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【ゴルフせんとや生まれけむ】ガダルカナル・タカ<前編>「1日2ラウンド・練習場で500球という日々を送っていました」

ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回の語り手は、お笑いタレントのガダルカナル・タカ氏。

中学3年生の時、伊豆の実家の近所にあったゴルフ場でキャディのアルバイトをしたことがあるんですよ。ちゃんとしたキャディさんが足りない、忙しい日曜日の早い時間とかに担ぐだけで今から50年以上も前に1回8000円もくれたんだから、おいしいバイトでしたよね。今でもやりたいくらい(笑)。で、その時、支配人に「ゴルフが好きなんだったら早い時間に来て練習場で球打っていいぞ」って言われて。ゴルフ場にあったクラブで打ってみたのが最初でした。

プレーしてみたら、ルールも何もわからないけどとにかく面白い。それで中学を卒業してすぐにクラブを買ったんですよ。値段は忘れたけど、スポルディングの当時すごくいいっていわれていたけっこう高いクラブ。俺としては絶対にゴルフブームが起きて、ゴルフを始めたことで「キャー、井口君、素敵、ゴルフやっているんだ。かっこいい」って女の子に騒がれるバラ色の高校生活が待っていると思ったわけですよ。しかしながら、ブームが起こる兆しが一向にない(笑)。プレー代も高かったから自分では行けなくて、キャディのバイトについた時のお客さんが連れて行ってくれる以外はコースには出られなかったですね。それでも練習場には行っていたんですけど、そのうちに飽きて……。サーフィンだとか流行りそうなものに手を付けていくという人生を歩んでしまって、その後しばらくはゴルフとは縁がなくなってたんですね。

再開するのはこの世界に入って、たけし軍団の一員になってから。順調に仕事をしていくなかで、ある出版社へのちょっとした抗議活動の流れで(笑)、たけしさんともども仕事をお休みしなくちゃいけない時期ができちゃったんですよ。たけしさんが大橋巨泉さんとかいろいろな人に勧められてゴルフを始めて、軍団のみんなもそれにならってゴルフをやり出した時期でもありましたね。

その時は俺の伊豆の実家にみんなが来て、たけしさんのお付き合いでゴルフをやっていました。カートで1日2ラウンドやって、その後は練習場。当時、出始めたばかりのオートでボールが上がるというのが面白くて500発も打つんですから、2日か3日で手袋がダメになっちゃうぐらいでした。何しろほかにやることがないし、当時は若くてまだ体力もありましたからね。すると、1カ月も経たないうちに前半は65で後半は39とか、波はあるけれども、ハマるといいスコアが出るようになりました。当然と言えば当然ですよね、それだけやっているんですから。

そういえば、たけしさんと毎日のようにゴルフに行っていた時、うちのオヤジが「どうせ2人ともヘタクソなんだからたくさん持っていかなきゃダメだよ」って言ってネットいっぱいに入ったボールを俺に渡してくるんですよ。オヤジはゴルフをやらないのに、こんなにたくさんのボールをどこから持ってくるのかなと思っていたら、実はキャディの愛人がいて、彼女からもらっていたんですって。さすがに俺のオヤジだけのことはありますよね(笑)。

>>後編につづく

ガダルカナル・タカ

1956年、高知県生まれ、伊豆育ち。高校卒業後、つまみ枝豆とお笑いコンビ「カージナルス」を結成し、芸能界デビュー。その後、ビートたけし率いるたけし軍団に入る。現在はタレント、コメンテーターとして活躍中。妻はフリーアナウンサーの橋本志穂。ベストスコア75

週刊ゴルフダイジェスト2024年6月25日号より