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【只今コージ中!】Vol.37 これぞゴルフ界の井上尚弥! メルセデス・ベンツ「Gクラス」

ゴルフ好きの自動車ジャーナリスト・小沢コージがゴルフに最適なクルマを求めて奔走する連載「小沢コージの只今コージ中!」。第37回はメルセデス・ベンツ「Gクラス」の実力をチェック!

PHOTO/Hirohiko Mochizuki MODEL/Yurie Atsumi(GOLULU) THANKS/東京ベイサイドゴルフコース(PGM)

小沢コージ
各種メディア連載をはじめ、TBSラジオ「週刊自動車批評 小沢コージのCARグルメ」(毎週土曜17時50分~)に出演中。YouTubeで「KozziTV」を配信。ゴルフ歴は約20年のエンジョイ派でハーフラウンド好き

本連載では、ド定番トヨタ・クラウンにレクサスLS、BMW3シリーズにそれこそゴルフにも行けるマクラーレンなど、様々なクルマのゴルフデート性能であり、使い勝手を試してきましたが、これぞ※パウンド・フォー・パウンド!!(※格闘技において、体重差がない状態で全階級を通じて、もっとも優れてる人を指す言葉)

“現役最強”を発見しちゃった気がしますわ。若い小娘からお姉さん、ヘタするとゴツい系の男性まで虜にしそうなメルセデス・ベンツGクラスです。

そもそもGクラスは、数あるクロカン4WDの中でも希有な歴史と性能を持ったクルマ。初代は1979年にデビューし、38年間フルモデルチェンジをしていなかった走るシーラカンス。同時に面白いのはNATO軍に採用された軍用車でありつつもラグジュアリーなメルセデス・ベンツ製SUVでもあったことです。


いまどきあり得ない真っ平らな平面ガラスに、空力無視の真四角デザイン。無骨な後付けウィンカーを持ちつつ、インテリアや運転感はメルセデスクオリティ。エルメスが作った本格アーミーナイフの如
き、あり得ない無骨かつ上質な味わいが長年支持されてきました。

しかし40年前の骨格では、さすがに最新先進安全機能や快適性を取り入れられなかったのも事実。よって無骨な味わいを極力保ちつつ、プラットフォームから一新させたのが2年前にデビューした現行2代目。その追加ディーゼル版が今回乗ったG350dなのです。

これがまたイイとこ取りで初代同一のパーツはドアハンドルとヘッドライトウォッシャーとリアのタイヤカバーのみ。しかし見た目の無骨さは不変で、なによりドアを閉めたとたんにガチャッ! 走り出したとたんガッチャン! と締まる自動ドアロックなど、走る金庫のごときメカニカルテイストは完璧初代譲り。

それでいて走りは新世代ラダーフレームや、古典的なリジッド式からダブルウィッシュボーンに変更したフロントサスペンション、伝統のボール・ナット式からラック&ピニオン式に変えたステアリングシステムにより一変。硬派なオフロード性能を保ちつつ、オンロード性能は大幅進化。見た目はGクラスですが、乗るとサルーンのEクラス顔負けなんです。

肝心のラゲッジも異様な高さと奥行きの広さからフルサイズキャディバッグを4個楽勝で収納。この男気と使い勝手、ラグジュアリー惑の融合は他にありません。悪いことは言わない。モテたい時、男は黙ってGクラスですって!

(左)667Lと超大容量のラゲッジスペースで、キャディバッグを横積みに4本収納可能/(右上)12.3インチのワイド液晶を2つ並べたパネルで、最新機能満載だがGクラスらしい武骨さも残している/(右下)Gクラスの最大の魅力といってもいい男気あふれるリア形状はもちろん維持


メルセデス・ベンツ

G350d

全長×全幅×全高/4660×1930×1975mm
メーカー希望小売価格/1192万円~

週刊ゴルフダイジェスト2020年7月14日号より