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100打ったのに優勝しちゃった! コンペでよく聞く「ペリア方式」どう計算しているの? 【明日使えるゴルフ用語】

普段当たり前のように使っているゴルフ用語だが、その成り立ちや意味を問われたときに、正しく返せるだろうか? ここではラウンド中の会話やゴルフ仲間とのやりとりで使える、ゴルフ用語にまつわるうんちくを紹介する。


ペリア方式


ゴルフにはハンディキャップというシステムがあり、ハンディを加味することで、腕前に差がある者が同じフィールドで競うことができる。ただし実際には、ハンディキャップを保有しているのは、ゴルフクラブのメンバーや競技ゴルファーが大半で、ゴルファー全体からすれば、ハンディキャップを保有している人は少数派である。

そのため、企業内や仲間内のコンペなど、さまざまな腕前のゴルファー同士で順位をつける際には、1日だけのハンディキャップ算出方法として「ペリア方式」などのスコア集計の方式をとるのが一般的。

ペリア方式では、まずハンディキャップの算出対象となる“隠しホール”を6つ選ぶ(プレーヤーにはどのホールが隠しホールなのかは伏せられている)。通常、パー3とパー5から1ホール、パー4から4ホールを選ぶ場合が多い。プレーヤーは、普段通りにストロークプレーをし、ラウンド後に隠しホールのスコアを合計、それを元にハンディキャップを算出するという仕組みだ。

ハンディキャップ算出の数式は、(隠しホールのスコアの合計×3-72)×0.8(80%)。

仮に隠しホールのスコアがすべて「5」だった場合は、5×6ホールで隠しホールのスコアの合計は30。30×3-72=18で、それに0.8をかけた「14」(小数点以下は四捨五入)がハンディキャップとなる。

隠しホールのスコアがすべて「6」だとすると、ハンディキャップは「29」。一方、隠しホールのスコアがすべて「4」だとすると、ハンディキャップは「0」。パープレーで回るような上級者は、当然ハンディは少なくなるというわけだ。

隠しホールで叩いたんもん勝ち?

ただし、必ずしもスコアが良かった人ほどハンディが少なくなるわけではないのが、ぺリア方式の面白いところ。

たとえば同じ「72」で回った人でも、隠しホールの6ホールで合計30打を打ち、隠しホール以外の12ホールでバーディを量産したような場合、ハンディは「14」もつく計算になる。

よく隠しホールが“ハマった”という表現がされることがあるが、どうせ叩くなら隠しホールで叩いたほうが、ハンディをより多く獲得できる。コンペで上位に食い込むには、“隠しホールでいかに叩くか”がカギになるというわけだ。もちろん、それが狙ってできないようにするために“隠されて”いるわけだが。

また、隠しホールでたまたま10を超えるような大叩きを連発してしまうと、ハンディが際限なく多くなってしまうケースがあることから、ハンディを算出する際のスコアに上限を設けることも多い。これが「ダブルパーカット」や「トリプルパーカット」と呼ばれるもので、ダブルパーカットであれば、仮に隠しホールの1つ(パー4)で9以上叩いたとしても、ダブルパー=8として扱われる。

ハンディそのものに上限を設けるケースもあり、たとえばあらかじめハンディ上限を「36」と設定しておくことで、大量のハンディがついてしまうことを防ぐことができる。

ビギナーや若者にも上位入賞のチャンスを与えたい場合は、あえて上限を設定しないという選択肢もある。逆に、とてもいいゴルフをしたのに報われない、という事態を防ぐには、上限を設定しておいたほうがいい。コンペの性質によって選択するといいだろう。

隠しホールが6ホールのペリア方式の場合、運任せの要素が強くなることから、より公平性を期すために、隠しホールが12の「新ペリア(ダブルペリア)方式」や、隠しホールが9の「新・新ペリア方式」といった算出方法が登場し、現在ではこれらがスタンダードになっている。