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【ギア選びのウソホント】Vol.127 スピン量は「インパクトポイント」によっても変わります

「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!

前回のお話はこちら

前回紹介したスピンの計算式はあくまでも理論値です。実際にツアープロが使用する高度な弾道計測器を使用し、ミート率が1.45~1.5のときのデータと、計算式から算出した理論値では数100回転ほどの誤差がありました。その誤差を生んでいるのが「インパクトポイント」です。

“ギア効果”という言葉を聞いたことがあると思いますが、オフセンターヒット時にヘッドには回転する力が働き、その反対の回転がボールに与えられ、それがスピンになるというものです。ボールがトウ側に当たるとフック回転が、ヒール側に当たるとスライス回転が生まれます。そして、ボールの方向性を修正するのが“バルジ”と呼ばれる左右方向の丸みです。また、上下方向にも丸みがあり、それを“ロール”といいますが、こちらは打ち出し角とスピン量を変化させる役割があります。

芯よりも上に当たるとスピンは減り、下に当たるとスピンは増えます。また芯より1cmズレると芯を中心にフェースが2.6度前後、開いたり閉じたり、寝たり立ったりします。芯より上に当たるとリアルロフトは寝ますので、打ち出し角も高くなります。ウッドでは芯よりも少し上で打つのが低スピン高弾道になりやすいといえるのです。

堀越良和

ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」

週刊ゴルフダイジェスト2023年3月21日号より