【名手の名言】ゲーリー・プレーヤー「ゴルフでは、最後のパットまで何が起きても不思議ではない」

レジェンドと呼ばれるゴルフの名手たちは、その言葉にも重みがある。ゴルフに限らず、仕事や人生におけるヒントが詰まった「名手の名言」。今回は「ビッグスリー」のひとりで世界で150勝以上を挙げるレジェンド、ゲーリー・プレーヤーの言葉を2つご紹介!

ゴルフでは
最後のパットまで
何が起きても不思議ではない
ゲーリー・プレーヤー
1978年、マスターズ最終日。ゲーリー・プレーヤーは最終ホール、2打目を6番アイアンで打ち、グリーン奥20メートルにオン。
しかし、18番グリーンは奥から手前までの高低差が1.5メートルもあり、ガラスのグリーンともいえるほど上からは速い。
最終日のピン位置は手前なので、バンカーを避けて上にいくのは致し方ないのだが、20メートルの下りは、下手をするとグリーンから出てしまうかもしれないぐらいのシチュエーションである。
このとき、プレーヤーは後続のトム・ワトソンら3人と並んで首位だった。
プレーヤーは、なんとこの20メートルを見事一発で沈めてバーディ。アーメンコーナーを擁するバックナインを「30」で回り、大逆転優勝を果たしたのだった。この18番のパットは「ミラクル逆転劇」のフィナーレとして、マスターズの歴史を彩っている。
その後、プレーヤーは同じシチュエーションで10回パットしたが一度も入らなかったという。冒頭の言葉をかみしめたことだろう。
プロゴルファーは素晴らしい職業だ。
世界のあちこちに出かけ
ゴルフを通じて
沢山の良き友に恵まれるのだから
ゲーリー・プレーヤー
1988年、スコットランドのターンベリーで行われた全英シニアオープン。優勝したプレーヤーのディナーパーティでのスピーチの一節が表題の言葉。
プレーヤーは、父から言われたこの言葉を大切にしているという。
ハンディキャップによって老若男女が一堂に会して長時間、プレーを楽しむことができる――ゴルフの大きな特質で、これこそが友人ができる最大の要因といえる。
当時ターンベリーに勤務していたゴルフ史家の大塚和徳氏は、著書『ゴルフ五番目の愉しみ』で、プレーヤーのこの言葉に感動したと記している。
■ゲーリー・プレーヤー(1935年~)
南アフリカ・ヨハネスブルグ生まれ。母親を幼くして亡くし、父親は炭鉱で働き、貧困な少年時代を送った。スポーツ万能であったが、ゴルフを選んだのは15歳のとき。その6年後には南アフリカオープン優勝。地元有志のサポートで米ツアーに参戦。メジャー優勝は、59年の全英オープンを皮切りに、全英は計3勝、マスターズ3勝、全米プロ2勝、全米オープン1勝の全9勝。米ツアー24勝をはじめ、全世界で150勝以上を挙げた。ニクラス、パーマーとともに『ビッグスリー』として、世界のゴルフシーンをリードした。
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