【ゴルフせんとや生まれけむ】狩野舞子<後編>キャッチフレーズは“曲げない女”?
ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回の語り手は、前回に引き続き元バレーボール選手の狩野舞子氏。
前回、クラブが短く見えて他のゴルファーに驚かれる話をしましたが、高身長で困ることといえば、ウ
ェアがないことです。だから、いろんなウェアから選ぶというよりは「入った……よし、買う」という感じ(笑)。最近はオーバーサイズとかユニセックスとかが流行っているので助かりますね。ただパンツの丈は足りたことが基本なくて、長いパンツでプレーしたことはほとんどないかも。冬でもスカートとタイツ。寒くてどうにかなりそう、みたいな(笑)。トップスも長袖なのに着ると漏れなく七分袖ですし……。これからどんどん寒くなるのでウェアは工夫しないとですね。
この10月もラウンドを10回入れるほど、最近はハイペースでゴルフ場に行っています。相変わらずティーショットは安定していて、武器になってくれています。
プロアマに出させていただくこともあるんですが、チーム戦が多いじゃないですか。女性は前から打てることもあり、けっこう重宝されるんです。パー5で私のティーショットが採用されて、みんなの力を合わせて2オン! バーディどころかイーグルも狙えるんですから、これは楽しい。ゴルフは個人戦で自分との闘いですが、チーム戦でみんなで協力し合うスクランブル競技はまた違った楽しみがありますよね。スクランブルなら競技に出てみるのもいいかなって。周囲に競技に出ている元アスリートはいっぱいいるので「私、曲がらない女なんですけど」ってアピールしてみようかな(笑)。
今後のゴルフの目標や夢を考えると……。ゴルフを始めた当初は「ゴルフの番組に出てみたい」と思っていましたが、ありがたいことに、いくつか出させていただくことができました。
となると、今度は自分の冠番組をと思っちゃったり(笑)。「狩野舞子の…… 」みたいな。キャッチフレーズとして「曲げない女」も要りますかね。「曲げない女・狩野舞子の…… 」。いやいや、「曲げない」とか宣言しちゃうと途端に曲がりだしたりするから、それはやめておきます。もちろん、70台も引き続き目指します(取材後のラウンドで78を出したとの連絡あり)。課題はショートゲームなんです。アプローチとパター。白ティーからプレーするとパーオンできないケースも多い。となると、いかに寄せるか、ですよね。同じライなんてひとつもないから、打ち方もひとつじゃダメで、もっともっと引き出しを増やしたいです。
10月に10ラウンド入れているとお話ししましたが、ゴルフとの出合いは本当に大きかったです。もしゴルフと出合ってなかったら、私、今頃何やってただろうと思うくらい。ゴルフのおかげで人間関係もどんどん広がりました。普段はなかなか話せないような方ともラウンドをご一緒すると一気に距離が縮まります。フェアウェイの上ではみんないちゴルファーですもんね。
同伴者のミスショットに元気いっぱい「ドンマイ!」と声掛けしたら、後でその方がすごく偉い方だとわかったり(笑)。でも、そんなことも含めて楽しい。ティーショットを打つときの孤独感なんかにもようやく慣れて、今はそれも楽しんでいます。
狩野 舞子
1988年生まれ。東京都出身。元バレーボール選手。八王子実践高校では一躍注目選手に。2012年にロンドンオリンピックに出場して銅メダル獲得。YouTube「マイコチャンネル」も人気。ベストスコア78
週刊ゴルフダイジェスト2024年11月12日号より