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5000本の桜が出迎える「大厚木CC桜C」(神奈川)

名設計家R.T.ジョーンズJr.は日本を「ヤマランド」と呼び、日本のゴルフは山麓でプレーするものと言った。そんな日本の素晴らしいコースを再発見していく連載「ヤマランドニッポン」。今回は、神奈川県の「大厚木CC桜C」をご紹介!

PHOTO/Yasufumi Sakagami TEXT/Mika Kawano

11番・460Y・パー4
1打目が池越えとなる真っすぐなパー4。正面に咲き誇る桜と高取山が眺められる

日中だけでなく夜桜も楽しめる

神奈川県厚木市郊外の丘陵地に5000本もの桜に囲まれた大厚木カントリークラブ桜コースがある。春の訪れとともに一気にフィールドが淡紅色に染まると本格的なゴルフシーズンの到来を告げる。

81年に開場し、今年で40年目を迎えた18ホールは木下俊雄の設計。東京からおよそ1時間と利便性が高い首都圏にありながら、丹沢山系の雄大な自然に囲まれた景観が美しい。

とりわけ標高556mの高取山を見上げる11番パー4はグリーン手前に大きなバンカーが控え、その向こうにピンクの屏風のように桜が枝を広げる景色がまるで絵画のようで、どこを切り取ってみても、花がゴルファーの気分を盛り上げてくれる。

ヤマランドながら比較的フラットで自然を十二分に生かしたレイアウト。フェアウェイが広いため伸び伸びとゴルフを楽しむことができる。さらにナイター設備も完備。桜の季節だけでない魅力がある。

とはいえコースが桜色に染まる時期は決して長くはない。つぼみが膨らみはじめれば浮き浮きと心踊り、咲き誇る満開の花に心ときめかせ、散りゆく様に刹那的な情緒を感じる。そんな日本人の心に深く寄り添う桜に囲まれながら白球を追いかけてみるのはいかがだろうか?

大厚木CC桜C
18H・6530Y・P72

週刊ゴルフダイジェスト2021年3月30日号より