【只今コージ中!】Vol.122 プロサングエを彷彿とさせる流麗フォルム! トヨタ「クラウンスポーツ」
ゴルフ好きの自動車ジャーナリスト・小沢コージがゴルフに最適なクルマを求めて奔走する連載「小沢コージの只今コージ中!」。第122回はトヨタ「クラウンスポーツ」の実力をチェック!
PHOTO/Takanori Miki THANKS/カメリアヒルズCC
「これゴルフバッグ何本積めますかね?」クラブハウスで撮影中にベテランゴルファーから初めてそう尋ねられたクルマ、それが新型クラウンスポーツです。
泣く子も黙る日本を代表する高級セダン・クラウンが大変身! 車高を上げてSUV化し、流麗デザインをまとった「クラウンクロスオーバー」へ進化しました。それだけじゃありません。来年にかけて順番に「クラウンスポーツ」「クラウンセダン」「クラウンエステート」と全部で4タイプのボディが登場。クラウンは突如4バリエーション化したのです。
先日やっと第2弾のスポーツに乗れたのですが、これがビックリ。見た目は4兄弟の中で最もアグレッシブかつイタリアン!
昨年鳴り物入りで登場したフェラーリ初のSUVライクな4ドア、プロサングエのようです。ツリ目マスクに大きくファットに膨らんだリアフェンダー。いずれにせよ流麗なセクシーフォルムはまごうことなきイタリアンテイストです。
オマケに4兄弟の中で最もコンパクトかつ便利で走りもいい。クロスオーバーに比べて全長を21cmも縮めたうえ、運動性能に関わるホイールベースも8cm短縮。同時にリアの4輪操舵の利きも強めた結果、ほとんどコンパクトSUVのようにクイクイ曲がります。それでいてパワートレインは速さと燃費を両立したトヨタの2.5リッターハイブリッド。出足こそおとなしめですがシステム出力234馬力はなかなか。それでいてモード燃費は21.3km/Lというから恐れ入ります。
長距離を走らねばならないゴルフドライブなぞお茶の子さいさいです。高速道路では最新のトヨタセーフティセンスによりほとんどステアリングを握っているだけ。渋滞時、道によってはステアリングを握らないハンズオフ運転も楽しめます。まさに高速に乗ってゴルフに行く人のためにあるようなクルマなのです。
リアシートはクロスオーバーに比べると余裕はありませんし、ラゲッジ容量も397リッターと小さめ。しかし斜め積みすればなんとか2バッグはイケますし、運転好きゴルファーにはもってこい。だからこそベテランゴルファーに「何本」と尋ねられたのです。ゴルファーにとって「クラウン」はやはり特別であり、カタチは変わってもゴルフカーとしての性能に注目され続ける。やはり永遠の“ビッグネーム“ゴルフカーなのでしょう。
(左)ラゲッジ容量は397リッターと歴代クラウンに比べればやはり心もとない。3人でコースへ向かうならリアシートを倒して積もう/(右上)インパネはブラックに統一することでドライブへの集中力が高まるようなデザイン。また「包まれ感」のあるコックピットも特徴だ/(右下)大きく張り出したリアフェンダーでスポーティさを演出
トヨタ
クラウンスポーツ “スポーツZ”
全長×全幅×全高/4720×1880×1565mm
メーカー希望小売価格/590万円~
週刊ゴルフダイジェスト2024年1月9・16日合併号より