【ギア選びのウソホント】Vol.123「飛びの3要素の1つ“打ち出し角”を左右するのは?」
「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!
先週に続き、「飛びの3要素」とクラブとの関係性です。今週は「打ち出し角」「スピン量」について。
「飛びの3要素」で最も大事な「ボール初速」をキングだとすると、「打ち出し角」はクイーンになります。その打ち出し角を適正にするのは、「ロフト角」「重心高さ」「重心深度」です。
当然のことですが、インパクトを迎えた瞬間にフェースが上を向いているほど打ち出しは高くなります。そのインパクトロフトはスウィングによっても変わるのですが、ロフトが寝ていればいるほど大きくなります。
また、わずかですが、ヘッドは重心を中心に開閉します。重心が低いと重心よりも上部に球が当たりやすく、重心より上部に当たった場合、ロフトが寝る方向に回転するので、打ち出しが高くなるのです。
「スピン量」の最適化には「シャフトフレックス」「ロフト角」「重心深度」が重要です。
トラックマンなどの計測器のおかげで、“スピンロフト”という概念が生まれました。インパクトロフト(ダイナミックロフトとも言いますが)から入射角を引いた数値で、小さいほどスピン量は少なくなります。
また、フレックスは硬いほど、ロフトが立ってインパクトを迎えるので、低スピンになりやすいです。次回は“重心深度”と「打ち出し角」「スピン量」の重要性についてです。
堀越良和
ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」
週刊ゴルフダイジェスト2023年2月14日号より