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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.79「あみだくじ」でマネジメント力がアップ!?

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

みなさんは、“あみだくじ”を最近やっただろうか? 子どもの頃はしょっちゅうやったけど、大人になるとまったくやる機会がない。でも、選んだ棒からはしごをたどっていく時間は、わくわくして楽しいよね。

というわけで、久しぶりに童心にかえって、あみだくじをやってみよう! というのが今回の内容だ。

実は、ボクは今でもたまにあみだくじを楽しんでいる。それも、ひとりで。あみだくじが通常、複数人でやるものだけど、1人でやってみても意外と盛り上がるのだ。

やり方は簡単。適当な紙を用意し、自分が持っているクラブの本数だけ棒を書き、結果のところにその番手を書く。そして、ひとショット毎にあみだくじを引き、当てたクラブだけを使ってグリーンに乗せる。

もし実践する場合はコースや周囲の空気をよく読むことが大前提ではあるが、可能な状況なら1回やってみると面白いよ。本コースが無理なら、ショートコースでもいいしね。

二宮慎堂 あみだくじ

一体、何に役立つのか? と問われると残念ながら即スコアに結びつくものではない。でも、強いて言うなら、コースマネジメント力や対応力がつくことだ。

例えば、グリーンの手前に池があるミドルホール。2打目で3Wを引いたとする。距離的に真っすぐ飛べばグリーンに乗るが、ミスをすれば池まっしぐら。この状況で3Wは「当たり」なのか、「ハズレ」なのか?

ボク的には「当たり」だが、3Wが苦手なら、間違いなく「ハズレ」と思うだろう。

そんなときどうしたらいいか!? 簡単だ。真っすぐ打たなければいいのだ。ボクだったら、あえてスライスを打ち、絶対に池に入れない戦略をとる。フェースを開き、ボールを左足前にセットし、5~6割の力で振る。それ以上の力で振るとつかまっちゃう可能性があるので、振りすぎないようにするのがポイント。

そうすれば、狙いどおりスライスしても、ミスをしてひっかけても、万が一真っすぐいっても池に入らない。グリーンまで届かないけど、池に入れるよりはナンボかいい。

先に、ボクが3Wを「当たり」と言ったのは、得意なクラブだからではない。こんな風なマネジメントがすぐに思いつくからだ。

普通にゴルフをすると、ナイスショットで攻めることしか考えない。でもその状況に適さない、あるいは苦手なクラブをあみだくじで強いられるとナイスショットではなく、なんとか、そこそこの結果につながる狙いや打ち方を考える。

それがいいのだ。きっと、真っすぐ飛ばすだけがゴルフじゃない、というのが実感できるだろう。

ショット毎ではなく、ホール毎にくじを引くのも面白いし、あるいは1日1本だけ使うクラブを決める、というのもありだ。もちろん、難しいことは考えず、単純にゲーム感覚で楽しむのもおすすめ。

結果にたどり着くまでの、あのワクワク感を久々に味わってみてはいかがだろう。

二宮慎堂 ロバ

使うクラブが限られると、さまざまな打ち方を考えるようになる。狙い方の幅が広がり、いざという時に役立つ


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2018年7月31日号より