクリーブランド「ツアーアクションシリーズ」あたりから米国で人気になった「ティアドロップ型」は、トウ側にボリュームを持たせてネック側を絞り込んである形状です。その形状のおかげで、“開いて使いやすい”モデルといえます。

この派生形ともいえるのが、ここ5年ほどで市民権を得た「ハイトウ型」です。いま市販されているクラブでいえば、キャロウェイ「マックダディ PMグラインド」やテーラーメイド「ミルドグラインド ハイトゥ」といったウェッジがそれにあたります。

この2本については、“フェース全面溝”に注目する人が多いと思いますが、トウ側が高い(=ハイ)形状のおかげで、重心が一般的なウェッジより高めになるので、スイートスポットより下にボールが当たりやすい。そうすると、ギア効果によってスピン量が増えてくれます。さらに、スウィング中にフェースが寝よう(開こう)とする動きが働くので、そのおかげでフェースの向きが変わることなく入射角がシャローになり、柔らかなアプローチが打ちやすくなるという利点があります。

スピンが入りやすいのは、全面溝の効果もあるが、重心位置が高く設定されている点も大きい


堀越良和
ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」


週刊ゴルフダイジェスト2021年4月27日号より