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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.95「やさしいコースもいいけれど、たまには超難コース回ってみては?」

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

石川遼プロがゴルフ界の活性化を目指し立ち上げた「every-one PROJECT」をご存じだろうか。数ある試みのなかに、ジュニアゴルファーの育成を目的とした「石川遼インビテーショナル ジャパンジュニアマスターズ」というのがある。これは男子レギュラーツアーが行われる3コースで、試合の前週に、トーナメント仕様のセッティングでジュニアの試合を開催し、優勝者には「カシオワールドオープン」の出場権を与えるというものだ。今年(2018年)選ばれたのはツアー屈指の難コース「富士桜CC」(フジサンケイクラシック開催)、「武蔵CC笠井C」(ダイヤモンドカップ開催)、そして「横浜CC」(日本オープン開催)だ。

この企画はいいよね。大賛成である。ボクもジュニアゴルファーだったら、ぜひ出場してみたいと思うはずだ。うちの母親も「さすがは石川遼プロ。いいこと考えるね~」と感心していた。

難しいコースでラウンドすると、自分に足りないものが見えてくる。それを持ち帰って練習すれば、当然レベルアップするし、単調な練習も張りが出るというものだ。漫然とナイスショットを求める練習が物足りなく感じている人は、ぜひとも難コースで刺激を受けるといいだろう。



もちろん、難コースのとらえ方は人によって違うが、一般的には距離が長い、池や木などが効果的に配置されていてピンポイントで攻める必要がある、グリーンが速い、ラフが長い、風が強い……といったところだろう。そういう意味では四国のコースはおすすめだよ。とくに関東の人は、その狭さにびっくりすると思う。グリーン周りがぐるっとOB杭に囲まれているところも珍しくないからね。ちなみに、ボクは難コースと相性がいい。前出の「富士桜CC」もグリーンが難しく大抵が四苦八苦するのだが、なぜかアンダーが出たりする。

ところが、そんな難コースキラーのボクでも度肝を抜かれたコースがある。それは広島県の「リージャスクレストGC」。「グランドコース」と「ロイヤルコース」の2つがあり、どちらもロバート・トレント・ジョーンズJr.の設計なのだが、難しいのは圧倒的に後者。

ティショットが打ち下ろしで右に90度ドックレッグしている1番に始まり、2打目地点からグリーンが見えない3番。ここで11組詰まっているのを見たことがある。そして12番は“アーメンコーナー”の異名を持つ最難関ホール。2打目からグリーンまで左サイドが谷になっている。次のパー3はグリーンが馬の背状態。こんなにも難しいグリーンがほかにあるだろうか。場所によっては、OBも覚悟しなければいけないほどのドM向けコースなのだ。

そこで何を学べるか!? きっと、それまで求めていたナイスショットが、ナイスショットじゃないことがわかるはずだ。さらに、その後に回るコースがえらい簡単に感じることも約束しよう。とにかく、百聞は一見に如かず。本当のナイスショットが何かを知りたい人は広島にGO!


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2018年12月18日号より