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確認のためにボールをピックアップ。リプレースするときに邪魔な落ち葉を取り除くのはOK? 【これだけゴルフルール】

2019年のルール大改正でやさしくなったとはいえ、まだまだ複雑なゴルフルール。すべてを頭に入れておくのは大変だが、ゴルフを楽しむうえで、最低限のルールは覚えておきたい。今回は「ルースインペディメント」にまつわるルールの疑問をご紹介!

このなかで取り除いていい落ち葉はどれ?

ルースインペディメントはいつでも取り除けるが……

毎日でもラウンドしたくなる秋のベストシーズン。この時季コースに増えるのは落ち葉や枝、松ぼっくりなどのルースインペディメントだ。

ルースインペディメントとは、落ち葉や落ちている枝や実、石などの、すでに分離している自然物のことを指す。動物の死骸やミミズ、昆虫もルースインペディメントに含まれる。一方で、まだ根付いている草木や、地面に固く食い込んでいる石などは、ルースインペディメントとみなされない。「引っ張ったり折ったりすることなく、簡単に取り除ける自然物」と覚えておくといいだろう。

こうしたルースインペディメントは、コース上のどこででも、罰なしに取り除くことができる。以前のルールでは、バンカーやペナルティエリア内では、ルースインペディメントに触ることすら許されなかったが、2019年のルール改正によって、場所を問わず取り除けるようになった。

ただし、罰なしに取り除けるといっても、「球の動きに影響を与えなければ」という条件がつく。

仮にルースインペディメントを取り除く際に球が動いてしまった場合は、1罰打で元の位置にリプレースする必要がある。取り除いたら球が動きそうな場合は、諦めてそのまま打つしかない。ただ、小石や枝などを打つと危険な場合もあるので、ルールが厳格な競技でなければ、同伴者に確認して取り除くなど、臨機応変に対応しよう。また、グリーン上では、ルースインペディメントを取り除こうとして偶然球が動いてしまっても罰はなく、球を元の位置にリプレースすれば問題ない(規則13.1d)。

リプレースの際に落ち葉を動かすのはOK?

では、こんなケースはどうだろうか。

打った球が林の中に入り、落ち葉の上に止まっていた。ロゴが隠れていて自分の球か判別できなかったので、確認のため、マークして球を拾い上げた。ここまでは、ルールで認められている行為だ(規則7.3)。

その後、自分のものと確認できたので、球を元の位置にリプレースすることに。その際、落ち葉が気になったので、リプレースする場所の落ち葉を払いのけてから球をリプレースした。

一見問題なさそうな行為だが、実はこれは1罰打。

規則には、拾い上げた球をリプレースする前に、「もし球が止まっているときに動かしていたらおそらくその球を動かす原因となっていたであろうルースインペディメントを故意に取り除いてはならない」(規則15.1a 例外1)とある。

今回のように、球が落ち葉の上に止まっていた場合、落ち葉を取り除いたら確実に球は動いてしまう。そんなケースでは、確認のため球を拾い上げたあとに、球の下にあった落ち葉を払いのけることは認められないというわけだ。

松ぼっくりを打ったら「練習ストローク」になる?

もうひとつ、これからの時季に多くなるルースインペディメントといえば、「松ぼっくり」。

セカンド地点でグリーンが空くのを待っている間などに、球の近くに松ぼっくりを見つけると、ついつい打ちたくなってしまうが、果たして打ってしまっても良いのだろうか?

実はこれは、ルール上も問題ない。

松ぼっくりを打つ行為は、規則で禁止されている「練習ストローク」に該当するのでは? と思われがちだが、規則には以下のように書かれている。

「練習ストロークは、クラブで適合球を打つことだけではなく、プラスチック製の練習ボールなど、ゴルフボールと同様のサイズのその他の種類の球を打つことも扱っている。ティーや自然物(石や松ぼっくり)をクラブで打つことは練習ストロークではない」(オフィシャルガイド 5.5a/1)

ただ、フェアウェイ上の松ぼっくりを思いっきり打ってごっそり芝を削ってしまうのはマナー違反。打つとしても、周囲の安全を確認したうえで、ラフなどで軽く打つ程度にとどめておこう。

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