どんなに飛んでも球離れが早いクラブはNG。ショットメーカー・申ジエの14本
TEXT/Hikaru Togawa PHOTO/Hiroyuki Okazawa
自身の道具へのこだわりを、プロ自らが語る連載「マイクラブ マイギアを語ろう」。今回は、年間公式戦3勝、平均ストローク60台など数々の記録を打ち立ててきた申ジエ。念願の賞金女王に挑むギアとは?
申ジエ
12歳でジュニア競技初優勝。2005年にプロ転向。08年は3年連続の韓国ツアー賞金女王、日本ツアー初優勝、全英女子オープン優勝を実現。09年に米女子ツアー賞金女王、10年に世界ランク1位に輝いた
球がフェースに“長く吸いつく感覚”
を大事にしている
「インパクトをしたときの、フェースに吸いつく時間が長いほうが好き。最近は飛ばすために反発性能が高い、弾くクラブが多くなってきているけど、球離れが早いクラブだとスピン量をコントロールしにくいし、スピンのイメージも出せない。だからといって、クラブにくっつく時間が長いほどいいというわけでもありません。これは自分の感覚の部分が大きいんだけど、自分にとって心地よい時間があって、いつもそこを基準にクラブを考えている。これはドライバーからパターまで全部に一貫していることなんです」(ジエ)
これが、申ジエの言う“バーディを狙えるクラブ選び”の基準だという。
「ヘッドよりもシャフトのほうがシビア。シャフトは人のリズムを合わせてくれるもの。自分が同じ動きをしていれば、シャフトはどんどん馴染んでいく。だから自分に合ったシャフトを選ぶのは大事なことだし、シャフトの種類が多いのは、人の数だけスウィングがあるからだと思います」(ジエ)
ドライバー
ロフトはなんと7.4度
アイアン
飛距離よりも狙った所に打てるかどうかが大事
「シャープに見えるのが好き。最近は飛ぶモデルも増えているけど、使おうとは思わない。自分が求める所に打てればいい」
ウェッジ
60度を入れているのは「一番難しいから」
キャロウェイ「ジョーズMD5」
「バウンスが地面に当たる感覚でタイミングを取っていて、自分にとって心地良い感じがある。60度のウェッジを入れているのは、中学生のとき、父に一番難しいクラブで練習するようにと60度を渡されたのがきっかけ」
パター
食いついて真っすぐ打ち出せる
「フェースの食いつき具合で、イメージ通りラインに乗るものを選んだ。3本線があることで大きく曲がるラインでも正しく打ち出せる」(ジエ)
ボール
イメージ通りに転がってくれる
タイトリスト「プロV1」
「ボールを替えるとタッチを合わせるのが大変。転がるスピードも切れ具合も全然変わる。だから同じモデルを継続する」
1W テーラーメイド SIM MAX(7.4度)/スピーダー エボリューション4・S/45.5インチ
3W テーラーメイド M2 ツアー(14度)/スピーダー エボリューション・S/43.25インチ
5W ミズノ プロトタイプ(16度)/スピーダー エボリューション・S/41.25インチ
3UT キャロウェイ GBBエピック(20度)/MCH60・S/―
4UT キャロウェイ GBBエピック(23度)/MCH60・S/―
6I ミズノプロ 518アイアン/ツアーAD 65TYPEⅡ・S/37.5インチ
7I ミズノプロ 518アイアン/ツアーAD 65TYPEⅡ・S/37インチ
8I ミズノプロ 518アイアン/ツアーAD 65TYPEⅡ・S/36.5インチ
9I ミズノプロ 518アイアン/ツアーAD 65TYPEⅡ・S/36インチ
PW ミズノプロ 518アイアン/ツアーAD 65TYPEⅡ・S/35.5インチ
AW キャロウェイ ジョーズMD5(50度)/NSプロ 850GH・S/―
AW キャロウェイ ジョーズMD5(54度)/NSプロ 850GH・S/―
SW キャロウェイ ジョーズMD5(60度)/NSプロ 850GH・S/―
PT オデッセイ トリプルトラックTEN
※スペックはすべて編集部調べ
月刊ゴルフダイジェスト2021年3月号より
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