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女子プロの「1Wスペック」真似したら飛ぶ? 再現して打ってみた<鈴木愛&上田桃子編>

女子プロたちが効率よく飛ばせる秘密はスウィングだけでなくクラブにも? 後編では、鈴木愛と上田桃子のドライバースペックを再現して打ってみた。

PHOTO/Takanori Miki、Tomoya Nomura THANKS/GOLF PLACE

試打者/勝又崇之

専修大学卒業後の08年プロテストでトップ合格。ギアへの造詣も深く、自らの試打データを弾道計測器並みの正確さで予測できる。現在は「GOLF PLACE」でレッスンを行う

クラフトマン/山崎康寛

ツアープロや競技アマから絶大な信頼を得ているカリスマクラフトマン。練馬区上石神井でインドアゴルフスクール&練習場「GOLF PLACE」を主宰。ショップ&工房も併設

>>前編はこちら

鈴木愛 ●メルセデスランク/5位 ●ドライビングディスタンス/241.87Y(30位) ●フェアウェイキープ率/61.77%(74位)

G430のシャフトより
しっかりしている

明治安田レディス、Vポイント×ENEOSと2週連続優勝を飾り完全復活を印象付けた鈴木愛。彼女が使用するシャフトは1モデル前の純正シャフト。今回、ピンゴルフから特別にレプリカを借りて打ってみた!

「ピンゴルフは純正シャフトにも定評があり、いいシャフトを作っています。鈴木プロが使う『ALTA J CB』は『G425』シリーズのもので現行の『G430』のものとは異なり、ややしっかりしています。クセがなくてタイミングが取りやすく、自然にヘッドがターンして球をつかまえてくれるのでドローが打ちやすい。合わせたヘッドはロースピンタイプの『G430 LST』。10.5度のヘッドを1.5度立てて9度にしていますが、シャフトのおかげで適度なスピンが入ります。何よりも曲がらない。アマチュアの方も、まずは純正シャフトを試したほうがいいと思います」(勝又)

ドライバー●ピン「G430 LST」(10.5度)
シャフト●ピン「ALTA J CB(2020)」(S/45.5インチ)

●バランス/D2.4 ●グリップ/イオミック Sticky Opus Black 1.8

ロフト10.5度だが、ネックの調整機能で1.5度立てて9度にして使用。「ロフトが立った9度のヘッドだとフェースが閉じて見え、引っかけるイメージが出てしまいます。ロフト10.5度を9度に立たせるとフェースが開いて逃げ顔に見え、安心感があるのでしょう」(山崎)

<試打結果>

「『G425』シリーズの純正『ALTA J CB』シャフトは『G430』の『ALTA J CB』よりしっかりしていて、『ピン ツアー2.0クローム』ほどハードではなく、とても振りやすいです」(勝又)

上田桃子 ●メルセデスランク/40位 ●平均飛距離/240.57T(34位) ●フェアウェイキープ率/65.99%(54位)

つかまりにくいヘッドと
相性がいいシャフト

昨シーズン、20年近く愛用してきたドライバーのシャフト「ツアーAD PT」を「ベンタスTRレッド」に替えた上田桃子。今季は開幕戦から4戦連続で「ツアーAD CQ」を使用したが、その狙いとは?

「ドローが打ちやすいヘッドとシャフトの組み合わせですね。逆に言うとフェードヒッターには難しいでしょう。長年、使っていた『ツアーAD PT』を昨年、替えました。これはおそらく昨シーズン使っていた『パラダイム ♦♦♦』が球がつかまりにくいヘッドだったので、シャフトで補おうとしたからだと思います。今年の『パラダイム Ai スモーク ♦♦♦』は前作よりもつかまりがよくなりました。そこで程よいつかまり具合の『ツアーAD CQ』にしたのだと思います。このシャフトはツアーADの中でも球が高い。難しいツアーモデルと相性がいいですね。先端の剛性も高いのでヘッドと相まってボール初速も速い。飛距離が出る組み合わせです」(勝又)

「上田プロはグリップエンドにウェイトを配してカウンターバランスにしているそうです。詳細が分からないので今回はやっていませんが、カウンターバランスにすると手元が安定して左に行きすぎなくなります」(山崎)


ドライバー●キャロウェイ「パラダイムAi スモーク♦♦♦」(10.5度)
シャフト●グラファイト「ツアーAD CQ」(5S/45インチ)

●バランス/D0 ●グリップ/イオミック Sticky 1.8

<試打結果>

「上級者向きのモデルだが、多少芯を外しても飛距離が変わらないし球がブレないので、やさしく感じる。操作性が高く、顔は上級者好みの逃げ顔で、打感は軟らかく感じる」(勝又)

週刊ゴルフダイジェスト2024年6月18日号より
※スタッツは2024年5月30日時点のもの ※試打データはナイスショット5球の平均を取った