【大人ゴルフの歩き方】Vol.20「競技やろうぜ! 月例入門」
スコアだけがゴルフじゃない! コラムニスト・木村和久が独自の視点から現代の正しいゴルフの在り方を指南。
ILLUST/Shinichi Hoshi
第20講 競技やろうぜ! 月例入門
①ゴルファーなら一度は競技参加よね
②気楽に参加できるシニア競技もいいよ
月例参加までのダラダラの日々
アマチュアゴルファーとして生きてきたら、一度は競技に参加するのもアリです。今までの試合がコンペだった皆さん、競技にはOKパットはないんですよ。しかもバックティーから打つって、いったい何が楽しいのやら。そこにはやらないとわからない世界があるのです。
さて競技に参加するには、どうしたらいいでしょうか。まずどこぞのメンバーにならないといけません。現在、会員権相場は二極化しており、大手グループ系ゴルフ場の、お値頃会員権は20~30万円で買えます。月5000円のローンを組んでも5年ぐらいで返せますから、財布に優しいですぞ。
さあ無事審査が通り、念願のメンバーになりました。いよいよ月例参戦となりますが、まず大事なのはハンディキャップを取得すること。これがスコアカードを10枚提出なんてコースもあって、ハンディを取るのに1年かかることも。ハンディ取得条件はしっかり調べたほうがいいです。
時代は変わりました。昔の競技は歩きでキャディ付きでしたが、今はキャディ不足でセルフ化が進みました。乗用カートに乗ってセルフプレー競技をするのが、珍しくないから驚きです。
●OKパット
競技は前進4打がないし、OBは打ち直しだし、6インチプレースないし、もちろん叩き過ぎてのギブアップもないですよ
●1年かかる
ハンディ取得にはスコアカードを普通は5~6枚提出。最高10枚提出もある。逆に3枚というのもある。こっちだな
●セルフプレー競技
クラチャンなどのメジャー競技は、キャディが付くことが多い。派遣キャディ多数だけどね
●わからない世界
競技に出るといろいろ体験できます。●ハンディによる自分の客観的評価 ●完全ホールアウトの厳しさ ●緊張する試合モードのラウンド ●優勝すれば承認欲求の満足度高し ●クラブライフを満喫できる
狙い目はBクラス&白ティー競技
さあコツコツ通ってスコアを提出し、ハンディを取りました。いよいよ競技参加です。競技委員の説明を受け、皆に挨拶し第1打。普段380ヤードのパー4なのに、月例はバックティーだから、410ヤードに伸びています。わずか30ヤードとはいえ、ものすごく長く感じるのはナゼ?
ブイ~ンと飛んだ球はスライスして微妙な所へ。いきなり暫定球宣言をして、打ち直しかよ~。思っていたより厳しいデビューでした。
結果、スコアは101ってトホホだわ。とまあ人生最初の競技は緊張して叩くことが多いです。けれど、いろいろ調べると、もっと楽で面白い競技があるんですよ。それを紹介しますから、参考にしてください。
20年前、千葉の鶴舞CCのメンバーでした。ブルーティーの月例で優勝したことがあります。このクラブは祝日杯の場合、レギュラーティーでやることが多く、むしろ、そっちが楽しかったです。白ティー競技でハーフ39を出して、入賞したことがあります。やはり距離が短いと良いスコアが出ますね。
だから狙い目は、レギュラーティーでやる競技です。月例等はバックティーだけど、平日&祝日杯はレギュラーティーでやるクラブは結構あります。ほかにAクラスがバックティーだけど、Bクラスは、白ティーでやるクラブもあります。入会前にいろいろ調べることが重要ですよ。
あと、年齢によりティーの選択ができるクラブもあります。プロは50歳でシニアですが、アマチュアは各クラブがシニア入りを勝手に決めているのが現状です。だから55歳でシニアと認めているクラブもあれば、65歳を超えないとシニアと認めない、そういうクラブもあります。極端な話、新ペリアで行う懇親会みたいな集まりもありますから、まずはそこで入賞して、雰囲気をつかむのもよろしいかと。昔はゴルフ会員権をコースや格式、設計者などで選びました。でも年を取ると非力ゴルファーに優しい競技をやっているかが重要なんですな。
●バックティー
月例は通常ブルーティーを使用。バックティーともいう。そしてクラチャンなどのスクラッチ競技は、一般的にフルバックティーまたはブラックティーを使う。普通の人は縁ないけどね
●緊張して
緊張してトイレに行って、ウ〇コの切れが悪くても、パスということはできません
●Bクラス
クラス分けはメンバー数、参加者数で決定。通常2、3クラス。Aクラスはハンディ12~15ぐらいまで。それより多いハンディはBクラス
●シニア入り
プロは50歳でシニアなのに、アマは60歳あたりからって不公平よね。それはクラブメンバーの平均年齢が60代だから。50歳からシニアだと、ほとんどみんなシニアになってしまう
●非力ゴルファー
結局アマチュアのゴルフは、飛ばない人がいかにアプローチで挽回して、スコアメイクできるかってこと。シニアでそこを楽しめなかったら、ゴルフをやる意味がない
今月のまとめ
若かった時の競技は自己研鑽
切磋琢磨、限界への挑戦でした。
還暦過ぎの競技は枯れたゴルフを
いかに楽しくできるかが課題。
何歳までゴルフをやれるのか?
これぞ人生を賭けた競技なんじゃないですか。
目指せ! エージシュート
教える人/木村和久
ゴルフ歴32年のコラムニスト。ベストスコア75、2001年鶴舞CCキャプテン杯優勝。『89ビジョン』など新しいゴルフの楽しみ方を様々提案する自称「ゴルフ生活評論家」
月刊ゴルフダイジェスト2022年11月号より