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【ゴルフはつづくよどこまでも】Vol.221「昔は重・硬でしたが今は軽・軟です」

高松志門の一番弟子として、感性を重んじるゴルフで長く活躍を続ける奥田靖己。今週もゴルフの奥深い世界へと足を踏み入れていく。

PHOTO/Yasuo Masuda

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  • 高松志門の一番弟子として、感性を重んじるゴルフで長く活躍を続ける奥田靖己。今週もゴルフの奥深い世界へと足を踏み入れていく。 PHOTO/Masaaki Nishimoto >>前回のお話はこちら シニアツアーの開幕戦「ユニテックスシニアオープン」が、3月29日、30日に、宝塚クラシックゴルフ倶楽部で開催されます。僕の所属ゴルフ場なので……

最近、ドライバーのシャフトをちょっと軟らかくしました。ずっとシャフトの重さは60グラムやったんが、昨年は50グラム台でSにして、今年はRにしました。標準的なシニアの硬さです。アメリカのシニアツアー選手も50や60グラム台と軽くしていますし、やっぱり軽いほうが速く振れるんですよ。 

この連載でも紹介したドラコンチャンピオンの松本一誠くんは、軽くて軟らかいシャフトでヘッドも軽くすると飛ぶということを提唱しています。彼の教えた人の98%はこの組み合わせでヘッドスピードが上がったそうですが、僕は残りの2%で、重たいヘッドでシャフトを少し軟らかめにしたほうが飛ぶタイプなんです。


僕はずっと前からヘッドは重くて硬いクラブが好きで、現役時代は6XのD9とか、SでもD7、D8とかの重くて硬いクラブを使うてました。95年にカシオで優勝したときのドライバーは、三菱のシャフトで振動数が302cpmという、もうギンギンに硬いのを使うてましたから。ジャンボさんと変わらんくらいに硬かったです。 

要するに、クラブに振られるようにいきたいタイプなんでね、だから重さがないとダメなんです。それがだんだん、スウィングが悪いから腰が悪くなったんか、腰痛めてスウィングが悪くなったんか知らんけど、腰を痛めてからは、スウィングとクラブが上手く合わんようになってきて。それで少しずつグラム数も軽くなって、シャフトも軟らかめのクラブを使うようになってきます。

まあ、年相応でしょうね。冬場は特に、軟らかいほうがムリをせずに振れるから体には優しい思います。でも軟らかいシャフトはタイミング良く合わせんといけません。それを上手く利用できれば距離も前使っていたのと変わらないです。 

上手く利用するためにはトップでの「間」が大事ですね。硬くても軟らかくても、どっちでも間は大事なんやけど、軟らかいRのほうがトップ辺りでクラブがちょっと動きますから、クラブの重みのぶんだけシャフトがしなるんです。だから余計に間を上手く使いクラブを感じないといけないんです。それができたら、シャフトは軽くて軟らかいほうが少ない力で飛ばせることは確かです。

「タイミングを合わせるためにも、トップの『間』を上手く使うことですわ」

奥田靖己

おくだせいき。1960年、大阪生まれ。93年日本オープンなど6勝。シニアで2勝。ゴルフの侘び寂び、温故知新を追求する

週刊ゴルフダイジェスト2025年4月15日号より