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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.73 コースに勝つ! ラウンド前日ひとり作戦会議

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

ゲームでよく遊ぶ人をゲーマーと言う。もちろん、この場合のゲームはコンピューターゲームを指すが、ゴルフも一種のゲームだとすれば、ボクも広義ではゲーマーである。それもかなりオタク度の高いゲーマーだと自負している。

よって、ゲームに勝つために日々、いろんなことを研究している。スウィングやクラブのことはもちろん、フィジカルやメンタル、そしてコースの研究も好きだ。ラウンド前夜はホームページでコースレイアウトをチェックして、戦略を練るのがルーティンだ。

初めてのコースなら、1番から順に狙いどころを考えていく。距離が短いのにハンディ3というホールがあったら、なんかあるんじゃないか? と疑う。レイアウト上は難しく見えなくても、グリーンのラインや風が複雑な場合もあるからね。その辺を頭に入れて、本番は慎重にプレーする。

よく行くコースなら、苦手なホールを洗い出し、より綿密に戦略を練る。決まったホールで叩くというのは、明らかにショットではなく戦略がまずいということだからね。

戦略を練っても、狙いどおりに打てないという人も、イメージするのは大事だと思う。事前にレイアウトやハザードを頭に入れておくと、かなりラウンドしやすいはずだ。

あと、ゴルフは基本的にスコアを競うゲームだけど、ボクは同時に設計者との闘いだとも思っている。だから、彼らの思惑はやっぱり事前に知っておかなければならない。ラウンド前夜のシミュレーションーー闘いは、すでにそこから始まっているのだ(笑)。

勝負は、バーディなら勝ち、パーは引き分け、ボギー以上が負けとしている。トータルではアンダーが出れば勝ち、パープレーなら引き分け。でも、1アンダーでもボギーが5個なら、気分的には引き分けかな。

ボクが対戦して楽しい設計家はロバート・トレント・ジョーンズJr.。とくに兵庫県の「ゴールデンバレーゴルフ倶楽部」はいいね。ここは2014年に日本プロを開催したコースで、コースレートも77.4と難しい。そこを攻略するのが楽しいんだよね。

広島県の「リージャスクレストゴルフクラブロイヤルコース」も戦略性が高いのでプレーしがいがある。なかでも難航するのが4番のパー3。フルバックから156ヤードと短いし、ホールハンディも18なので、イージーだと思いきや、侮るなかれ! 左にOBがあり、ちょっとでも引っかけたらアウト。周りが手こずるなか、ひとり耐え忍ぶことができると、めっちゃ嬉しい。例えパーでも、ジョーンズさんには勝利した気分だ。

勝ち負けの基準は自身のレベルに合わせればOK。ボギーペースの人はボギーを引き分けにすればいい。

なかなかいいスコアが出ずモチベーションが下がり気味の人は、設計者との対戦ゲームにしてみは? 案外、闘志が湧いて、スコアが出るかもしれない。次のラウンドが決まっている人は、さっそくお試しあれ!

前日にコースレイアウトや攻略法を頭に入れておくことが大事。“備えあれば憂いなし”だ


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2018年6月12日号より