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【ギア選びのウソホント】Vol.127 カーボンフェースにはスピンを抑える効果もあった?

「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!

前回のお話はこちら

ここまで「スピン」の話が続いていますが、重要なことなので、もう少しお付き合いくださいね。あまり言われていないことですが、「スピン」は素材によって変わります。その理由は摩擦と関係しているからです。

ウェッジの企画でしたが、かつて週刊GDの姉妹誌である『Choice』で、同モデルのウェッジフェースに“アルミ”や“ゴム”といった様々な素材を貼り付けてスピンテストをしたことがありますが、硬い素材のほうがスピンは入るという結果になりました。つまり逆に言えば、フェース素材が軟らかいほうが低スピンで飛ぶということになります。

最新モデルのテーラーメイド社『ステルス2』のフェースがカーボングラファイトだということはご存じでしょうが、そのフェース面を爪で押すと爪が入るような印象があります。ちなみに、滑りにくさを表した「摩擦係数」というものがありますが、機械工学便覧によると、カーボングラファイトは0.15~0.4で、一般的なチタンは0.59となり、チタンのほうが滑りにくい=スピンがかかりやすいといえるはずです。よって、『ステルス』や『ステルス2』の低スピン性能はフェース素材に起因しているのではないでしょうか。

堀越良和

ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」

週刊ゴルフダイジェスト2023年3月28日号より