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【岡本綾子 ゴルフの、ほんとう】Vol.928「選手たちは打順はさほど気にしませんが、パー3でのオナーはちょっと気になるかも(笑)」

米国人以外で初めて米女子ツアーの賞金女王となった日本女子ゴルフのレジェンド・岡本綾子が、読者からの質問に対して自身の経験をもとに答えていく。

TEXT/M.Matsumoto

>>前回のお話はこちら


ティーショットを毎回最後に打つ万年4番バッターは面白くありません。ですが、パー3のホールで最初に打つのはちょっと嫌だったり(笑)。打順のルールについて岡本さんはどんなことを思いますか?(匿名希望・HC2)


以前から少し不思議だな〜と思っていたのですが、決勝ラウンドに入るとスタートホールは同組の下位から順にティーショットをすることになっていて、成績のいい選手が最後に打つことになっています。

普通なら前のホールで一番スコアの良かった選手がオナーになり最初にティーショットを打つことになっていますが、この慣行は不思議ですよね。

さて、たとえば上級者3名と一般的なアベレージゴルファー1名のグループがあったとします。あるホールでアベレージゴルファーの方がパーを取り、上級者3人がボギーにした次のホールがパー3だったとします。

これ、アベレージゴルファーの方がオナーとして初めに打ちますが、なんとなく不利な感じがしますよね。

さらに初めて行ったコースだったり、風が強い状況だったり、打ち上げや打ち下ろしだったり、谷越えだったりと複雑な状況になればなるほど、パー3のオナーは不利な局面だと思いますが、これもゴルフの現実といえます。

確かに、前のホールでもっともよいスコアで上がったプレーヤーが次のホールでオナーを務めるのは正当な理由なので、最初に打つ危険性などのリスクが求められても仕方がない側面もあると思います。

オナー(honor=名誉)が最初に打って見せ、距離や風の状況などさまざまな情報を後続のプレーヤーに参考として提供するのは理にかなっているのでしょうね。


毎ホール、ティーショットを最後に打つのは面白くないということですが、反対に毎ホールオナーだったらどうでしょうか。

次のホールに移動して、すぐにティーアップするのは急き立てられるようで気が休まる暇がなくしんどいものでもあります。

これが何ホールも続くとなると、選手にとっては実はかなりの負担になるものです。 わたしがトーナメントに出ていたとき、ずーーーっとオナーが続いていたため思わず「早く誰かバーディ取ってよぉ!」と心の中で叫んでしまったことがあります(笑)。

今から振り返れば、なんて自分勝手なとお恥ずかしい限りですが、そのときの正直な気持ちだったのは確かです。

ゴルフには不運や偶然がつきものですが、誰から先に打つかという順番もそのひとつだと思います。

現在のゴルフ規則ではレディゴルフ(ready golf)が施行されており、危険がない条件下では通常の打順にこだわることなく、準備ができた者からプレーに入り進行を早めることが奨励されます。

いわゆる「プレーファスト」のススメですが、これが誤解や曲解を生む場合もあります。ツアーでは、プレーの進行を早めるためとばかり、同伴者にお構いなしに自分がホールアウトしたら途端に次のホールへ移動しようとするプレーヤーが多いです。

ホール間にある坂道の途中で立ち止まって、遠くからマーカーになっている選手のパッティングを眺めているプレーヤーを見かけますが、あれも品がないシーンだと思います。

絶対にグリーンサイドで見守れとは言いませんが、あれは失礼ではないでしょうか。このシーンを中継されていて余計に助長されてしまうのがイヤです。

進行を早めるにはプロはこうしていると間違ったイメージを拡散することになるので、こうした行動が映っているシーンは流さないようにするとか、中継も広報活動に協力するべきだと思います。

プレーに入る順番というのはあくまで慣行であって、無視したからペナルティを科されるという性格の規則ではありません。

やむを得ない理由があるときは「先に打ってくれる?」と声をかければよいわけで、トイレに行く前に打てとは言いません。

体調不良や不測の負傷などの場合には、トーナメント規定でもメディカルタイムが認められてもいます。

ただ、普段から気を使わず後続組を待たせたりするようなプレーヤーは、周りから同情されないこともあるから普段の行いは大切ですよね!

結局、ティーショットの打順についてですが、少なくともプロ選手たちはそれほど気にはしていないということです(笑)。

「困ったときほど、普段の振る舞いが影響してくるのですよ!」(PHOTO by Ayako Okamoto)

週刊ゴルフダイジェスト2026年10月27日号より

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