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【ゴルフせんとや生まれけむ】舞華<前編>「コースに行くと“自然に埋もれたい!”と思っちゃいます」

ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回の語り手は、 プロレスラーの舞華氏。

地元の福岡にいた頃、祖母がキャディの仕事をしていて、勤務先のゴルフ場に遊びに行ってカートに乗せてもらったりしていました。小さな頃からゴルフには縁があったんですよ。ただ、その頃は「ゴルフ」というスポーツは知らず、ゴルフ場は広くて青々とした芝生がある“いい遊び場”だと思っていました。

実際にゴルフを始めたのは高校生の時だったか、卒業してからだったか……。いずれにしても福岡時代、居酒屋でアルバイトをしていた時ですね。そこのオーナーが大のゴルフ好きで「一緒に打ちっ放しに行こうよ」って誘われたのが最初でした。祖母の影響か、うちは父も母もゴルフをする一家で、家にはたくさんのゴルフクラブが置いてありました。打ちっ放しには母のクラブを持って行った気がします。

初めて練習場に行った時は、チョロ、ダフリ、空振りのオンパレードでした(笑)。まともになんか当たりませんでした。それはもう我ながらひどいものでした(笑)。小学生の頃、男子に交じって毎日のように野球をやっていたので、普通の女子に比べれば棒を振るという感覚が身についているはずだし、ゴルフにも役立つだろうと軽く考えていたのですが、甘かったですね。

それでも練習場に3、4回通って、ドライバーもアイアンも何とかボールに当てられるようになったところで、居酒屋のオーナーが「とにかく一度回ってみなきゃ」と言い出して。それでコースデビューしました。スコアは140とか150とかかな? 途中から数えるのもやめてしまうほど叩いてしまいました。カートには一切乗らず、クラブを何本か抱えてひたすら走っていましたね。それでも、すごく楽しかったのを覚えています。

プレー中にカートに乗らないのは今でも同じです。ゴルフ場に行くとやたらと嬉しくなって走り回りたくなっちゃうぐらいです(笑)。ゴルフ場の開放感というのかな、広々とした感じがたまらなく好きで、ゴルフ場に行くと「自然に埋もれたい!」って思っちゃうんですよ。空気のおいしさもよくわかりますしね。できれば、一度でいいからゴルフ場にプロレスのリングを作って試合をしてみたいですね。気持ち良さそうだし、面白そうじゃないですか。

とにかく、私にとってゴルフは「気持ちがいいスポーツ」なんですよ。最初のうちは地面を掘っているだけでしたけど、ドライバーが何回かに1回は芯に当たるようになって。パチーンと飛ぶと気持ちがいい。アイアンで打った球がススーッとピンそばに寄ったりすると、これまたうれしい。ゴルフってスコアが悪くても何か1つでもいいことがあればまた来ようと思うじゃないですか。でも私の場合は、悲しいことにその何か1つすらあまりない現状ですけど(笑)。それでも楽しくて、ニコニコしながらいつも回っています。ゴルフはプレー中に性格が出るっていいますよね。私をゴルフに導いてくれた居酒屋のオーナーが同伴者をいつも楽しませてくれるゴルフをする人だったので、その影響を受けたのかもしれないですね。

>>後編につづく

舞華

まいか。プロレスラー。福岡県出身。柔道で活躍した後プロレスに転向。「ワールド・オブ・スターダム王座」など、さまざまなタイトルを獲得。体幹の強さ、ボディバランスに定評があり、新日本プロレスとの合同興行では棚橋弘至を投げ飛ばし、ファンを驚かせた。ベストスコア118

週刊ゴルフダイジェスト2024年3月12日号より