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【清瀬・レバニラ炒め】日本で唯一!? レバー専門店のこだわり満載の味。牛・鶏・豚ぜんぶいただき!

本場中国では「韭菜炒猪肝」、日本では「レバニラ炒め」。スターひしめく中華料理の世界で、決して主役ではないものの、渋い役回りを演じてきた〝レバニラ炒め〞。名脇役として、根強いファンをはじめ、万人に愛される「レバニラ炒め」だが、今回は日本で唯一?の専門店が作り上げる、絶品の一皿を紹介しよう。

ゴルフ場メシ向上委員会は「高くて」「マズい」と何かと不評の多いゴルフ場の「味改革」に役立つヒントを探しながら、誰もが食べて旨いと感じる味覚の標準値を探ります。「旨いの基準」は本家本元、本流の味を提供し続ける伝統店、人気店のメニューを考察し、多くの人に支持される味の秘密に迫るものです

「ニラレバ」を「レバニラ」にしたのは、あのパパだった

レバニラ炒めが日本に伝わった時代や経緯は諸説あるが、昭和30年代にはいくつかの料理店で出され、昭和40年代中頃には全国的に認知されていたようだ。

安価で旨いうえ栄養満点で、特にビタミンB1やアリシンといった疲労回復やスタミナアップ効果が高いことも、レバニラ人気を支える大きな要素である。

「でも待てよ…レバニラじゃなくて〝ニラレバ〞じゃないの?」と思った方もいるのではないだろうか。それもそのはず、日本へ伝わった当初は「ニラレバ」と呼ばれていて、中国名もニラが先だ。

なのに「レバニラ」派が優勢な理由は単純。昭和42年に週刊誌でデビューし、46年にテレビ放映され、国民的人気を博したアニメ「天才バカボン」で、バカボンのパパが、たびたび「大好物はレバニラ炒め」と口にしたのが広まったのだろう。

「太陽は西から上がる」「反対の賛成」といった思考の持ち主らしい言い回しだ。高度成長期という時代背景もあり、安価でスタミナ満点、さらに旨い「レバニラ炒め」は一気に浸透し、現在は中華料理屋の定番メニューに名を連ねるに至ったわけだが、東京都と埼玉県の境、清瀬に、さまざまな種類のレバーを扱う「レバニラ専門店」があると言う。これは行かないわけには…。

サクッと噛んで「ジワ~ッ」。お米の消費が止まらない…

各地のレバーを仲間や常連客と食べ比べ、庄内産の三元豚にたどり着いたそう

西武新宿線・清瀬駅を降り、昭和の雰囲気を色濃く残すアーケード街にある「kei楽」は、オープンして10年足らずにもかかわらず、並み居る老舗中華店を押しのけ「レバニラ炒め日本一」の呼び声もちらほら。全国から〝肉のプロ〞がたびたび訪れるところからも実力のほどが伺える。

カウンターに座り、メニューを見ると、潔いほどにレバニラ炒めだけ…と思いきや、意外と他の中華メニューも多い。「もともと父が〝慶楽〞という中華料理店をやっていたんです」とは店主の秋元修さん。子供時代、よく厨房で手伝いをしていたこともあり、ここで中華の基本を学んだのだろう。

他の料理に心が奪われそうになるが、頼むべきはやはり、品書きの1ページ目を占拠する「レバニラ炒め定食」だ。いざオーダー、と思いきや、豚以外にも牛、鶏レバーとあり、壁を見ると馬やエゾシカにダチョウ(※期間や曜日限定)まで…!?どれを選べばいいのでしょう…。

「一番のおすすめは豚ですね。特有の臭みやクセのない庄内産の三元豚レバーを使っています」。お盆には、こんもり盛られたレバニラの山と白米、中華スープにタクワンが所狭しと乗っている。これ、全部食べられるの…?ビクビクしながらひと口。旨い…旨すぎる。揚げたレバーとニラ、 モヤシといありふれた組み合わせだが、脂っこくなく、あっさり上品な味わい。

何より、ぶ厚く巨大 なレバーのサックリした食感と味わい深さに驚く。山盛りにも関わらず、あっという間に完食。〝名わき役〞だなんて思っていた自分が恥ずかしくなってきた。これは完全に「中華の主役」だ。

もうひとつの名物「レバカラ」。ニンニクや塩、香味野菜をほのかに感じる衣とレバーの組み合わせがぴったり。ご飯にもビールにも良く合う。子供たちにも好評だそう

評判を聞いて全国の食肉業者も訪れる
「kei楽」
東京都清瀬市松山1-20-3
TEL.042-497-9208
営業時間:11:00~14:00、17:00~22:00
日曜定休
公式Twitterはコチラ

月刊GD2019年6月号より