【大人ゴルフの歩き方】Vol.39　ボギーとダボの違いを考える

木村和久「キムラ式大人ゴルフの歩き方」

2024.04.30

KEYWORD スコアメイクマネジメント木村和久

スコアだけがゴルフじゃない! コラムニスト・木村和久が独自の視点から現代の正しいゴルフの在り方を指南。

ILLUST／Shinichi Hoshi

【大人ゴルフの歩き方】Vol.38　ゴルフをショーアップせよ!

前回のお話はこちら

第39講　ボギーとダボの違いを考える

①アマチュアのボギーはパー扱いね
②オールダボは108、痛いなあ

ゴルフ人生、オールボギーで充分

皆さんボギーとダボの違いを考えたことがありますか?

わずか1打差ですが、トータルでいうとオールボギーが90で、オールダボが108になります。これは天と地ほどのスコア差になりますね。

簡単に言えばオールボギーが調子いいときのスコア、オールダボが調子悪いときのスコアとなります。なぜそうなるか?　これは技量的にさほど変わらず、むしろ些細なミスや不注意、適当さでダボになると言えます。それではダボに陥るケースをパターン別に考えましょう。

①素ダボ。普通に打ってミスがないのに、ダボを打つことを素ダボといいます。よくあるのはパー4のホールで3オン3パットの素ダボとかね。

②OB、ワンペナ、池ポチャでやらかす。これらはペナルティが加算されるので、当然スコアは悪くなります。

③ハザードでやらかす。林に入れたり、バンカーにつかまると脱出に手間がかります。1回で出れば良いですが際どいところを狙うと、ダボで済まずトリプルになることも。それではこれらの解決法を考えましょう。

●ボギー

ボギーの由来は、ブギーマンという悪霊の名前らしい。「ブギーマンはなかなか捕まえられない」という古い歌から転じ、捕まえれば素晴らしいと転じ、ボギーは素晴らしいことなのだそうだ。誰か補足しておいてね

●適当さ

例えば残り50ヤードをちゃっくりし、バンカーに入れてしまった。けれどバンカーを打つSWを持って来てないから、PWで打ってホームランするとか、ほんと適当やね

●素ダボ

「男の三大素」は素股、素飲み、素ダボ。素股は風俗で股に挟まれて果てること。素飲みはキャバクラで高い酒を入れずに、基本料金で飲むこと

●際どいところ

林にボールが入って打つところがないときは、みんなこれを思い出す。「1998年の日本オープン、大洗GC、18番パー4、田中秀道、林を抜くミラクルショット」

ダボを叩かないようにするには

ラウンドにおいてOBやワンペナ、池ポチャなどで叩くのは、仕方のないことです。ペナルティが加算されるので、当然スコアは悪くなります。

これを改善するには戦略の見直しはもちろんのこと、打ってはいけない場所を、しっかり確認する注意力が必要です。常にナビを見て地形を眺め、勇気ある刻みを徹底させましょう。

アマチュアにとって、気付いたらダボになっていたケースは、林にボールが入ったときです。例えば340ヤードの真っすぐなパー4をプレーするとしましょう。ティーショットで200ヤード打って、残り140ヤードを打てば、パーオンじゃないか。これはサービスホールと思うところに、間違いがあります。短いホールだからこそ罠があるんです。

意気込んで打ったボールはコスれて右の林へ。そこで林から横に出して、乗せればボギーで済むと思うでしょう。読みが甘いんですよ。

コスれたボールの飛距離はせいぜい170ヤードです。林の横に出して第3打は残り170ヤード。自分の腕前で乗る距離ではありません。150ヤード刻んで、残り20ヤードを寄せて2パットのダボで十分です。

つまりティーショットを林に入れた段階で、ダボを狙うべきです。これが諦め切れずにボギーを狙い、少しでもグリーンに打とうと狭い空間を狙うから、また木に当たりキンコンカンコン、あらぬ方向へボールが飛びます。トリプル以上の大叩きは、自ら招いたとしかいいようがありません。

一方、パー3ホールは、グリーンに乗らなくても、寄せやすいところにボールを置けば、ボギーを取れます。けれど人間はついピンを狙ってしまう。それは穴を狙う習性があるから。穴より毛、いや芝を狙う勇気が必要です。