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【大人ゴルフの歩き方】Vol.4 “マウントゴルファー”にご用心!

スコアだけがゴルフじゃない! コラムニスト・木村和久が独自の視点から現代の正しいゴルフの在り方を指南。


第4講 “マウントゴルファー”にご用心!

①ハンディは上手い人が決めます
②オヤジギャグはセクハラですよ


煽り系パワハラゴルファーとは?

ゴルフはハンディを使えば、上手い下手分けへだてなく、平等に楽しめるスポーツと言われています。しかし、実際は不平等な面が多く、若者ゴルファーは、おやじ系のマウントゴルファーに翻弄されがちです。たとえば同伴競技者からブルーティーやバックティーで打とうと言われることも。女子ツアーで6400ヤード程度なのに、アマチュアが7000ヤードで打ってどうする? しかも言い出しっぺが90台だから、トホホです。マウントゴルファーは「設計者の意図を汲むには、後ろから打つべし」と言いますが、それはあなたが飛ばし屋だから、有利に進めたいだけでしょ。スキーなら初心者に、上級コースを滑らせようとしているのと同じ。まさにパワハラです。こっちはお金を払っているのだから、ティーの位置ぐらい、好きに選んで構わないはず。おごってくれるなら従いますけど。

同様にマウントゴルファーは、プレー開始前に昼メシを、どっちがおごるかなどを競う、ニギリをしたがります。断れば「つきあいが悪いな」だし、受ければ「ハンディは俺が決める、ハーフ2枚な」と、絶対自分有利に事を運ぶからたまりません。

マウントゴルファー
腕前そこそこで仕切りたがり。しかも、アフターゴルフに滅法強い遊び人がこのタイプ

バックティー
男子アマと女子プロの飛距離はほぼ一緒。だから我々はレギュラーティーで充分。70台を出してからバックティーに挑戦してね

自分有利
気づかずに圧迫プレーしていることも

ニギリ
賭博法では、その場を盛り上げるために、昼メシ程度を賭けるのは、例外として認められています。昔はチョコレートを1単位にしていた。1チョコが幾らか知らんけど

気づかずに圧迫プレーしていることも

マウントゴルファーはパーティ内で、必ず主導権を取りたがります。スコアはさておき、リーダーになることを無上の喜びとしているのです。最初はOKパットの審判員で小手調べ。女子には甘く「それOKね」「優しい~」と好印象を持たれ、男子に厳しいのは当たり前。若者がOKをほしそうな眼差しをすると「何事も修行だ」と、決して認めません。そのくせ自分の微妙なパットは「それOKな」と勝手に宣言し、ボールを拾います。自分に甘く他人に厳しい、『自己チュー』の典型です。

お茶屋に行けば「好きなものを飲んで」と、わずか200円のドリンクをおごりまくり。礼儀上「ありがとうございます」と、一同は頭を下げざるを得ません。この人心掌握術はもはや天才的です。

一方、コース内でのボール探しは平地のみで、お付き合い程度しかしません。同伴競技者が山や谷にボールを落とすと、「先週ぎっくり腰をやっちゃって」と先手を打っての弁解が巧妙だし。今度は自分がボールをなくすと「絶対ここらにあったから、いいよな」と、ノーペナの打ち直しを暗に認めさせるから、本当、困ったちゃんだこと。

さらに場を盛り上げようと、くだらないオヤジギャグを連発し、周りが苦笑をしているのを勘違いし、ウケていると思い、飛ばしまくります。しまいにはシモネタを連発して退場寸前だぁ。

そんな煙たいマウントゴルファーと、ラウンドしなきゃいいのですが、実は様々なコネを持っているのです。格安料金でプレーできたり、高級接待コースに顔が利いたり、合コンを仕切ったりと、若者も重宝がっています。つまり蟻とアリマキの関係といえます。挙句、マウントゴルファーの最強武器は19番ホールの仕切り。キャバクラ、グルメ、カラオケなど夜の街に精通し、お値ごろで遊べるから、便利このうえなし。人間は欲望を満たしてくれる人に、従う習性なんですね。

OKパット
誰がOKを出すかで、そのパーティの仕切り屋が誰なのかわかりますね

人心掌握術
200円で相手に優位に立てるなら安いもの。コスパ非常によろしい

オヤジギャグ
以前、テレビで神田正輝さんが芝を噛み、自分で言ってたぞ。本家には叶わないな~

欲望
キン○マを掴まれると、相手に従うしかない。人間の悲しい性やね

蟻とアリマキの関係
若者はペコペコしていれば、安いメシから合コンまで、仕切ってもらえるのだから超便利。オヤジは自分の権力を誇示できてプライドも満たせる。まさに相互補完関係


今月のまとめ

ゴルフは建前じゃスポーツだが、実は義理と人情がうごめく人間臭い集まりだった。とりあえず猿山のボスには挨拶しておかないと


教える人/木村和久
ゴルフ歴32年のコラムニスト。ベストスコア75、2001年鶴舞CCキャプテン杯優勝。『89ビジョン』など新しいゴルフの楽しみ方を様々提案する自称「ゴルフ生活評論家」

月刊ゴルフダイジェスト2021年7月号より