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「1日30組限定」「スタート15分間隔」 茨城のゴルフ場が逆転の発想で人気

コロナ禍でも、三密が少ないと客足が増えているゴルフ場が多いなか、あえて入場者を制限するゴルフ場がある。その真意は?

茨城県にある筑波国際CCでは、プレー料金はほぼ据え置きながら、“わがままが叶うゴルフ体験”と称し、「1日の予約を30組に限定」「スタート間隔を7分から15分に変更(トップは5時30分、最終組は13時)」「食事はプレー前、ハーフ後、ラウンド後、いつ食べてもOK」など、ユニークな企画を実施している(9月17日まで)。

たしかに料金の安いゴルフ場は予約を詰め込みすぎる傾向にあり、「毎ホール待ちで、ハーフで3時間以上かかった」「ティーショット待ちしているのに、後続組から乗用カートをベタづけされた」などの声が寄せられているのも事実。ランチ休憩の時間が1時間以上という話もよく聞くが、だらけてしまい、ゴルフの楽しさも半減してしまう。

同企画を立ち上げた経緯を同CC支配人の黒部浩氏は次のように話す。

「ゴルフ体験の質を大幅に低下させている現状に“待った”をかけるべく企画しました。当クラブには『日本のゴルフをもっと面白く』というモットーがあり、ストレスフリーのラウンドを提供したいとの思いから、今回の取り組みを実施することにしました」

同企画の反響はすぐに出て、予約を開始した7月19日から、2日間で約100組の予約が入ったという。

同企画をゴルフ場経営コンサルタントの菊地英樹氏はこう分析する。「ゴルフ場経営にとって、平均1日30組のプレー客が入っているか否かは、とても重要なことです。その日によって入場者数に差があり過ぎると、従業員の配置も各々考慮しなければなりません。30組程度なら、そう混雑もしないため、スループレーなどに対する融通も利き、顧客満足度は間違いなく上がるでしょう」

同CCでは、コロナ禍で若い人の利用も増えており、集客には困らない状況だが、アフターコロナを見据え、今後も新企画を発信していきたいという。

東京から1時間というアクセスの良さでも人気の筑波国際CC

週刊ゴルフダイジェスト2021年9月14日号より