【只今コージ中!】Vol.118 ほどよく使えてリッチ感十分! アウディ初のコンパクトEV「Q4 e-tron」
ゴルフ好きの自動車ジャーナリスト・小沢コージがゴルフに最適なクルマを求めて奔走する連載「小沢コージの只今コージ中!」。第118回はアウディ「Q4 e-tron」の実力をチェック!
PHOTO/Takaaki Miura THANKS/カメリアヒルズカントリークラブ
ネコも杓子もEV、EVとウルサいこの世。明日にも世界の新車がすべてEV化するような勢いですが、現実にはそれなりにゆっくり。特にこの日本では。
とはいえ人によっては数年後、いや次のゴルフカーは純粋なるバッテリーEVにしてみようかな? と思う人も少なくないはず。そこでオススメなのがアウディQ4 e-tronです。なぜなら同ブランドが放つ初めての本気のコンパクトバッテリーEVで結構な総合力。
まずサイズですが、グローバルではコンパクトですが日本ではほどよいミディアムサイズ。横幅こそ1.85m超えですが、全長は4.6m弱と扱いやすく、またエクステリアはアウディらしいハイクオリティフィニッシュ。ライト類も全面LEDでレンズカットは精緻で光り方が美しい。
グリル回りはこれまた質の高いアルミ調素材で出来ており、このあたり同じEVプラットフォームを使うVW系バッテリーEVとは比べものになりません。グリル下のアンダーガードやバンパーフィニッシュは本物のアルミかと思うほど。
車内も広くてリッチ。ホイールベースはノーズの短いEVらしく2.76m強もあり、フロント席やリア席はひとクラス上のSUV並みに広い。インテリアも上級グレードのSラインなこともあり、全面ステッチ入り本革シートで、スポーティな走りにも耐えられるようサイドサポート付きで、座り心地も上々。
インフォテインメントも全面大型モニターで運転席前のデジタルメーターにはナビ画面もグーグルマップも写ります。
気になる走りも82kw/hの大容量バッテリーを備えており余裕。ピークパワー&トルクが204ps&310Nmのパワフルモーターで、発進から力強く快適。航続距離もWLTCモードで594kmと長く、長距離でも心配なし。運転支援も世界最高レベルの追従オートクルーズとレーンキープシステムが付いているので高速ではだいたいクルマ任せです。
肝心のゴルフ性能ですが、ラゲッジ容量520ℓと余裕。とはいえ、奥行きと幅の関係で積載は2本まで。大人2人でのゴルフドライブはどんなに遠かろうが楽勝でこなせます。そして最大の問題は600万円超えという価格ですが、今の本格EVは国産コンパクトーミディアムSUVでも500万円以上。アウディクオリティを考えると結構納得なのです。
(左)ラゲッジ容量は520Lで、左右がくり抜いてあるのでキャディバッグは1本、真横に入る。もう1本は斜めに入れよう/(右上)上下ともにフラットな形状の新世代のステアリングホイールはアウディ初。センターディスプレーは11.6インチ、メーターパネルは10.25インチと見やすい/(右下)SUVだが、優美なルーフラインはクーペっぽいエレガントさを醸し出す
アウディ
Q4 Sportback e-tron
全長×全幅×全高/4590×1865×1630mm
メーカー希望小売価格/758万円~
週刊ゴルフダイジェスト2023年11月14日号より